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ステージ4-2 あなた、女性プレイヤーでしょ?

ルリのことを女性プレイヤーと見破った狩人、この人は一体??

「あなた、女性プレイヤーでしょ?」


女の子の狩人は、私の耳元でそう、囁いた。

「な…なんで!?」


「女の勘。私も女だから。そうでしょ?」


みんなに聞かれるとまずいよ、どうしよう…と思っていたら

その女の子が「こっち」と言い、私の手を引いて歩き出した。


「ここなら大丈夫」

連れてこられたのはブラックナイトマーケットの倉庫だった。

「勝手に入っていいの…?」

「何言ってるの、これゲームよ。

 リアルのお店じゃないんだから。入れるところは入っていいのよ」

た…確かに。

よくRPGで人の家に勝手に上がって、

棚とか引き出しとか漁ってアイテムゲットしたりするもんね…。


「で、どうなの?」

「なんで…わかったの?」

「やっぱり!さっきも言ったけど、女の勘。…それと、これ!」

女の子は水晶玉を出した。

「私、趣味で占いやってるのよ。

 あ、私はニーナ、よろしく。ニーナでいいわ!」

「ルリです。私も、ルリでいいよ」


アバターに名前が表示された。


このゲームは、パーティーを組むか、

掲示板を立ててチャットで会話するか、

もしくはお互い名乗るまで、

名前が表示されない仕様になっている。

以前ロゼさんと話した時も、お互い名乗るまで名前が表示されなかった。

名前が分かってしまうと、一方的に近づこうとする人や

ストーカー行為をする人がいるのでそれを防ぐため。

もちろん、名前がわからなくても

相手が不快に思う行動や、

ストーカー行為に及んだ場合はANの対象となる。


「占い…?」

「そう、実際は水晶玉は使わないんだけどね。

 水晶玉は、ただ占い師っぽく見せるためのもの。

 だってこれNPCで売ってるし。敵に投げるアイテムとして。」

投げるんだ、それ…。

 

「私はリアルでタロット占いをするのが趣味なの」

「…なんで私に声をかけたの?」


「今日、自分を占ったのよ。

 そしたらここ(ブラックナイトマーケット)で、

 あなたに会うって占いが出たの。

 正確には、男の姿をした女の子に会うってね。

 その子と出会うと、私に良いことがあるって。

 で、ここでそれっぽい人を探していたんだけど…

 一発であなたってわかったわ」


「女の勘で…?」

「そうよ!」

ニーナは、ふふん!と得意げに言った。女の勘ってすごい。


「ねぇ、ルリ。あなたのこと占わせてくれない?

 誕生日と好きな色教えて」

「それだけでいいの?」

「えぇ。」とニーナは言った。それくらいならいいかなと思い、

ニーナに誕生日と好きな色を教えた。


「瑠璃色?」

「そう、瑠璃色が好きなんだけど…青って言った方が良かったかな?」

「ううん、大丈夫。ちょっと待ってて」

そう言うとニーナは占いを始めたようだった。

「出たわ…!!やだ…!!まじ!?」

「な、何!!」

なんか変な占い結果だったらヤダよーー!!!

「言うわね」



ーあなたは 銀と金 に挟まれるー

  剣を持つ2人から誘われ悩むでしょう。

  商い好きな人を頼りなさい。

  あなたにいいアドバイスをくれるでしょう。ー



剣を持つ2人はきっと連くんとレオくんだろうな。

誘われる…?

で、商い好きって人はきっと累さんのことだよね!

そして「銀と金に挟まれる」ってなんだろう…??


それにしてもニーナの占いすごい!!

だって私、パーティーメンバーのことニーナに話してないのに!


「すごいわ…!!私、恋バナがすっごく好きなのよ!!!

  あなたの回り、まだつぼみな恋がたくさんあるわ!!

  だから、あなたと会うと私にいいことがあるって出たのね!

  あなたから、いっぱい恋バナ聞けそうだわー!!」

ニーナは私の手を握って喜んだ。

恋バナ!?恋!?


「待って!!今やったのって、恋愛のタロット占いだったの!?」

「そうよ?」

ニーナは当然でしょ?という顔をした。


「で!で!パーティーを組んでから今まで何かあった?」

ニーナは目をキラキラさせながら迫ってきた。

「えぇ…そう言われても…。

 きっとみんな私のこと女って気が付いてないんじゃないかなぁ」

と思いたい。

シャルくんがダハニア遺跡からすっごく積極的になったけど、

あれはゲームの仕様を使ってみたかったからと、

仲間思いだから、だと思うし…。


「パーティーメンバーと手を繋いだことは!?」

「あ…あるけど…」

「その時のこと、詳しく、詳しく!!教えて!!」


私はダハニア遺跡や宿屋でのできごと、

そしてダジルのピラミッドで起こったことをニーナに話した。


「そんな…感じだけど…」

「思ってた以上に色々起こってるじゃない!!キュンキュンしちゃうー!!

 あなたのパーティーメンバー、

 ルリが女の子って気が付かずに接してるのよね??

 でも女の子だって知ったら、一気に恋に変わりそうじゃないー!」

ニーナはキャーキャー騒いでいた。


私は、みんなが私のことを「女」って知ったら、

どう思うのだろうと思うと怖いのに…。


「私は、ルリのプレイヤーが女だって知っても、

 みんながこのパーティーに居続けてくれるか不安だよ。

 私は、みんなとパーティーを続けていたいから…

 バレないようにしないとなって。

 男子だけのノリで遊んでたのに、

 女子がいたとか嫌悪感を持つ人もいるんじゃないかなって」


そう、だってもう小学生のころとは違う。

あの頃みたいに、男女の壁など感じずにゲームができるわけじゃない。

大人になったんだ。


「どうかしら?ゲーム好きな男子は、

 女子がゲームしてたら嬉しいと思うけど。」

だといいなぁ…。


「それに、もしルリが女の子だって知って、

 パーティーから抜けるような人たちなの?彼らは」

そうじゃないと思いたい。

「あなたのパーティーメンバーは、あなたのことを慕ってるから

 一緒にいるんだと思うわ!」

「それも、女の勘?」

「そうよ!」とニーナは腰に手を当てて言った。


「そういうニーナは、パーティー組んでないの?」

「私は固定パーティーは組んでないわ!

 首都で臨時募集しているパーティーに入らせてもらってるの。」

「そうなんだ」

「縛られたくないのよねー。それに接続時間もバラバラだし」


色々なゲームのプレイの仕方がある。

このゲームはパーティーを組むことが推奨されているゲームだから

ソロで敵が出るところには極力行かない方がいい。

でも、ずっと誰かと一緒にいるのが苦手な人もいるよね。


「突然声をかけてごめんなさいね。

 女性プレイヤー同士、仲良くしてくれたら嬉しいわ」

「うん。よろしくね、ニーナ」

「よろしく!ルリ!!」

私たちはフレンド登録をした。

登録が終わるとニーナは、

じゃあまたね!と言って倉庫から出ていった。


びっくりしたな。

でも、女の子のプレイヤーに出会えて嬉しい。

また話せたらいいな。


みんな、私が女って知っても、

私とパーティーを続けてくれるといいなぁ。

あの頃(小学生)の男子達みたいに…仲間に入れて欲しい。


私が倉庫から出るとレオくんに会った。

レオ「ルリ!探したぞ!!こんなところにいたのか!」

ルリ「ごめんね、ちょっと声をかけられて」

レオ「えぇ!?変なやつじゃなかったか!?」

ルリ「大丈夫だよ!!何もなかったし!!」

レオ「それならいいけど…」

占いされたけど…。


累「お、いたかー?ダメだぞ、迷子になっちゃー」

累さんが私の頭をぽんぽんと優しく撫でた。

シャル「いましたか!?ルリだけいないから、

    誰かに連れ去られたんじゃないかって心配だったんですよ。」

連れ…。あながち間違ってはないけど。


レオ「どんなやつに声かけられたんだ?」

ルリ「えっと、女の子の狩人だったよ」

連「本当に女だったのか?」

ルリ「うん!女の子だよ、ってその子が言ってたし」


シャル「それ…信じたんですか…?」

あ…そうだ…。

本人が女の子って言ってたって、

本当に女の子かはわからないじゃん…!!

でも、ニーナは女の子だと思うな。私も…女の勘。


累「ブラックナイトマーケットという名だけあって、

  闇取引とかありそうだよな」

連「アバター人身売買とか」

レオ「うお、まじか!!ルリ、俺たちから離れるなよ?

   ルリは甘い顔してるから、男も女も寄ってきそうだし」

シャル「ここへ来るとき、

    ルリは誰かと一緒に回らないと危ないですね」


甘い顔!?

まぁ、確かにみんなのアバターと比べると、

私のアバターかわいい系の顔してるかも…。

かっこいい系も意識したつもりだったんだけどな。


そう言うとレオくんは私の右手を、

シャルくんは私の左手を同時に握った…!?



バチバチ…?

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