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微子の憂鬱外伝 無名の人々  作者: 日和見


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38/42

親衛隊の日常38

三万を超えるまでに膨れ上がった、商容(しょうよう)率いる反乱軍。

対する我が国の正規軍は、わずか一万。

それを率いるのは、あの悪来(あくらい)将軍だった。

戦場から凱旋した兵士の方々から直にお話を聞かせてもらい、私はその圧倒的な合戦の様子を想像して、胸を熱くさせていた。

戦場で対峙し、双方がそれぞれの主張を語り合ったあと、悪来将軍は全軍に向けてこう言い放ったのだという。

「相手が同じく商を支える兵士であろうとも構わぬ。蹂躙せよ! 日々、そのすべてを国に捧げて鍛え上げてきた、我ら正規軍の力を今こそ見せつけるのだ!」

数にして三倍を超える反乱軍を前にしても一切恐れることなく、「蹂躙せよ」と言い放ち、そしてそれを本当に現実に成し遂げてしまう悪来将軍。

ああ、私もその勇姿をこの目で直接焼き付けたかった。

本物の兵士になったとはいえ、未だ大学の学生の身(見習い)であることが、これほど嘆かわしいと思ったことはない。

実際の会戦は、一刻(二時間)とかからなかったらしい。

一瞬にして瓦解した反乱軍は、指導者の大半が捕縛され、朝歌へと連行されたと聞く。

近日中には、彼らに対する沙汰が正式に発表されるだろう。

王様を退位させるなどと不遜の極みを吐いた商容、そしてそれに盲従して賛同した領主や元領主たち。全員、正当な裁きを受けろ。

素晴らしいお話を聞かせてくれた兵士の方々にお礼と最大限の尊敬を示しながら、私たち学生は寮へと戻っていく。

凱旋したばかりの正規軍の兵士をわざわざ大学に招き、貴重なお話を聞く機会を設けてくれた教官たちにも、心からの感謝を伝えた。

そうして、興奮冷めやらぬ同期たちと熱く語り合いながら、私たちはそれぞれの帰路についた。

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