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微子の憂鬱外伝 無名の人々  作者: 日和見


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親衛隊の日常3

施設に入ってから三年が経ち、私はついに十歳になった。

この施設では、三歳と七歳のお祝いとは別に、とても大切な行事がある。

十歳、そして十三、四歳になった時、施設にいるその年齢の子供たちが一堂に集められるのだ。

そこへ国から派遣された役人様がやってきて、一人ひとりに「進路希望」の聞き取りを行う。

本人の希望と能力を見極めた上で、これからの勉強の内容を変えたり、一、二年後に迫った独立の際の進路を内定してくれたりする、人生の大きな岐路なのだ。

やはり、誰もが憧れる「大当たり」の進路は『開墾(かいこん)』だ。

あるいは、有名な工房への弟子入り。工房が見習いの人頭税まで身代わりで負担してくれるため、こちらはかなり狭き門だが、なれたら将来は安泰だ。

次点として人気なのが『役人見習い』。

国中のさまざまな場所で働き、成果を残せば晴れて本物の役人様になれるコースだ。

実は、今私たちの面倒を見てくれている施設の職員さんたちも、この「役人見習い」なのだという。

職員さんたちは、いつも言っている。

「給料は安いし、仕事もめちゃくちゃ大変だ」と。

けれど、彼らは文句を言いながらも、この仕事に誇りを持っていた。

「それでも、この仕事は社会に絶対に欠かせないんだ」と、笑って教えてくれた。

(うん。私たちのお世話や勉強、お出かけの引率まで、いつも本当にありがとう)

心の中で職員さんたちに感謝しながらも、私は「大当たり」と呼ばれるどの職業とも違う、別の未来を希望することに決めていた。

――この国を、命を懸けて守る『兵士』だ。

あくまでも、現時点での希望に過ぎないけれど。

もしこの希望が通れば、これまで以上に厳しい訓練と勉強の日々が待っているはずだ。

けれど、躊躇う理由なんて何一つない。

だって私は、あの優しい王様や大師様のために戦う、立派な兵士になるんだから!

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