ステージ3-4 見せてもらえるかな?
リーダー失格だと思ってるルリ。それに対してみんなは…?
累「迷惑…?失格…?何言ってんだ?」
レオ「ルリがパーティーリーダーに向いてないなんて思ってないし。
迷惑だったとも思ってないぞ」
シャル「まだ情報が少ないんです。対策の仕様がないじゃないですか。
もし前情報があり、対策できたのであれば、
それはルリだけじゃなくパーティーメンバー全員が
把握していなければならないことです」
連「だから気にするな。俺たちは大丈夫」
そうそう!とレオくんが相槌を打った。
累「それに、俺たちは仲間なんだし助けるのは当たり前だろう?」
レオ「俺たちにはルリが必要なんだよ。だから助けたんだ」
ルリ「パーティー…解散しなくていいの?」
レオ「だから、宿屋でも言ったじゃん。抜ける気ねぇーよって。
ってか解散したくねぇし」
累「まだまだ一緒に旅しようーぜ。」
4人は私に向かって優しく微笑んでくれた。
ありがとう…ありがとうみんな!!
みんなとパーティーを組めてよかった。
シャルくんのワープで首都に戻り、
精算をするためアイテムショップの裏まで移動した。
首都は今日も大勢の人で賑わっていて、
中心部では商人の人達がお店を開いていた。
ツタンカーメン、嫌なボスだったな…。
状態異常を回復するスキルを覚えていれば大丈夫って思ってたけど、
自分が状態異常にかかって、発言やスキル、アイテムが
使えなくなってしまうこともあるのだ。
しかも、あんな恥ずかしい状態異常にかかってしまうなんて…!!
『支援が倒れたらみんなを守れないし、
いざって時に君が倒れていたらパーティーを蘇生できないよね』
ロゼさんに言われた言葉を思い出した。
支援が得意だからって自分のプレイを過信してた。
今できる対策はまだ少ないかもしれないけど、怠らないようにしよう。
私はこのゲームで最強の支援を目指すって決めたんだから!!
累「ただいまー。売ってきたぞー。リル渡すわ」
ダジルのピラミッドで入手したアイテムとお金を精算した。
何もしてないのにもらっていいのかな…と思ったけど、
「いーからもらえ。気にするなって言ったろ。」と累さんに言われ、
みんなも頷いたので受け取ることにした。
累「あと、あのブロマイドだけどNPCで売れなかったんだよ。
商人のスキル「販売」で店を開いて売らないといけないらしい」
シャル「レアアイテムかもしれませんね」
累「これがぁー?…まぁ、あとで店、出してみるわ。
物好きが買うかもしれねぇし」
シャル「お願いします。価格はお任せします」
累「あいよ」
ツタンカーメンのブロマイドの説明欄には「未実装」と書かれていた。
何に使うか、どんな効果かは、
ゲームリリース後にわかるようになるんだろうな。
商人のスキル「販売」はお店を出すことができる。
ドロップした物や、自分で作成した衣装、
誰かが作成した衣装を預かって代わりに売ることができるんだって。
お店を出せる場所は街の中心部と決められている。
衣装作成はリリース後からできるようになる。
どんなデザインの服がお店に並ぶのか、今から楽しみ!
そういえば…
ルリ「ツタンカーメンと戦ってる時、シャルくんの目が赤くなったよね。
もう大丈夫?」
シャル「ええ。ツタンカーメンがルリに
好き勝手なことをしていたのが許せなくて…。
気が付いたらオレの視界が赤くなってました。
『狂乱』という状態異常らしいです。
攻撃力が上昇する代わりに防御力が下がってしまうようです。」
累「前に出て杖で殴ってたから驚いたぞ。
でも意外と杖でもダメージが入ってたのにも驚いた。」
連「戻ったら、シャルの様子までおかしくなってたからびっくりした。」
シャル「すみません。あの時は、ルリを助けないと、
ツタンカーメンを倒さないと、と必死で…。
連くんが戻ってきて、気持ちが落ち着いたら狂乱から治りました。」
レオ「それって、AIが音声でプレイヤーの感情を読み取ったってこと…?」
シャル「わかりません。
まだ運営は発動条件のデータを収集してるところのようです。
一応、今回のことは運営に報告しておきますね。」
累「『狂乱』の間、アバターの操作はできたのか?」
シャル「できました。正確には『半分できた』が正しいです。
狂乱中、魔法は自分で撃ってました。
杖で殴ったり、前衛に出たのはオレの操作ではありません。
操作しても後衛に下がらなかったので、あの場で魔法を使ってました。」
今回の魅了もそうだけど、操作ができなくなる状態異常は厄介だな。
ルリ「大変な状況だったのに、みんな助けてくれて本当にありがとう。」
連「一番大変だったのはルリだけど」
すると累さんが体をくねくねさせた。
累「ツタンカーメンさま~♡♡」
レオ「余が好む服に変えてやろう。…脱げ」
累「いやん、えっちぃ」
レオくんもノリだした。
ルリ「そんなこと言ってないってば!!くねくねもしてないし!!」
シャル「それにしても、クレオパトラはどこにいるんでしょうね。
先ほど隣にいたパーティーも
ダジルの大ピラミッドへ行くと言ってました。
ですが、『出会い編』のツタンカーメンを倒しても、
クレオパトラのミッションは発生しませんでしたよね。」
連「ランダムとか?」
どんな条件でボスがツタンカーメンになるのか、
クレオパトラになるかはわからないままだった。
もし隣にいたパーティーにまた会うことができたら
クレオパトラについて聞きたいな。
レオ「なぁみんな、トークトークやってる?
俺と連はそれで連絡取り合ってるんだけど。」
累「あるよ。フレンド登録したけど、
今回みたいに急に話せなくなった時とか
連絡がついた方がいいから繋がるか。」
シャル「オレもありますよ。
繋がっていればゲームに入ってない時でも連絡取り合えますね。」
レオ「俺と連は、これでよく通話しながら別のゲームもやったりするぜ」
連「うるさくてたまにミュートするけど」
レオ「はぁ!?だから返事ないときあるのか!!」
トークトークは私もあるけど…通話か…通話しながらやるのかな…?
レオ「ルリは??」
ルリ「えっと…あるけど…。…チャットするだけでもいい…?」
通話はちょっと…できない。ばれてしまう。
トークトークには音声を変える機能はない。
レオ「もちろん、いいに決まってんじゃん。
顔知らないやつと通話するの抵抗ある奴いるし」
よかったー。何でか聞かれなくて。
それならトークトークで繋がった方が連絡が取れるから便利。
私たちはIDを教え合い、トークトークにグループチャットを作った。
グループ名は「βテスターズ」だよ!!
―――「トークトーク画面」――――――
『βテスターズ』
レオ:こっちでもよろしくなー
連:よろ
シャル:お願いします
ルリ:よろしくー!
累:よろしゅー
――――――――――――――――
ゲーム画面に戻るとレオくんが突然…
レオ「あ、そうだ!これ見てくれよ!!」
と言うと服を脱ぎ、上半身を露わにした…!!
私のアバターと違って胸板がある。
男の子っぽいとは思っていたけど、
アバターが男ってことは、レオくんは男性プレイヤーなんだと確信した。
いくらゲーム画面でも、見ちゃいけない気がして、
私はレオくんを見ないように横を向いた。
レオ「なんかさ、このアバター、
作った時より腕と胸の筋肉が多くなってる気がするんだよ。
ステータス振る時、力を上げまくってるからかなって思ってさ」
累「確かにムキムキっちゃームキムキだな。
俺も力に結構振ってるからそのうちムッキムキになれるかねー」
レオ「な?始めた時と違くね??」
連「レオの筋肉に興味がない」
レオ「なぁ、ルリ!!どう思う??って…なんで横向いてんだ?」
うぅ…だって…!!
見たくないわけじゃないけど、まじまじ異性の体見たら変態じゃん…!
シャル「レオさん、公共の場で裸にならないでください」
レオ「裸じゃねぇって、下は履いてるし!!」
連「通報しました。」
レオ「おい!!!」
私以外、レオくんの裸に動じていない…。
シャル「特定のステータスを上げると変化がありますよね。
それが関係しているのかもしれないですね。」
レオ「なるほどなー」
レオくんは納得したのか服を着てくれた。
シャル「すみません、明日早いのでそろそろ落ちますね。
おつかれさまでした。ルリも今日は色々あって疲れましたよね?
ゆっくり休んでください。」
ルリ「ありがとうー!おつかれさまー。おやすみ!」
レオ「俺も落ちるか―。あ、連、ぽむぽむ一緒にやろうぜ」
連「いいよ。30分だけなら」
レオ「よっしゃ!じゃあ、2人ともまた明日な!!」
連くんも「おつかれ」と言ってログアウトした。
ステータスを上げることで、プラスで効果が得られたりするけど…
アバターの見た目も変化するのかな?
連くんは「すばやさ」を多く上げてるから歩く速度が早い。
シャルくんは「精神」を上げてるから詠唱が早くなる。
私は防御に多くステータスを振ってるからHPが高め。
力を上げると筋力が上がるってことかな。
今後何かメリットがあるのかも?
累「ルリはHPが高いよな。防御に振ってるのか?」
ルリ「うん!倒れたらみんなを支援できないから防御に振って固くしてるよ!
このイヤリングもそのためにつけてるの」
累「へー。かわいいからただの飾りかと思ったわ。
俺もステータス上がる装備品探すかなー。
さっきの話だけどさ、
ステータスが上昇する装備品をつけたり外したりしても
見た目が変わったりするのかね?
レオが超ムキムキになったり、ひょろくなったり」
想像したらちょっと面白かった。
累「んじゃ、俺はツタンカーメンのブロマイドってやつを売ってみるわ」
ルリ「よろしくお願いします!」
そう言うと累さんは、首都の中心部へ向かっていった。
私はもうログアウトしよう。
はぁ、ツタンカーメンのせいで疲れた…。
「イグジッド」
画面が切り替わり、視界が自分の部屋になった。
ヘッドセットを置き、レンズとリングをしまう。
時計を見ると23時。
寝るには少し早い気がしたので、Dexを開いてみた。
するとワンダーグラウンドオンラインの公式による呟きがあった。
『βテスト開始記念!毎日50名に当たる!
この呟きを拡散してバッグチャームを入手せよ!』
バッグチャームかー…と思い、画像を見てみた。
初めて戦ったスライムと、ゲームのロゴがついたバッグチャームだった。
総勢500名…。当たるかわからないけど応募しておこう。
私は拡散ボタンを押した。
さぁ、明日は午前中からバイトなので7時には起きなくちゃ。
―――4人がログアウトした後――――
「はーい、見てってー見てってー。ツタンカーメンのブロマイドだよー!」
累は首都の中心部に、ツタンカーメンのブロマイドを出品していた。
価格は1000リル。
「って…こんなの欲しいやついるのかよ…。はぁ…寝よ」
累が店終いをしようとしたら声をかけられた。
「見せてもらえるかな?」
「あーはいはい。どうぞー。って…!!」
累の目の前に現れたのは!?
キャラクタービジュアルと相関図を描いてみました!
Xで公開しているのでよかったら見てください!
https://x.com/nazuna2255/status/2106622800773673222/photo/1




