親衛隊の日常9
選ばれた。
施設の同期十人のなかから、専門の施設へと異動する三人の内の一人に、私が選ばれたのだ。
ああ、これで本物の兵士の道へ大きく近づいた。
憧れの国のために、王様のために働くことができる日まで、あとほんの一歩だ!
七歳で引き取られてから、五年間を過ごしたこの施設を出るのだと思うと、胸の奥が少しだけ寂しくなる。けれど、そんな感慨に浸っている私を、施設の責任者様が優しい声で祝福してくれた。
「おめでとう。君たち三人は、この施設の中でも指折りの、素晴らしい成績を残してくれた。次回の休日にやって来る貴族の方からも、直々に祝辞とお祝いの品が授与されることになっている。……だが、決してそれに慢心せず、次の施設へ行っても、今までと同じように勉強や鍛錬に邁進してほしい。改めて、本当におめでとう」
責任者様に続いて、あの厳しかった男たちが前に出た。
「よくやったな。お前たちなら、次の過酷な施設でも間違いなくやっていける。――この俺たち教官が、お前たちの実力を保証してやる。おめでとう」
ああ、糞教官どものくせに、今日はやけに優しいではないか。
調子が狂ってしまうけれど、なんだか無性に胸が熱くなる。
唯一の心残りは、これだけシゴかれながらも、一人の教官にすら一度も勝てなかったことだ。
異動の日を迎えるまでに、なんとか一発、あいつらに一太刀報いてから旅立ちたいものだな。




