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『たかしノート』異世界に飛ばされた黒歴史。  作者: はらだいこ


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5/10

5話

 僕の前には大きな熊がいた。


『グォオヴウゥオォオオオオオ!!!』


 こんなんどうしろって言うの?


 とりあえず熊と会った時は見つめあってから後ろに下がるだっけ。


 よーし、よーし、良い子だ。


 つぶらな瞳が可愛いな。


 …。


 脱出成功。危ねぇなおい!!


 はぁはぁ、思わず死ぬかと思った。


 …。


 …ふうっ、落ち着いた。


 とりあえず聞き込みだ。


 このままじゃ僕の冒険が終わってしまう。


 ガシャンガシャン。


 街の中に着いた。

 

 よし、ここで聞き込みだ。


『熊?倒せるわけないだろ』


『大勢で倒すしかないんじゃない?』


『諦めるんだな』


 え?皆こっち寄り?


 熊を余裕で倒せるんじゃないの?


 …嫌だけど王様に聞きに行ってみるか。


『また来たのか勇者様』


 …なんだか塩対応だ!


『すみません…熊、怖いです…』


『なんだと、特技を使えば良いではないか?』


 ん?特技?


『確か、シャイニングセイバーじゃったかの?アレじゃよアレ』


『すみません、使い方分からないです』


『しょうがないの。門番に聞けば分かると思うぞ』


『分かりました、聞いてみます』


 城の門に来た、門番いるな。


『すみません、王様から貴方に聞けば特技を使えると言われたのですが』


『そうか…なら教えてやろう。極意をな』


 なんか教えてもらえることになった。


『勇者、お前の名前はなんだ?』


『たかしです』


『たかし、特技を使うには『厨二力』が必要だ』


 それ常識なんですね…。


『どう使えば良いのですか?』


『照れを捨て、シャイニングセイバーと言いながら技を繰り出せ』


『えっ?』


『その伝説の武器を使え、まずは試してみろ』


 伝説の武器って、コレ?歯型ついてるよ?


『そう、それだ。まずは試してみろ』


『シャイニングセイバー!』


 長ネギを振り下ろしながら、大声で叫んだ。


 …。


 しかし、何も起こらなかった。


『駄目だな、場所が悪い。着いてこい』


 門番は城の外へ歩き出した。


 門の仕事はいいのかな。


 まあ、いい。ついていこう。


 後を追いかけた。


『ここだ、ここでやれ』


『いや、ここは…』


 ついた場所は広場だった、人も大勢いる。


『やれ』


『違う場所で…』


『やれ』


『…。はい』


 誰も僕を見ないでくれ…。

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