ステージ4-5 つけてあげるよ
2人が行きついた先は??
高い…!!…怖い!!
そしてロゼさんと距離が近い…!!
フロートとウィンドにより、私たちは上へ上へと上がっていった。
これ、落ちたら落下ダメージとかあるんじゃ…。
フロートは地面から少し浮かせて移動速度を上げるスキルだから
落下しないわけじゃない…。
もし落とし穴があったら普通に落ちます…。
実際に自分がいるわけじゃないのに、
映像がリアルだから高くてとても怖く感じてしまう。
どれくらい上がっただろう。
上昇した先には足場と横へ続く穴が開いていた。
やっと着いたみたい。こ……怖かった。
足場に着地するとロゼさんが話し出した。
「ルリ…?大丈夫?」
「はい…」
「ここの縦穴狭いし、
フロートとウィンドですごい勢いで上昇するから支えたんだけど、
驚かせちゃったよね」
「あ、ありがとうございます…」
これ…帰りはどうするんだろう…?
ロゼさんが再びライトを使い洞窟を照らしてくれた。
横穴を進むと、またクリスタルに覆われた場所に着いた。
でも、さっきのクリスタルとは色が違って、白ではなく透明だった。
そのクリスタルは光を当てると虹色に光った。
「すごい…さっきのクリスタルも綺麗だったけど…
こっちのクリスタルは引き込まれるような…」
「気に入った?ここに来たかったんだ。このクリスタルが欲しくてね」
そう言うとロゼさんは足元にあるクリスタルを指差した。
「ここにダブルを打ってくれる?」
物にもスキルが使えるんだ…!
クリスタルにカーソルを合わせることができた!
言われた通り、クリスタルにダブルを使った。
「ダブル!!」
ロゼさんが手を広げ詠唱を始めたので、
私は少しでも詠唱時間を短縮できるようロゼさんにシャインをかけた。
すると手に魔力が集まっているようなエフェクトが発生した。
「フラグメント!」
私たちの足元にあるクリスタルが割れ、
アイテムとして回収することができた。
フラグメントは物質を砕く魔法みたい。
きっと強力な魔法なんだろうなぁ…!
「ありがとう。」
ロゼさんは透明なクリスタルを拾った。
「あと…ここと、ここにも」
言われた場所にダブルを打つと、
ロゼさんはまたそこに「フラグメント」を放った。
こうして私達は透明なクリスタルを3個手に入れたのだった!
「じゃあ、帰ろうか」
「あ、あの…!またあの縦穴を通るんですよね…?」
さっきは登ったけど、今度は降りるんだよね…?
落ちたらどうしよう…。
「え?ワープで帰るけど?」
あ…そうだった…。
逃げられない場所以外は、使えるんだった…ワープ。
ありがとうワープ。最高ですワープ。
ロゼさんのワープで 鉱石の街シルビアに戻った。
「今手に入れたクリスタルは何に使うんですか?」
この質問も答えてくれないかな…と思っていたけど、
ロゼさんは「それは今にわかるよ」と言ってゆっくり歩き出した。
着いたのは街の中心部にある「アクセサリー店」だった。
アクセサリー店!!今まで行った街にはなかったお店だ!
中に入ると、装備品のアクセサリーがたくさん並んでいた。
目の前に置かれているアクセサリーを見てみた。
※騎士のネックレス
大きいルビーがついているネックレス。
装備すると力が+50上がる。 400,000リル
※焔の指輪
赤く燃えるような水晶がついている指輪。
装備すると炎系の魔法攻撃力20%上昇。300,000リル
※加護の腕輪
天使の輪のような指輪。
装備すると毎度戦闘開始時1度だけ魔法を跳ね返す。
650,000リル
うー…他にもたくさん置いてあるけど、どれもなかなかなお値段!!
加護の指輪欲しいな…。
装備品を買うために、金策しないとだよね…。
「ルリ、こっち」
ロゼさんに呼ばれ、お店の奥へ。
向かった先には髪の長い女のNPCがいた。
赤髪の女性で、ドレスを身にまとっていて
首や指、耳にもアクセサリーをつけていた。
ロゼさんはNPCに話しかけた。
すると…
ーピンズを選んでちょうだい。ー
NPCの前に置かれた机の上には丸型、花型、四角型、ダイヤ型、など
様々な形のピンズが置かれていた。
ロゼさんはその中から、ダイヤ形のピンズを選んだ。
ー次に効果を選んで。ー
ロゼさんは机の上に置かれているお品書きを指差した。
そこには魔法攻撃力30%上昇と書かれていた。
30%!?すごい…!!
ーこれでいいのね。800,000(80万)リルと
『透明なクリスタル』が必要だけど、あるかしら?ー
ロゼさんはリルとさっき手に入れたクリスタルを差し出した。
ああ!ここでクリスタルを使うんだ!!
ー確かに受け取ったわ。じゃあ付与するわよ。ー
「お願いするよ」
付与…???
ーキンッ!!
と一瞬ピンズが光った。
するとピンズとクリスタルが合体し、
虹色に光るピンズが完成した。
ーできたわ。ー
ロゼさんは出来上がったピンズを手に取り、
満足そうに眺めた。
「さ、次はルリの番だよ。」
「え!私ですか!?あの、付与って…??」
「ピンズに特定のクリスタルと合体させると
選んだ効果を付与させることができるんだ。
失敗することもあるけど、その場合クリスタルは消滅しちゃうけど
お金は減らないから安心して」
「そうなんですか!!じゃあロゼさんが服に付けてるのって
効果が付与されたピンズなんですか?」
「そうだよ。
この世界には様々な色のクリスタルがあって、
それとピンズを合体させると効果が付与されたピンズになる。
自分が欲しい効果を付与するのに必要なクリスタルが違って、
今回俺は、魔法攻撃力30%上昇の効果が欲しかったから
『透明なクリスタル』を取りに行ったんだ。
ちなみに、効果が良いほど成功率が下がる。
俺が付けた効果は成功率30%ってとこだね」
ロゼさんのロングコートには出会った時から
様々な装飾品がついていたけど、
それらはすべて効果が付与されたピンズだったんだ!!
でも…さっきロゼさん80万リル払っていたよね?
私、昨日の精算でもらった60万リルと、
前の精算でもらったリルを合わせても
80万リルに届かないよ…。
「今、50万リルある?」
「あ、はい。」
あるって言っても、累さんのお店に来た人が置いていったお金だけど…。
でも50万リル使ったらあと10万リルちょっとくらいしか残らない。
どうしよう。断ろうかな…。
「それなら…透明なクリスタルで付与できる効果はこれかな」
ロゼさんはまたお品書きを指差した。
見てみると「石化耐性」と書かれていた。
石化耐性!?!?
そんな素敵な耐性が手に入るの!?
※石化
石化したプレイヤーは、アイテムとスキルの使用不可。
発言もできない。
宿屋でお風呂に入ると、石化は解除される。
自分で移動することはできないので、
パーティーメンバーに運んでもらわなければならない。
HPが0になった場合、石化は解除される。
またパーティーメンバー全員が石化した場合は、
ゲームオーバーとみなされ、全員近くの街へ転送される。
「やります!!!石化耐性欲しいです!!」
「君ならそう言うと思ったよ。はい、これ。」
ロゼさんは私に『透明なクリスタル』を渡してくれた。
「使わせていただきます!!」
私はすぐさまNPCに話しかけ、丸い形のピンズを選び、
透明なクリスタルと50万リルをNPCに渡した。
―キンッ!!
私が選んだピンズも光り、ピンズと透明なクリスタルが合体した。
「わぁ!!できた!!」
「できたね。」
机の上に虹色のピンズが光り輝いていた。
勢いで作って、お金一気になくなっちゃったけど、
後悔なんてしていません!!だって石化耐性だもん!!
石化耐性の付与の成功率は40%らしい。無事についてよかったぁ!
パーティーメンバーが石化しても私が石化しなければ
持ち直せる…!そして決めた!!次に取るスキル!!
リカバリーにする!!
※リカバリー
状態異常:眠り、凍結、石化、出血を治す。
ロゼさんは今出来上がったピンズを手に持ち、
「つけてあげるよ」
と言った。
「え!!いいです!!自分で付けますから!!」
「いいから、つけさせて」
そう言うとロゼさんは私の上着を少し持ち上げ、
そして中に着ている服に付けてくれた。
上着で隠れる場所に…。
ドギマギして声が出せなかった。
つ、つけてもらっちゃった…!
「イヤリングは耳につけるから見えちゃうのは仕方ないけど、
これは(ピンズ)まだ見えない場所に付けた方がいいと思って。
俺と君だけの秘密、また1つ増えたね」
ロゼさんは微笑みながら人差し指を口の前で立てた。
その仕草は反則です…!
「ありがとう。君のおかげで欲しかった効果がピンズに付与できたよ。」
「いえ、ピンズのこと教えてくださってありがとうございました!!
石化耐性がついて、とっても嬉しいです!!」
やったーーー!!石化耐性付いちゃった!!
うきうきでお店から出ようとしたら、お店のドアが開き、
私は人とぶつかってしまった。
「わ!!す、すみません!!」
「え!?この街に人!? あ、いや、こちらこそ。ごめん」
ん…?この人どこかで見た気が…。
あ!!
ルリとぶつかったのは…!?




