↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
微子の憂鬱外伝 無名の人々  作者: 日和見


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/37

親衛隊の日常7

十歳の時に希望が通り、兵士になるための勉強が始まってから一年が経った。

十一歳になった私は、相変わらずクソな教官どもに文字通り泥まみれにされながらも、なんとか必死に食らいついていた。

「おら! そこ! 寝ている暇があるなら、寝転んだままでもかかってこい! 起きねえならそのまま踏みつけるぞ!」

糞が。大人の本物の兵士が、まだ十一の子ども相手に少しは手加減をしやがれ!

「はい、教官殿……ッ!!」

怒号に抗って声を張り上げるものの、視界がぐわんぐわんと激しく回る。

お腹に受けた衝撃のせいで、せっかくの朝ご飯が口から逆流してきそうだ。

死ね。死ね、死ね、クソ教官……っ!

「返事だけか! さっさと起き上がるか、立てなくても、泥を這い転がってでもかかってこんか!」

糞、糞、糞……っ!

まともに動けないのを分かっていて、好き放題に言いやがって!

あ、駄目だ。う、おえ――っ。

強烈な吐き気に襲われ、私はその場に激しく嘔吐した。

「一人脱落! 救護室に連れて行け。――午後の仕事は休んで良し、次の者!」

遠ざかる教官の冷淡な声を聞きながら、私は這いつくばったまま悔し涙を泥に落とした。

体力が足りない教官が悪いんじゃない。理不尽な訓練が悪いんじゃない。

何より、こんなシゴきや勉強にすら満足についていけない、私自身が一番クソなんだ――っ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。