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アイリスの日常  作者: 紫悠
第一章 新生活と出会い
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第2話 入学式


「うわぁぁ!」


すごいねっ!そう続けようとして隣を見る。

「えっ?」

誰?隣にいると思っていたエーテルはそこには居らず、そこにいたのは見覚えのない青年だった。整った顔立ちに、言葉を失ってしまう。


「どうかされましたか?」

…しまった。思わず見つめ過ぎていたみたい。

「えっと、エーテルを_」

最後まで言い切る前にイケメンさんは立ち上がって、どこかへ行ってしまった。


じっくり見つめすぎたの嫌だったかな。そうだよね、普通知らない人に見つめられるの気分良くないよね。申し訳ない。

謝りたいと思ってどこへ行ったか確認しようと、うつむいた顔を上げる。するとそこにはエーテルがいた。彼はエーテルの向こう側にいて。

やっと気が付いた。私が座ってるのは在学生の席。そしてさっきまでエーテルの新入生代表挨拶があった。ということは…


「新入生のみなさん、はじめまして。」


やっぱりそうだ。彼は壇上にあがって、在学生代表スピーチをしていた。

「アイリス、大丈夫?」

他の人の邪魔にならないようにと小声で心配してくれるエーテルに、またやってしまった、と反省する。

「大丈夫だよ」

全力でごめんねを表現しながらエーテルに席へ帰るように促す。最後の方に来たから一番後ろになってしまったのは本当に申し訳ない。


長い長い校長先生の話も終わって、学園長さんの簡潔なのにすごく説得力のあるスピーチも終わって。新入生への魔導具付与の番がやってきた。

ちなみに転入してきた私も、ここに一緒にまぎれさせてもらうことになっている。


「行きましょうか」

隣のイケメンさんに声を掛けられる。…私が一番最初?

「新入生さんが喧嘩しないように最初は在学生が見本を見せることになっているんです。」

「そう、なんですね?でも私…」

「えぇ、貴方はたしかに転入生です。でもまぎれるにはちょうどいいでしょう?」

なるほど!あまり目立ちたくないですという希望を叶えてくれるためなのか。


「でも、喧嘩なんてあるんですか?」

一緒についてきてくれた彼に聞くと、今では見かけないけど、昔は荒れてた時期があったから、と説明してくれた。さすがイケメンさん。苦笑いする姿まで妙に絵になる。


「さぁ、手をだして。この杖を握って強く願うんだ」

自分に合う、最高の相棒を_


彼のいう通りにイメージして杖を握りしめる。

と、その瞬間びっくりする間もないくらい急に杖が12色に光りだした。


「全属性!?」


彼がびっくりしているのを聞いて分かった。虹の瞳の影響だな、と。

あの人との連携をとりやすくするために与えられた、虹の瞳。全属性を使える証であるってことは知ってたけど、ここまで驚かれるほどすごいことだったなんて。


「っ。いや、すまない。続けてくれ」

すぐにキリっとした顔を作り直した彼はすごいと思う。私だったらこんなに早く立て直せない。

でも、彼のおかげで何事もなかったかのように付与は進んでいって、入学式は無事幕を下ろした。


…あ、名前聞いてない。



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