第97話 バカも時には天才になる
ループ6
「マジック!ユウシヤ!
ユルカ!どこに行った!
チャイネとアイルも様子がおかしかったし
何がどうなってるんだよ」
「タイガーさん」
「マジック!ここにいたのか」
「探してくれてたの?ありがとう」
「おう、無事でよかった……」
「早く行こう、ユウシヤさんたち
あっちにいるみたい
……タイガーさん?」
「なぁ、この世界やっぱ変だよな
世界だけじゃないみんな変だ」
「そう?」
「そうって……気づいてないのか?」
「何が?」
「お前、溶けてるぞ」
「そんなわけ……あ、こ
これはなんでもない!」
「嘘だな、もう俺は騙されない
そうか、あの違和感はそうだったのか
お前も偽物かずっとずっとそうだ
インクみたいだと思ったら」
「大丈夫!そのうち慣れるから」
「そういう問題じゃない
俺をみんなの所へ戻してくれ」
「……もう、手遅れ」
ループ7
「おい!出せ!なんだ
ここ真っ暗じゃねぇか!
誰か、聞こえねぇのか?おい!」
「ここは、あなたの無の空間」
「なんだそれは」
「つまり、あなたの無意識の部分ってこと
ここでは、誰にも声は届かない
力も出せないあなたは何も出来ない」
「また、訳の分からんこといいやがって
出てこい!姿を見せろ!」
「いいの?今の私は、マジックの姿じゃない
あなたには、想像も
できないような姿だけど」
「どんな姿が見てやる」
「後悔しても知らないよ」
「?!」
「ほら、固まった
今の状態でいいの?
私、あなたのこと殺しちゃうかも」
「……」
「諦めたかな、ならこっちの勝ち」
ビュン!バチュ
「なっ!無の空間が助けただと」
「なんか、よく分からないが
ここは、俺の味方みたいだな
それじゃ、俺はここを出ていく」
「そんなことはできない」
「いや、できるかもな
さっき思い出したんだよ
夢から無理やり出るには
扉を見つけるって書いてあった本を」
「そんな本など無意味、私たちがいる限り
あなたが私たちを意識する限り」
「じゃあ、お前らを
意識しなきゃいいだけの話」
「そんな簡単に言ってるけど無理」
「いや、絶対にやめない
俺は、そういう性格だ」
「諦めが悪いところ」
「そうだ、俺の長所だ」
「バカみたいここから出る術すらないくせに
こういう時になると
バカになるのほんとキモイ」
「やっぱり、お前は敵わないな」
「何が」
「本物のマジックは、仲間に対して
そんな悪口は言わない」
「そりゃ、マジックじゃないからね」
「そうだな」
「それに」
「俺は、そろそろ行く
お前の作戦はには乗らないからな」
「は?どういう」
「お前、このまま話続けて俺をここに
閉じ込める気だろ」
「いやいやいや、重要な話」
「こんな、無駄話のどこが重要だボケ
俺は、もうお前らには構わないからな」
「……さっきまでバカだったくせに
なんで気づくのよ」
カチ、ループ数7 HP70




