100話 感謝のお化け
※おじさん視点
夜。
「……。」
広い座敷。
テーブル。
料理。
「……。」
増えたな。
「……。」
最初は、家の連中だけだったはずだ。
母。
姉。
カズマさん。
トメさん。
「……。」
それだけで十分多いのに。
「……。」
今は。
「……。」
もっといる。
「……。」
見えてるのも。
見えてないのも。
「……。」
まあ、いいか。
「ねぇ!!」
「……。」
来た。
「……。」
姉。
「帰ってきてたのね!!」
「……ああ。」
「それで!?」
「それで?」
「お嫁ちゃんはどこ!!?」
「違う。」
「違うの!?」
違う。
「……。」
横。
セイコ。
固まってる。
「……。」
「あなたね!!お名前は!?」
「え、あ、えっと、セイコです……!」
「まあ可愛らしい!」
「どこで知り合ったの!?なにしてる子なの!?
好き嫌いは!?うちの弟のどこがよかったの!?!?」
トメさんも混ざってる。
母まで見てる。
やめろ。
「……。」
勘弁してくれ。
「……。」
結婚なんかせんぞ。
一方、少し遠くでは、
「やめろ!!」
「首!!首やめろ!!」
「……。」
ユウト。
宙に浮いてる。
いや。
持ち上げられてる。
「……。」
シロ。
「……柔いな。」
「やめろって!!」
ぶらんぶらんしてる。
「……。」
そのまま、ぽい。
「ぐえっ!?」
落ちた。
雑だな。
「……。」
ちょこちょこ。
「……。」
見覚えのある動き。
「……。」
小さい。
着物。
「……。」
「……わらし。」
「……。」
こっちを見る。
「……。」
ユウトを指差して、
首を横に振る。
「どういうことだ。」
「……。」
昔から、よく分からん。
ファン感の時もそうだった。
「……。」
そのままユウトの前に立つ。
「わらし、負けないから。」
「なにが!?」
知らん。
「……。」
隣。
「……。」
お猪口。
河童。
「……。」
「やあ。」
「……。」
河太郎。
「久しぶりだねぇ。」
「……ああ。」
「帰ってきてたなら言ってほしかったねぇ。」
「言うほどのことでもない。」
「相変わらずねぇ!」
「……。」
変わってないな。
「……。」
手に皿。
「それ俺のだ。」
「あらら。」
トメさんが、すっと回収した。
「後でちゃんと出しますね。」
「ごめんねぇ。」
素直か。
「……。」
セイコ。
まだ囲まれてる。
「あなた、食べるのは好きかい。」
「え!?あ、はい!?」
母、普通に入るな。
「料理はできますか?」
「え!?いや、その……」
トメさん。
追い詰めるな。
「お酒は?」
「ひ、人並みには?」
姉、楽しそうだな。
「……。」
完全に巻き込まれてる。
「……。」
かわいそうに。
「……。」
ユウト。
気づけば、座ってる。
「……。」
普通に馴染んでるな。
「……。」
わらしと何か話してる。
河太郎も混ざってる。
「……。」
いつの間にか、
あっち側にいる。
「……。」
まあ。
あいつはあいつで、
そういうやつか。
「……。」
その時。
「……。」
セイコ。
少しだけ、止まる。
「……。」
視線。
下。
「……。」
わらし。
「……。」
一瞬だけ、
合ったな。
「……。」
まあ、いいか。
「……。」
騒がしい。
「……。」
笑い声。
話し声。
よく分からん音。
「……。」
全部混ざってる。
「……。」
箸を置く。
立つ。
「どこ行くの?」
姉。
「……煙草。」
「そう。」
それだけ。
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縁側。
「……ふぅ。」
夜。
空気。
静か。
「……。」
煙草。
100円ライター。
火。
吸う。
「……。」
中。
まだ騒がしい。
「……。」
ああ。
「……。」
まあ、
「……。」
こういうのも
悪くない。
煙はゆっくり馴染んで
そのまま消えていった。
ついに、100話です。
皆さんのおかげです。
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新連載始めました。
ここまでスロプーおじさんを楽しんでいただけたなら、ハマると思います。
角を狩るモノ
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よろしくおねがいします。
おじさんの田舎編はもう少し続きます。
今後ともよろしくおねがいします。




