ステージ4-3 ルリと…離れたくない
たまり場探し、再開です。
そして、ある人が珍しくたくさん話します。
それと数話前にもお知らせしましたが、
Xにて、キャラクタービジュアル(相関図)を公開しています。
よければ覗いてみてください!⇩
https://x.com/nazuna2255/status/2106622800773673222
シャル「レオさん、手を離してください。
俺がルリと手を繋ぎますから大丈夫ですよ」
レオ「シャルこそ、俺がルリと繋ぐからいいって。」
ルリ「あの!!大丈夫だよ2人とも、私もうみんなから離れないから!!」
レオくんもシャルくんも手を離してくれない…。
累「過保護だねー」
連「店の中で横に広がってたら迷惑」
連くんの正論に納得した2人は、やっと手を離してくれた。
よかった…それに3人で手を繋いでたら目立っちゃうし…。
不思議なアイテムを売ってるNPCで買い物をし、
ブラックナイトマーケットを出た。
ひとしきり買ってみたけど…
使うタイミングがいつかわからないアイテムや、
使いどころを考えないといけないアイテムがあったり…
とりあえず、累さんのトランクにしまってもらった。
累「さて、たまり場探しますかねー」
街の中心部を抜けて、裏路地へ出た。
家が所狭しと並んでいる。
家には自由に出入りできるので、試しに一軒入ってみることにした。
ログハウスのような見た目の家で、屋根は赤。
ベランダもある!玄関の外にはお花の鉢が置いてあった。
ルリ「お邪魔しまーす…」
家に入ると、すぐリビングになっていて長四角のテーブルに椅子が6脚、
リビングの隣には寝室がありベッドが2個置いてあった。
2階には部屋が2個あり、そこにもベッドが2個ずつ置いてあった。
どちらの部屋からでも、大きな窓からベランダに出ることができた。
でもここは宿屋ではないので、ベッドはただの置物で、
回復はできないみたい。
近づいても、乗っても回復時間は出なかった。
椅子も、ポポルトに置いてあったベンチとは違い、
回復時間がでなかった。これもただ座るだけみたい。
シャル「この家、パーティーリーダーが入ると外に
『使用中』と表示がでるようです」
累「へー!他のパーティーと被らないようになってるのか」
そうなんだ!!いいね!!
ちなみに、パーティーリーダーは変更することができます!
パーティーウィンドウを開いて、
リーダーにしたいメンバーをタップし、
「リーダーに変更」と言うと
パーティーリーダーを変更することができる。
まだ家をパーティーで使いたいけど、
リーダーが買い物へ行くため家から出たい場合は
家で待機してる他のメンバーにリーダーを移すことで、
「使用中」が維持できる!
それと、パーティーで使ってた家の中でログアウトすると、
次ログインした時は家の前なんだって。
家に人がいない間、他のパーティーが使えるように。
レオ「ここ、どうだ?」
ルリ「いい感じだね!!」
累「いいよな、夜はブラックナイトマーケットにも行けるし」
連「いいと思う」
シャル「ですね。では、とりあえずここにして、
もし他にいい所がみつかったら、たまり場を変えるか考えましょう」
みんな椅子に座って「賛成ー!!」と言った。
レオ「そんじゃ、部屋決めでもしよーぜ!!」
累「部屋決めの必要ないだろ?ベッドで回復できねぇんだぞ?」
レオ「いいじゃん!なんか旅行に来たみたいで!!」
シャル「では、レオさんと連くんが同じ部屋で」
連「ヤダ」
レオ「おい!!ヤダとか言うなよ!!」
あはは。3人の掛け合いのテンポが良くて笑ってしまった。
レオ「ルリに笑われたー!」
ルリ「ごめんごめん、仲良いなーって思って!シャルくん、だいぶ打ち解けたね」
レオ「だよな!!なぁ、シャル!!俺のことも連みたいに呼んでくれよ!」
シャルくんは少し考えてるような仕草をした。
シャル「レオ…くん?」
累「いいじゃん、もうそっちの方が自然だぞ」
シャル「わかりました。レオくんって呼びますね」
「おう!」とレオくんが嬉しそうに返事をした。
累「うし!たまり場決まったし、俺今日はもう落ちるわー。
おつかれー!」
レオ「あ…俺まだ風呂入ってなかったわ…!俺もー!」
シャル「オレも明日早いので寝ますね。おやすみなさい。また明日」
ルリ・連「おつかれー」
そういうと、3人はログアウトした。
家には私と連くん、2人きりになった。
レオくんログアウトしたし、
連くんももう落ちるのかな?と思っていたら
連くんが話しかけてくれた…!
連「ルリももう落ちる…?」
ルリ「私はさっき入ったばかりだからもう少しいるよー!」
連くんは「なら…」と言った後、少し間を置き、そしてこう言った。
連「ベランダ、行かない?」
私は連くんとベランダへ移動した。
ベランダからは、さっきまでいたブラックナイトマーケットが見えた。
まだまだたくさんの人が出入りしていた。
私は空を見上げた。
ルリ「街が明るくても、ゲームの夜空は星がいっぱいで綺麗だねー!」
私が住んでいる地域は、街の明かりが明るすぎて星があまり見えないけど、
ワンダーグラウンドオンラインの夜空は、街が明るくても満天の星空。
連くんも空を見たのか「うん、綺麗」と言った。
しばらく2人でぼーっと街や空を眺めていた。
街でプレイヤーが行き交うのを見て、
同じ時間に、同じゲームをしている人がたくさんいるんだよなー、
と思いながら…。
ゲームの中でまったり過ごす。こういう時間も好き。
ルリ「連くんとレオくんはいつからの友だちなの?」
連「小学校から」
ルリ「いいね!小学校からの友だちとずっとゲームができるって!」
すると、連くんがポツリポツリと話し出した。
連「小学生の頃…放課後よく4、5人で集まって遊んでたんだけど…。
その中にゲームが強い女子がいて…俺はその子に全然勝てなかった」
おお!!ゲームが強い女の子かー!!
ゲーム好きとして、その子のこと詳しく聞きたい!!
連「レオも他の男子達もその子に何回も挑んだけど、ほとんど負けてた。
でも…悔しいはずなのに、なんか楽しかった。」
連くんがたくさん話してくれている…!
貴重だ!!
連「レオはその子とよく話していたけど、
俺は話すのが得意じゃなかったから、
あんまり会話しないで、一緒にゲームしてた。」
ゲームで対話するって感じかな!?いいね!!そういうのも好きだよ!
連「でも中学に入ってから、その子と遊ばなくなった。
最初はクラスが離れちゃったから仕方ないって思ってたけど、
だんだん…男子と女子で距離ができてるからだって気が付いた」
どこの学校もそんな感じなんだね。うちの学校もそうだったなぁ。
思春期だしね…。
連「その子とは高校が違ったから、中学を卒業してからは会ってない」
ルリ「そうなんだ…。いつか同窓会とかで会えるといいね」
連「俺、同窓会とか行かない。陽キャ多そうだし」
ルリ「あははー実は私も。同窓会行くより、
仲が良かった子達だけで集まった方がいいかなって」
連くんも私と同じ考えらしく、うんうんと頷いてた。
連「それから色んなゲームをやったけど、
難易度が高いゲームをクリアする度に、その子のことを思い出してた。
今の俺なら、勝てるかもしれないって。」
ルリ「その子と一緒にゲームしたの、すっごく楽しかったんだね」
「うん」と言った連くんの横顔は、少し口角が上がっていて、
嬉しそうな、でも寂しそうにも見えた。
連「似てるってレオと話してた」
ルリ「似てる?」
連くんは私の方を向いた。
連「その子とルリ」
ルリ「私と…?」
連「うん。『ルリと一緒にいると、楽しかったあの頃みたいだ』って
レオが言ってた。俺もそう思ってる。」
私も、小学生の頃男の子たちに混ざってゲームしてたのが本当に楽しかった。
私と一緒にゲームをしてた男子たちも、連くんやレオくんみたいに
今でも「楽しかった」って思ってくれてたら嬉しいな。
連「だから…
俺もレオもルリのパーティーを抜けたくないって思ってる。
楽しかったあの頃に戻ったみたいで、今すごく楽しいから。」
ルリ「ありがとう…!」
連「ツタンカーメンとの戦いは大変だったけど、
でも、解散したくないって思った…」
一呼吸置き、連くんは話を続けた。
連「『ルリと…離れたくないっ』って…」
連くんが今の気持ちを伝えてくれた。
ルリ「そう言ってもらえて嬉しい。
ツタンカーメンとの戦いで何もできなくなって凹んでたけど、
みんなが私のパーティーに残ってくれてすごく嬉しかった。
私もまだみんなと冒険していたかったから。」
連くんは、また「うん」と頷いた。
連「これからもっと大変な状況になることがあるかもしれない。
でも…それでも…パーティーを解散するって言わないでほしい。」
ルリ「わかった…!パーティーリーダーがんばるね!!」
連「…しゃべりすぎた…。喉痛い。」
ルリ「え!?大丈夫!?」
たくさん話してくれたもんね…!!!
連「ってか…離れたくないとか言って…すげー恥ずかしい」
ルリ「大丈夫だよ!!私しかいないし!!」
連「キモ、とか思ってない…?」
ルリ「思ってない!!思ってないよ!!
連くんがたくさん話してくれて
すっごく嬉しいって思ってるよ!!」
連「いやキモい…。
男でも女でも、急に『離れたくない』なんて言われたら
『キモ』って思う。俺なら思う。」
ルリ「私はそんなこと思わないから!ほんとに気にしないで!!」
その後、連くんの口数がどんどん減っていってしまったので、
私はさっき、お兄ちゃんたちが話していた
病院に来た変な患者の話をしてみたが、
反応はいまいちだった…。
連「そろそろ寝る。おやすみ」
ルリ「あ、じゃあ、私も落ちようかな!おやすみ!」
連「おやすみ、さっきの話、みんなには言わないで」
そういうと連くんはログアウトした。
連くんを見送ったあと、私もログアウトした。
画面が切り替わったので、装着している物を外し、
スマホを手に取った。
そうだ、トークトークをインストールするんだった。
インストールを終わらせ、スマホでもトークトークにログインした。
これでおっけー!
寝る支度をし、ベッドに入った。
今日は連くんの気持ちを知れて、すっごく心が温まったな。
連くんとレオくんが、いつかまたその子と会えますように…。
次の日。
今日は、バイトがないので課題を進める日。
課題のキリがついたらゲームをしよう。
朝から夕方まで課題をやり、やっと今日やっておきたい所まで終わった。
さぁ!!やるぞーーー!!!お待ちかねのゲームタイム!!
ヘッドセット、リング、レンズ、装着よし!!
トークトーク立ち上げよし!
いざ…
「ダイブ!!!!」
昨日の家の前に降り立った。
「使用中」の表示が出てなかったので、
ドアを開け、家(たまり場)に入って椅子に座った。
そしてフレンドウィンドウを開いてみた。
今日は…いるかな…?
ルリは誰と連絡を取ろうとしているのか…?
都合により明日も20:10に更新します!




