カップルじゃないと言い張るカップルの図
カップルじゃないと言い張るカップルの図
せながぎゅっと抱きついたまま、
あおばの胸に顔を埋めている。
あおばはというと――
表情はいつも通りなのに、顔が真っ赤。
耳も真っ赤。
肩も震えている。
「な、なぁ……
そろそろ……離れろって……」
声は普通の大きさ。
でも震えている。
せなはぎゅっと抱きついたまま、
小さく言う。
「……やだ……」
「やだじゃねぇよ!!」
即答。
でも、腕はせなを押さない。
むしろ、
せながしがみついてるから離れられない。
あおば(……なんで……
なんでこんな……
近いんだよ……
心臓……死ぬ……
無理……)
せな(……あおば……
あったかい……
離れたくない……)
二人とも真っ赤で、
でも動けない。
---
ベンチの前を、
元気いっぱいの小学生たちが走り回っていた。
そのうちの一人が、
二人を見て――
指さした。
「ねぇ見て!!
カップルだ〜〜〜!!!」
「「っっっ!!?」」
あおばは反射的にせなから離れようとするが、
せながしっかり掴んでるから離れられない。
「ちょ、ちょっと!!
離れろって!!
見られてんだって!!」
「む、無理!!
今離れたらもっと恥ずかしい!!」
「今の方が恥ずかしいわ!!」
小学生たちはニヤニヤしながら近づいてくる。
「ねぇねぇ〜〜〜
カップルなんでしょ〜〜?」
「ち、違うし!!」
「ち、違う!!」
「え〜〜〜〜〜〜???」
全員ニヤニヤ。
「絶対カップルだって〜〜!!」
「違うって言ってんだろ!!」
声は大きい。
でも顔は真っ赤。
せなも真っ赤で、
あおばの服をぎゅっと掴んでいる。
---
「じゃあさ〜〜」
「キスしてみてよ!!」
「「はあああああああああああああああああああ!?」」
あおばの顔が一瞬で真っ赤になり、
耳まで真っ赤になり、
肩が跳ねた。
「な、なななな……
なんでそうなんだよ!!
無理だろ!!」
「む、無理!!
絶対無理!!」
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜???」
「カップルならできるでしょ〜〜?」
「カップルじゃねぇって言ってんだろ!!」
「じゃあなんで抱きついてたの〜?」
「っ……!!」
「っ……!!」
二人とも固まる。
小学生たちはさらにニヤニヤ。
「ほら〜〜〜〜〜
やっぱりカップルじゃん〜〜〜!」
「違うって言ってんだろ!!
離れろって言ってんのに離れねぇんだよ!!」
「離れたくなかったんだもん!!」
「言うなぁぁぁぁぁ!!」
「ほら〜〜〜〜〜〜!!!
カップル確定〜〜〜!!!」
二人とも、
もう顔が真っ赤で、
声も震えて、
完全にパニック。




