せなを見つめるなぎとの目が必死すぎる
せなを見つめるなぎとの目が必死すぎる
せなはみおとに全部話し終えて、
みおとが優しく頭をぽんぽんしてくれたその時。
後ろから足音がした。
みおと「……ん?」
せなが振り返ると――
なぎとが立っていた。
風で前髪が揺れて、
目は赤くて、
昨日から泣いていたのが分かる。
ーー
なぎと「せな……
あおばと付き合ってんだろ。
みおとと一緒にいたらあおば悲しむぞ」
せな「ち、違うよ!!付き合ってない!」
なぎと「じゃあなんで手繋いでたんだよ」
せな「それは――」
なぎとはせなの言葉を遮るように続けた。
なぎと「……他の男と話すの、やめとけよ。
あいつ、すぐ嫉妬するから」
その言葉は、
せなの胸を刺すように痛かった。
みおとが眉をひそめる。
みおと「おい、なぎと。
それはちゃうやろ」
なぎと「……もういい。
俺、帰るから」
背を向けて歩き出す。
---
せな「待って!!」
せなは走って、
なぎとの手を掴んだ。
ぎゅっと、
震える手で。
なぎと「……離せよ」
せな「誤解だよ!!
本当に違うの!!
あおばとは付き合ってない!!
手を繋いだのも……その……!」
なぎとは振り返る。
目が赤くて、
涙が溜まっていて、
でも必死に堪えている。
なぎと「……信じられない」
せな「なんで……?」
なぎとは唇を噛んで、
声を震わせながら言った。
---
なぎと「じゃあ……」
せな「……?」
なぎと「じゃあ……俺の事好きって……言ってくれる……?」
声が震えている。
言いながら、耳まで真っ赤になっている。
でも目は必死で、
泣きそうで、
せなを見ている。
なぎと「俺のこと……好きって……
言ってくれたの……嘘じゃないって……
証明してくれよ……」
その言葉は、
せなの胸にまっすぐ届いた。
みおとは静かに見守っている。
空気が張り詰めて、
風の音さえ聞こえなくなる。




