↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
微子の憂鬱外伝 無名の人々  作者: 日和見


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/37

親衛隊の日常4

「兵士になりたい、ですか」

私が進路希望を伝えると、目の前に座った役人様は、驚いたようにその理由を尋ねてきた。

私は胸を張って、自分の心にある想いを正直に打ち明けた。

「はい! 親に捨てられた私を、国が救ってくれました。普通の庶民では考えられないくらい恵まれた環境で、毎日ご飯を食べさせてくれて、勉強まで教えてくれました。この大きなご恩に報いる一番の近道は、国を守る兵士になることだと思うんです!」

私のまっすぐな言葉を聞いた役人様は、愛おしそうに、優しく私の頭を撫でてくれた。

「君のその未来が掴めると良いね。応援するよ」

役人様はそう言って微笑み、それから少しだけ声を落とした。

「……でもね。この国において、ただの徴兵ではなく、戦うことだけを本分とする『専属の兵士(常備軍)』になるのは、本当に狭き門なんだ。もしその道を選んだら、明日からの勉強や訓練は、今の比ではないくらい厳しく、大変なものになる。……それでも、本当にどうする?」

そんなの、答えは決まっている。

「はい! もし希望が叶うなら、私は兵士になるためのどんなに厳しい勉強でもやりたいです!」

私が間髪入れずに答えると、役人様は一瞬だけ、何かを堪えるような、少し悲しそうな表情を浮かべたように見えた。

けれど、役人様はすぐに静かに頷き、真剣な眼差しで私を見つめた。

「分かった。君の国を想うその純粋な気持ちに、敬意を表そう。――私からも、上へ強く推薦しておくよ」

「やった……! ありがとうございます、役人様!」

明日から、ついに本物の兵士になるための勉強が始まる。

嬉しくて、私は役人様に何度も何度も頭を下げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。