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久しぶりに力んでない自然なジーナの笑顔は、うっかり抱きしめてしまいたくなるくらいだった。もちろん今どこに居るか即座に思い出したが。話が盛り上がり、リラーシャとジーナが話し込んでいるところから離れた。側に来たシシリーに、ジーナを綺麗だと言ったことはないのか、誉めなかったのか、とちくちく文句を言ったら、
「確かに大人になるにつれて、あからさまに言うようなことはしなかったけど、あの子が綺麗で可愛いのなんか言わなくったって一目瞭然でしょ!。裁縫とか、お作法は私が教えたから誉めることもあったわ。」
と返され、納得してしまった。
「まさかそこまで、自分の容姿に自信ないなんて思わないでしょ。普通に考えて、姿見の前にたてば分かるもの。」
「自信ないというより、組み合わせの問題かなぁ。トーハン人は明るめの髪とクリーム色の肌なので、余所者だって丸わかりですから。もしかしたら結婚相手として見られてないと思ってたのかも。」
「……。苛めにあってはいなかったと思うけど。」
「そこは本人に聞いてください。」
「なんか知ってるわね?」
「偶然です。ジーナもその話をしたいっていってましたよ。俺の騒ぎで吹っ飛んでるみたいですけど。」
「私を差し置いてジーナったら、この手慣れた風な男に~。」
「手慣れたって何ですか!この年でなら割と綺麗な経歴ですよ。」
「ジーナの手を離そうとしなかったじゃないの。」
「あんなガサ入れみたいなドアの開け方してくるのかおかしいんです。」
「まぁ親の信頼を裏切って良く言うわ!」
「信頼してるなら普通に帰ってきてください。」
ポンポン言い合う二人を見て、グラーゼ夫人は
「いい親子関係になりそうだわ~。ラルフも頑張りなさいね。」
とラルフにお手本にするよう唆していた。




