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2回目押されて本当に死にかかる2人

2回目押されて本当死にかける二人

小学生たちの「カップルだ〜!」の声に、

あおばもせなも真っ赤になって固まっていた。


「ほら〜〜〜〜〜〜!!!

 カップル確定〜〜〜!!!」


「違うって言ってんだろ!!」


「離れたくなかったんだもん!!」


「言うなぁぁぁぁぁ!!」


二人ともパニック。

でも、せなはまだあおばにしがみついている。


小学生たちはニヤニヤしながら顔を見合わせ――


「じゃあさ!!」


「僕たちが協力してあげる!!」


「えっ……?」


「は……?」


次の瞬間。


小学生たちがベンチに乗り、

せなとあおばの背中を同時に押した。


「せーのっ!!」


「ちょっ、おまっ――」


「きゃっ――!」


 小学生たちに押されて、

あおばとせなの唇が触れた。


ほんの一瞬。

でも確かに触れた。


二人は固まったまま、

目を見開いて動けない。


「……………………」


「……………………」


あおばの顔は真っ赤を通り越して、

耳も首も全部真っ赤。


せなも同じ。


そして――

二人が反射的に離れようとした瞬間。


ぐいっ。


小学生たちがまだ後ろから押していた。


「ちょ、ちょっと!!

 離せって!!

 離れねぇ!!」


「む、無理!!

 動けない!!」


小学生たちはニヤニヤしながら叫ぶ。


「まだまだ〜〜〜!!

 もう一回いけるって!!」


「いけるかぁぁぁぁぁ!!」


あおばが叫ぶ。

声は大きいのに震えている。


せなは顔を覆って震えている。


「む、無理無理無理無理……

 今のは……

 事故……

 事故だから……!」


あおばも早口でまくしたてる。


「そ、そうだよ!!

 事故!!

 完全に事故!!

 俺がしたんじゃねぇ!!

 押されたんだ!!

 だから違う!!

 違うからな!!」


「え〜〜〜〜〜〜???」


「絶対カップルだって〜〜〜!!」


「キスしてたもん〜〜〜!!」


「してねぇ!!

 触れただけだ!!

 事故だ!!」


「触れたのはキスだよ〜〜!」


「違うわぁぁぁぁぁ!!」


---


「じゃあさ〜〜〜」


「もう一回押してあげる!!」


「やめろぉぉぉぉぉぉ!!」


あおばが叫ぶ。

でも小学生は聞かない。


「せーのっ!!」


ぐいっ!!


「わっ……!!」


「きゃっ……!!」


二人の顔がまた近づく。


唇が触れそうな距離。


「ちょ、ちょっと待て!!

 マジでやめろ!!

 ほんとに無理!!

 心臓死ぬ!!」


「む、無理!!

 ほんとに無理!!

 やめて!!」


「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜???」


「カップルならできるって〜〜!」


「カップルじゃねぇって言ってんだろ!!」


「じゃあなんで顔赤いの〜?」


「っ……!!」


「っ……!!」


二人とも固まる。


---


小学生たちは満足したのか、

ようやく手を離した。


「カップルさん!!」


「次はもっとちゃんとキスしてね〜〜!!」


「しねぇよ!!」


あおばが叫ぶ。

でも顔は真っ赤。


せなも真っ赤で、

あおばの服をぎゅっと掴んだまま震えている。


二人はしばらく黙っていた。


風の音だけが聞こえる。


---


「「い、今のは違うよね!!?」」


二人の声が重なった。


「ち、違う!!

 事故!!

 完全に事故!!

 俺がしたんじゃねぇ!!

 押されたんだ!!」


あおばは早口でまくしたてる。

声は普通の大きさなのに震えている。


せなも真っ赤で叫ぶ。


「そ、そう!!

 事故!!

 私も……

 したわけじゃない!!

 押されたから!!

 だから……

 その……

 違う……!!」


二人とも、

顔を覆って震えている。


---


小学生たちは少し離れた場所で、

まだ二人を見てニヤニヤしていた。


「ねぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


「次は〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


「「来るなぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」


「えへへ〜〜〜〜〜〜」


完全に遊ばれている。


---


あおばは胸を押さえた。


(……やべぇ……

 心臓……死ぬ……

 なんだよこれ……

 なんでこんな……

 ドキドキしてんだよ……

 みのじゃねぇのに……

 なんで……

 なんでこんな……

 せなのこと……

 意識してんだよ……)


そして、

気づいてしまった。


(……俺……

 せなのこと……

 やっぱり……好きになりかけてんじゃねぇの……?)


みのよりは下。

でも確実に、

せなへの気持ちが大きくなっている。


あおばは顔をそらし、

小さく呟いた。


「……っ……

 ……無理……

 心臓……もたねぇ……」


せなはその横顔を見て、

また真っ赤になった。

 

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