なぎとが気づくまであと3秒のスリル
なぎとが気づくまで後3秒のスリル
せなはあおばの様子を心配して、
そっと手を伸ばした。
その指先が――
あおばの手の甲に、ふわっと触れる。
せな「……ご、ごめん....!」
あおば「っ......!?……いや……俺の方こそ……ごめん」
声は小さくて、
なぎとには聞こえない。
二人の手は触れたまま。
でも――
どちらも離そうとしない。
せなは少し驚いたように、
でも拒まないまま手を置いている。
あおばは心臓が跳ねて、
息が少しだけ詰まる。
---
あおば(……離した方がいいのか……
でも……
離したくない……)
せなの指先が、
ほんの少しだけ震えているのが分かる。
あおば(……俺……
どうしたら……)
そして――
あおばは、
ゆっくり、ゆっくりと自分の指を動かして、
せなの手をそっと包んだ。
せな「……っ」
せなの肩が小さく跳ねる。
顔がほんのり赤くなる。
あおばは小声で言った。
あおば「……ごめん……
でも……離したくない……」
せなは返事をしない。
ただ、手を引っ込めなかった。
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なぎとはステーキを切りながら、
ふと二人の方を見る。
なぎと「……ん?」
せなは真ん中に座っている。
あおばは静かにしている。
せなも静か。
でも――
なぎとは気づく。
なぎと(……なんか……
二人の距離……近くねぇか……?)
せなは手をテーブルの上に置いている。
あおばも同じ位置に手を置いている。
なぎと(……なんか……
変だな……)
まだ“手を繋いでる”とは気づいていない。
でも違和感は確実にある。
なぎと「……おい、あおば」
あおば「……っ」
なぎと「なんか……お前、さっきから静かすぎねぇか」
あおば「……別に」
せなは少しだけあおばの手を握り返す。
その微かな動きに、
あおばの心臓がまた跳ねる。
なぎとはまだ気づかない。
でも――
あと少しで気づく。
そのギリギリの空気の中、
二人の手はそっと繋がれたままだった。




