それぞれの恋愛
そしてしばらく、愚痴と元彼の話を永遠に聞かされる。……早く帰ってゲームしたいんだけど。
「あぁスッキリしたぁ!じゃあ私、お菓子買ってくる!!」
と勝手に満足して、俺達二人のみにされる。あんまり麻衣さんと話したことないから死ぬほど気まずいんだが。
「いやぁ、美優はやっぱりおもしろいね。一緒にいて飽きないし」
気を使ってか、こちらに話しかけてくる。適当に流そうかと思ったが、後々「弟君、乗り悪いねぇ」とか知らないところで言われるのも嫌なので答えることにした。
「身内としては恥ずかしい限りですがね」
「そう?あんなお姉さん中々いないし、楽しそうだけどね」
「男にふられてタコ殴りする姉なんて、恥ずかしい以外なにもないですよ」
「ははっ、まぁそれはそうかも」
ケラケラ笑う麻衣さん。笑うのはいいが、本当に恥ずかしいんだからな?
するとこちらに向き直り、疑問を投げかけてくる。
「弟くん……じゃなくて誠司くんは彼女とかいないの?」
彼女か。まぁ、姉がこんなにモテる(?)ならそう思っても仕方ないか。
「全く。そういう感じの人はいませんね」
「へぇ、じゃあ好きな人は?」
「いないですね」
まだ高校生になって数カ月で好きな人なんて……いや、姉は小学生からいて付き合ってたな。
「けど昔はいたでしょ?好きな人が今までの人生でいなかったとは言わせないぞぉ」
そう詰め寄る麻衣さん。
確かに昔はいた。好きで好きで、でも素直になれなくて。自分でもどうすればいいかわからず何もしなかった。だから彼女は違う人を選んだ。当たり前だ。何もしなかったんだから。
好きと言えば何か変わったかもしれないし、何もなかったかもしれない。むしろより悪くなったかもしれない。けど、行動しなかったものには何も生まれない。
「まぁ、幼稚園の先生は好きだったかもしれませんね」
「えぇ、つまんないなぁ」
ぶーと頬を膨らませ文句をいう麻衣さん。
「そういう麻衣さんこそ、彼氏いないんですか?」
あまり深掘りされるのも嫌なので、逆に質問をする。
「彼氏?いないいない。美優と違ってあんまりモテないし」
そんなわけないだろ、とツッコミたいのを抑える。すると麻衣さんは少し遠い目をして、
「でも、好きな人はいるよ」
へぇ。こんな美人に好かれるとは、そいつは相当役得だな。是非死んでほしい。
「ごめーん待った?」
と、姉がコンビニからでてくる。
「美優が遅いから弟くんと仲良くなっちゃったよ」
そうか?陽キャの友達のラインの低さには文化の差を感じる。
「え!弟までとられたら私もうお母さんしか信用できない!!やめて!取らないで!」
とまた泣き出しそうになる。せめてそこに親父も入れてやれ
「そうなったら合わせて私が面倒見るよ」
そう笑いながらいう
くだらない話をして一緒に帰る。麻衣さんはさきにかえり、姉と帰ることに
「ほい、誠司」
突如大量にお菓子が入った袋を突如わたされる
「…まさか持てと?」
「それはそうよ、弟は姉の言うことは聞かないといけないものよ」
「…さっきまで浮気されたって泣きわめいてた奴が何いってんだが」
冷笑するとニコやかな笑顔でしかし、何か狂気をおびいている顔を向ける
「あら、あなたも彼と同じ目にあう?」
「是非持たせていただきます」
そういうとよろしいと渡される。くそ、弟に人権はないのか
「帰ったら少しは分けるから」
「…少しってどのくらい?」
「うーん、うまい棒一本?」
「…割にあわねぇ」
パンパンにつめられた袋を持ち家に帰る。
「そういえばさっき麻衣さんと話してて私モテないからみたいなこと言ってたけど本当?あんま信じられないけど」
一番詳しいであろう姉に聞いてみる
すると姉はうーんとかんがえる
「もてないわけじゃないけど近寄り難いところはあるかな。中学のときとかよくひとりでいたし。」
「へぇ以外」
友達いっぱいいてSNSで友達とウェイウェイやってそうだと思ってた
「だから以外なんだよね、誠司と普通に話してたの。あんまり男子と話しているイメージなかったし。」
なるほど、だからもてないと言っていたのか。そうなると好きな人とは外部の人間かもしれないな、と思っていると
「なぁに、誠司。もしかして麻依のこと狙ってるの?」
と的外れな回答をしてきた。ちょっと話しただけで好きになるか!いやまぁ美人とはおもったけど
「そうねぇ、誠司が超勉強できて、サッカー部のエースになって年上になったらワンチャンあるかもね?」
「…年上になる時点でお前には無理だって言ってるようなものじゃねぇか」
いつものようにからかってくる姉。まぁ元気になったならそれでいいかと自分を納得させる。
少しづつ進めていきます




