「大人と子供」 世代を選ぶ利点
2014年といえば増税の年でした。
たった3パーセントの引き上げとはいえ、
世間の購買意欲は大きく落ち込んだそうです。
しかしそんな中、ひときわ大きな経済効果を生み出したものがあります。
それは……
2014年ヒットランキング
一位 アナと雪の女王
二位 妖怪ウォッチ
キャラクターモノです。
本編映画、ゲーム、関連グッズ。
パッケージを妖怪かアナにすれば売れる、と言われるくらいです。
実は過去にも増税が起きた年、キャラクターモノがヒットしました。
ポケモンが流行したのも、消費税が5パーセントになった後です。
これは決して偶然ではありません。
売る側の作戦なのです。
なぜそう言えるのか?
順番に考えてみましょう。
まず、消費税が上がります。
当然、大人たちの財布のヒモはかたーくなります。
なかなか物を買おうとしません。
その結果、今年は消費が大きく落ち込みました。
「税金も上がったし、買うくらいなら貯金するか」
という考えが浸透してしまったのです。
ただし…………
子供がそんなことを気にするでしょうか?
消費税増税くらいで、子供が欲しいものを諦めると思いますか?
「将来のことを考えて、今からコツコツ貯蓄するか」
って小学生が溜息を吐いていたら、気持ち悪くないですか?
もちろん、高価な物は子供一人で買えません。
当然、親やおじいちゃんおばあちゃんに頼ります。
そしてそう頼られると、
「子供には我慢させたくないなぁ……」
と、親の財布のヒモが緩くなるのです。
これが「増税時キャラクターブーム」のメカニズムです。
大人と子供を同時に巻き込むことで、物の売れない状態を打開したのです。
一言で要約するなら、
子供の購買意欲をかき立てて、それに大人を巻き込む。
そのようにしてアナ雪・妖怪は大ブームとなりました。
これを小説に応用してみるとどうなるでしょうか?
世代をしっかり捕らえる、とわたしは解釈します。
いきなりですがクイズです!
ライトノベルのターゲット層は?
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簡単過ぎましたかね?
正解は「主に10代から20代」です。
活字離れが目立つ世の中なので、なるべく文章をセリフ主体で、ゲームや漫画のような挿絵を入れて「ライト」にした小説の総称です。
ではもう一問クイズです!
「主に10代から20代」は大人ですか、子供ですか?
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これは少し意地の悪い質問かもしれませんね。
模範解答は「両方存在するが、その境目の人が多い」です。
極端な話、子供も大人もターゲットにしています。
……でもそれって、ターゲットが広すぎませんか?
妖怪もアナ雪も「子供主体の世代」を狙ってヒットを生みました。
当然のことですが、すべての人が同じものを好むとは限りません。
すべての関心を引くのはおそらく不可能です。
たとえそれが「主に10代から20代」のわずかな間であったとしても。
昔は「10年一昔」と言われていましたが、今は「3年一昔」です。
それはつまり、こう言い換えることもできます。
「3年で一つの世代が終わり、新しい世代が始まる」
10代から20代の間には、少なくとも3世代存在することになります。
その全世代をカバーするのは実質不可能。
あっちが立てばこっちが立たぬ、になるのは目に見えています。
だから……思い切って、特定の世代を切ってみるのはどうでしょう?
前回もお話しましたが、例えば16位 ななつぼしin九州。
小学生層の客を切っています。
中学生以上でないとツアーに参加できません!
「大人の旅」を演出するためです。
もちろん、そこまで露骨な切り方は必要ないかもですが、せめて……
「メインターゲットは10代か20代か?」
くらいは決定しておくといいかもしれません。
そうなればその世代に「ウケるネタ」は探しやすくなると思います。
そのネタをタイトルに入れる、サブタイトルに組み込むなど。
そんな工夫でPVはだいぶ変わってくるでしょう。
全世代のカバーは無理でも、一・二世代を引き込むことはきっと可能です。
プロット段階からターゲット層をしっかり見極めましょう。
それでは次回からは、ヒット商品そのものに迫っていきたいと思います。
次回の考察テーマは……
キネティックサンド。「弱みを消した」という強み。




