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33/34

しなやかで、綺麗な手ですね ★挿し絵あり

ここからリリース編となります!


βテストで謎だったことなどを明らかにしていきつつ、

逆ハーたっぷりめでお送りしたいと思っています!

引き続きよろしくお願いします!!


1話は少し長めです。そして新キャラが登場します!


――――――――――――――――――――――――――――


ルリ「クインティプル!!!」


累「インパクトクラッシュ!!」


ユーリ「グランドクロス!!」


シャル、ロゼ 「「 レイ!! 」」


クロード「レオ、連、今だ!!」

4人は同時に駆け出した。


レオ、連、クロード、潤 「「「 レイドクリーバー!!! 」」」


総攻撃を受け、さらさらと砂になり消えていった…。


――――――――――――――――――――――――――――



βテストが終わり、10日間が過ぎた。

ワンダーグラウンドオンラインは長期メンテナンスを終え、

今日やっと正式サービスの日を迎えた!

たった10日間だと思う人もいると思うけど、

私にはすごく、すごーーーく長く感じた。


βテストの最終日にみんなと別れた時は、

「商いの都バルド」でログアウトしたけど、

サービスが開始され、ゲームにログインすると、

チュートリアルをした草原からだった。


ここで最初、アナウンスを聞いてチュートリアルをして、

そして「王都オルセリア」で看板を立てて、パーティーを募集したんだよね。

そこで私は素敵な仲間と出会ったんだ!


私はさっそくオルセリアに入ってみた。


みんなログインしたかな…?

昨日、トークトークで話した時は、

みんなこの時間くらいから入るって言ってたけど…。

街の大きな建物にある時計台は20:00を示していた。


王都の空にはさまざまな色や形の風船が浮かび、

街灯や建物には鮮やかなガーランドが飾られていて、

イルミネーションも設置されライトアップされていた。

話題のMMORPGの正式サービスが開始され、

βテストの時よりもはるかに多い人で、王都は埋め尽くされていた。


王都のメインストリートではパレードが行われていた。

「見て!!銀髪の魔導師様よ!!かっこいいー!!」

「キャー!!こっち向いてー!!」

「あの騎士の2人も超かっけー」

「白髪の聖職者様も素敵…」

「なんだあの防具、すげぇ!!」

彼らはパレードフロートに乗り、手を振って声援に応えていた。


あ、ロゼさんとクロードさんだ…!

プレイヤーたちが、クロードさんたちに向かって黄色い声援を投げていた。

すごい人気…。

「βテストで一番平均レベルが高かったパーティーらしいぞ」

「何レベルなんだろうな」

「気になるーー!!俺もあの人たちみたいなかっこいい装備ほしーー!!」


ロゼさん、1人でビッグベアと戦おうとしてたからやっぱりレベル高いんだ…。

何故あの時1人で居たのかを

「鉱石の街シルビア」へ一緒に行ったときに聞きたかったけど、

『まだ話せない』と言われてしまったんだよね。


クロードさんの隣にいるがっしり体型で黒髪ベリーショートの騎士さん、

あの人もシュマの洞穴で見た騎士さんだと思う。

その隣にいる男の聖職者さんは見たことがない。


やっぱり、ロゼさんのパーティーに聖職者いるんだ…。


「また、いつでも連絡して」って言ってたけど、

パーティーに聖職者がいるなら、

もう私とどこかへ行く必要はないだろうな…。

なんだか寂しいな。と思ってしまった。

私が耳を触ると、アバターのルリも同じように耳を触り、

ロゼさんにもらった小さな白い貝殻のイヤリングが揺れた。



ぼーっとパレードを眺めていたら後ろから声をかけられた。


シャル「やっと見つけた。ここにいたんですね、ルリ」


振り向くと、シャルくんがいた!!

ルリ「シャルくん…!!シャルくんだ!!久しぶり!」

私は嬉しくて2回も名前を呼んでしまった。


正式サービスが開始されても、

βテスト終了時に組んだままにしてあったパーティーは、

解散されずに残っていた。なのでパーティーチャットで話せる!


シャル「ここでは久しぶりですね、毎日トークトークで話してましたけど」

シャルくんは柔らかな笑顔で言った。

ルリ「そうだよね!毎日だらだら話してたもんね」

そう、トークトークのグループチャット「βテスターズ」は、

βテストが終わった次の日も、またその次の日も、毎日稼働していた。

早くゲームがしたいという話から始まり、今日あった出来事とか、

他愛のない話をしたりして通知がよく鳴っていた。


シャル「正式サービスが始まって、

    パーティーメンバーのおおよその位置が

    MAPに表示されるようになりましたが、

    あまりに人が多いので、

    ルリの所までなかなか進めなくて苦労しました。」

ルリ「そうなの!?」

私はMAPを開いてみた。


今自分がいる位置に青い矢印があり、その横に緑色の点。

さらに王都のMAPの右側に赤と黒の点。

その赤と黒の点の少し下辺りに、黄色の丸い点がついていた。

ルリ「この緑色の点がシャルくんだね!」

シャル「そうです。」

ルリ「じゃあ、赤と黒はレオくんと連くんで、黄色は累さんかな!?」

シャル「えぇ。パーティーウィンドウを開いてみてください。」


パーティーウィンドウをみると、

自分やみんなの名前の前に、色違いの丸い点がついていた。

私の名前の前には青い丸い点。

ルリ「これ、色別になってて誰がMAPのどこにいるかわかるんだね!!」

私たちはメインストリートから外れ、まずは累さんのところへ向かった。


ルリ「累さーーん!!」

私が手を振ると、累さんも手を上げた。

累「よぉ!久しぶりーって…毎日話してたからそんな感じしねぇな」

シャル「ですね」


すると…今度は後ろから、ぽんぽんと肩を叩かれた。

連「ルリたち見っけ」

ルリ「連くん!!」

レオ「おーい連!!置いていくなって!!」

レオくんが少し遅れて、到着した。

ルリ「レオくんも!!」

レオ「みんな久しぶり!今日からまたよろしくな」


ルリ「みんな集合だね!!」

私は手を大きく広げて喜んだ。

またワンダーグラウンドオンラインの世界でみんなと会えて嬉しい!!

私たちはさっそくワープで「商いの都バルド」に移動し、たまり場へ。


バルドの街も王都のように、イルミネーションなどが飾られていて

正式サービス開始を祝っていた。


私がたまり場に入ると、ドアに「使用中」の文字が表示された。

レオ「やっぱ落ち着くなー俺たちのたまり場」

累「だよなー!」

レオくんと累さんは椅子に腰掛けながら言った。


ルリ「そうだね。あ、累さん!

   私ちょっと買い物へ行きたいから、

   その間リーダー変わってもらっていいかな?」

累「あいよ」

私はパーティーウィンドウを開いて累さんをタップし、

「リーダー変更」と言った。

パーティーリーダーを移すことで私が家から出ても、

たまり場を維持できる!


ーパーティーリーダーを「累」に変更しました。ー


ルリ「じゃあ、累さんよろしく!ごめんね、みんな!ちょっと行ってきまーす!」

シャル「1人で大丈夫ですか?」

ルリ「大丈夫、大丈夫!すぐ戻るね!」

私はたまり場を出て、バルドの中心部へ向かった。


私だけまだ防具を買ってなかったから、買いたかったんだよね!

ドロップ品を売ったり、

ダハニア遺跡の3Fで宝箱からリルをたくさん入手したから、

防具を買うお金が貯まったの!

私はバルドの中心部にある防具屋に入り、聖職者用の防具を見てみた。


バルドの防具屋には安価の物から、

少し値が張る防具まで、3種類の服(防具)が売っていた。

防御は大事。

だから私は少し高くても、この中で一番防御値が高い物を購入した。

それにこの服、見た目もエレガントで素敵だったから!

白色で襟がきゅっと閉まってて、丈が膝まであるロングコート!

ズボンは黒色でシック!


ふふん!これならバッチリかっこいい男の聖職者に見えるでしょ!


このゲームのアバターはリアルと同じ性別になっている。

女ってバレないように見た目に気をつけないと...!


なんで男装をしているか、前にも話したと思うけど…

自分好みの見た目をしてるアバターでゲームをすると

楽しめそうだなって思ったのと、

別のオンラインゲームで女キャラを使ってゲームをしていたとき、

変な人につきまとわれたり、しつこく絡まれたりして

困ったことがあったから、

このゲームでは女のアバターを男装させてゲームをしている。


それに、今のパーティーメンバーは全員男の人なので、

もし私が女だって分かったら、せっかく男同士で楽しんでたのに

水を差されたって思われちゃうかもしれないし...。

そこまでじゃないにしても、気を使わせちゃうかもしれない。


きっとみんなまだ私が女だって気が付いていない…はず。

…βテストで色々あったけど…。


私はただ、みんなと一緒に楽しくゲームがしたい。

それに尽きる。


「これください!」

ーかしこまりました。装備されていきますか?ー

「はい!」

私はNPCに話しかけ防具を購入し、

防具屋の更衣室で装備を着てお店から出た。


さ、みんなが待ってるから急いでたまり場に戻らないと…!



たまり場へ向かおうと歩き出した時、声をかけられた。


「やぁ!久しぶり」

なんとロゼさんだった…!!


「お久しぶりです!!あの…!パレードとても素敵でした!」

「本当に?君を見つけて手を振ったのに、

 なんだか楽しそうに金色の髪の魔導師と話してたみたいで、

 俺の方見てなかったでしょ?」

「え!!そうだったんですか!?」

ファンサみたいに、いろんな人に手を振っていると思ってた。


「一方的だったみたいだね。はぁ、残念。」

ロゼさんはため息交じりに言った。

確かにシャルくんと話してたけど…。

がっかりさせちゃったみたい…?


「ごめんなさい…気が付かなくて…」

するとロゼさんはクスっと笑った。

「ごめん、そんな顔しないで。まぁ、君に手を振ったのは本当だけどね」

手を振ってくれたのは本当なんだ...!!

嬉しかったけど、悟られないように。

私は照れ隠しのため、話題を振った。


「えっと!もうパレードは終わったんですか?」

「うん。」

「どうして...バルドに?」

「ブラックナイトマーケットに用があってね。それと....」

それと...??


「君に会えると思ったから」


「私に!?」

ロゼさんは、こういうことをサラッと言うから反応に困ってしまう。

「そうだよ」と微笑みながら言った。


するとロゼさんの後ろから1人、私に近づいてきた。


「こんばんは。はじめまして」

「はじめまして!!」

その人はパレードでロゼさんと一緒にいた、白髪の男の聖職者さんだった!

優しそうな人。それが第一印象。

サイドが少し長めのショートカットで、

頭のてっぺんからひょこっと出ている髪がかわいい。

紫色の瞳がとてもミステリアスで引き込まれそう。

服は膝下まである黒いロングローブ、肩にはショートケープがついていた。

ローブもケープも、そしてズボンも黒で統一されていた。

そしてこの人も、ロゼさんみたいに服にピンズをいくつかつけていた。


ロゼ『紹介するよ、彼はユーリ。俺らのパーティーのメンバーだよ』

ロゼさんはユーリさんの名前を言うために、

全体トークからフレンドメッセージに切り替えた。

全体トークで話してしまうと、周りの人に名前がわかってしまうからだ。


ロゼ『彼に君の名前を教えてもいい?』

ルリ『はい!』

クロードさんには私の名前を教えたくなさそうだったけど、

ユーリさんにはいいのかな…?


ロゼさんはユーリさんに私の名前を伝えたらしく、

ユーリさんは驚いた表情をした。


「あなたが…!あなたの話は彼から聞いてますよ。

 とても支援が上手いとか」

ロゼさん、ユーリさんに私の話したの…!?

「いえ、そんな…!ありがとうございます…!

 高レベルの方たちにそう言ってもらえるなんて恐縮です…!」


「僕は聖職者ですが退魔のスキルを中心に取っているので

 支援向きじゃないんですよ。

 ステータスが上昇するので、一応シャイン等の支援スキルは取ってますが」


「彼強いよ。

 高レベルダンジョンはアンデッドが増えるからすごく助かってる」

そっか…。

ロゼさんにはもうユーリさんがいるから、やっぱり私は必要なさそう…。


「でも、支援は全然だよね」

「あはは!そうだね。まぁ、支援するより殲滅したいかな」

ユーリさんは笑顔でそう言った。せ、殲滅...!?

それと「支援が全然」って言われても全く気にしていない様子だった。

さっき本人が言ってた通り、本当に支援向きじゃないのかも…?


「だから、支援が必要な時は君に声をかけたいんだけど…いいかな?」

ロゼさんが私に尋ねた。

私の支援が必要ってこと…?私でいいの…!?

「は、はい!!!もちろんです!!」

「ありがとう。これから声をかけることが増えると思うけどよろしくね」

嬉しい…!!支援が必要とあらば、かけつけますよ!!!



「こんなやつですが、聖職者同士、仲良くしてくれたら嬉しいです」

そう言うとユーリさんは、手を伸ばし握手を求めてきた。

「はい!こちらこそ…!」

私が手を握り返すとユーリさんはニコっと笑った。

優しい、癒される素敵な笑顔だった。

すると、ユーリさんは私の手を見て…


「しなやかで、綺麗な手ですね。」


と言った…!!

「え!!あ、あの…!!」

予想外の言葉にどぎまぎしてしまった。

アバターの手ってみんな同じじゃないの!?


ユーリさんはそっと手を離すとまた微笑んだ。

「あ、フレンド登録しても?」

「はい!ぜ、ぜひ…!」

手と手を合わせ、ユーリさんとフレンド登録を行った。

フレンドウィンドウに「ユーリ」さんが追加された。


「それから…できれば敬語なしの方が話しやすいのですが、いいですか?」

「はい!大丈夫です!!」

とは言え、私は敬語のままにしよう....。

だって、高レベルのパーティーの方たちだもん…!

さすがにタメ口はできないよ…!!


ユーリ『ありがとう。改めてよろしくね、ルリさん』

ユーリさんはさっそくフレンドメッセージを送ってくれた。

すると、私の前にスッと人が割り込んできた。



「……うちのパーティーリーダーに何か用ですか?」



新キャラ「ユーリ」をよろしくお願いします!


ユーリがルリに握手を求めるシーンを描きました!

Xにて公開してます!⇩

https://x.com/nazuna2255/status/2117550349850394991

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