ステージ3-2 脱げ
発言できない!?、アイテムやスキルを使おうとしても
「使用不可です」と×マークが出てしまう。
そしてルリが勝手に動き出す!?
「ふ、愛い奴だ…もっとこっちへ来い」
ルリ「はい♡♡」
すると私のアバターはツタンカーメンの方に行き膝にすり寄った。
レオ「おおおおおい!!ルリ!!!何してんだ!?」
うわあああ、やめてぇーーー!!
勝手に動かないでーーー!!私のアバター!!!
連「なんかあの敵すげぇむかつく…」
シャル「えぇ、本当に…」
連「…倒す!!」
連くんは双剣を構えて、ツタンカーメンへ向かって走り出し剣を振りかざした。
すると…!!
連「!!!」
パリーンっとシールドが破れる音がした。
なんとルリがツタンカーメンを庇い
連くんの攻撃を受けていたのだった。
ルリ「ツタンカーメンさま、大丈夫ですか…?」
「よくやった。お前は本当にかわいいやつだ」
ルリ「あなたさまのお役に立てて幸せです♡♡」
そう言うとツタンカーメンはルリの頭を撫でた。
やーめーてぇー!!!
シャル「………累さん、鑑定を。」
累「あ!そうだった!!鑑定!!ツタンカーメンHP70,000、
獲得経験値20,000、弱点氷。」
レオ「氷ならシャルのブリザードで!!」
シャル「そうしたいところですが…」
ルリ「シャイン!!」
ルリはツタンカーメンにシャインをかけた。
えっ!!ちょっとルリ!!ボスにバフしてどうするのーー!!!
レオ「!!!!ツタンカーメンのステータス上げちまったのか!?」
シャル「まずいですね…」
「ふむ。力がみなぎった感じだ。」
ツタンカーメンは満足気に微笑みながら言った。
シャル「おそらく今ツタンカーメンに攻撃しても
ルリのヒールで回復されてしまうでしょうね。」
累「まじかよ…」
シャル「ツタンカーメンがアンデッド系だったら
ヒールで攻撃ができるのですが…。
弱点が光ではなく氷なのでアンデッド系ではないですね。」
連「……どうする?」
シャル「幸い、ルリは聖職者なので
アンデッド系に効く攻撃スキルしか覚えませんし、
まだきっと支援スキルしか覚えてないと思います。
なのでこちらに攻撃はしてこないでしょう。
まずはルリを正気に戻すことが先決です。」
レオ「じゃあルリがああなったのは状態異常なのか…?」
シャル「状態異常でなかったら、気が狂いますよ。
ただでさえ冷静を保つのがやっとなんですから…」
みんなごめんね、私のアバターが変なことしてて…。
あのシャルくんが「冷静を保つのがやっと」って
言ってるくらいだから、今の状況はかなり危険なんだよね。
だってルリがツタンカーメンのステータス上げちゃったし…。
累「もしかして魅了ってやつか…?」
シャル「でしょうね」
魅了…。アバターは動かせないけど、
説明解説のウィンドウは開くことはできた。
説明解説で「魅了」を調べた。
魅了:状態異常。かかると、発言不可、スキルとアイテムが使用不可となる。
魅了をかけた相手の言いなりになる。代わりに攻撃を受ける。
発言ができないのでみんなに状況を説明することもできない。
みんなに助けてもらうしかない…。ごめんね、みんな…。
レオ「でもなんでルリだけ魅了にかかったんだ…?」
そう、私もそれが気になってる。
なんでみんなは魅了にかかってないんだろう??
連「単体しかかからないとか?」
累「さぁ。
しかし自分があんなやつの魅了にかかったらと思うと地獄だな…」
レオ「それな」
シャル「確か…。
昨日泊まった宿屋のテーブルに魅了を治すアイテムがあった気が…」
累「あ!!アップルティーか!!」
シャル「それです!!急いで取りに行きましょう。
もしかしたらアイテムショップに売ってるかもしれません」
そうだ!
確かに昨日のホテルのテーブルに置いてあった!
りんごの絵がついた紅茶のティーバッグだ!
レオ「今ボス戦だけど出られるのか??」
シャル「ええ。このボス戦が始まった時に、
赤い結界に覆われなかったので逃げることが可能です。
しかしルリを置いてみんなで街まで戻る必要はないでしょう。」
よかった…。ちゃんと対処できるよう、運営側が考えてくれてるんだ。
累「誰か1人が街まで行って、アップルティーを取りに行けばいいんだな」
連「俺が行く」
シャル「連くん…そうですね。お願いします。ワープで街まで送ります。
ですが前も言ったように街からここ(ピラミッド)までは徒歩です。
しかも今回はルリのフロートもシャインもない状態で
ここまで戻ってこないといけません。」
そう。あと少しでボス戦前にみんなにかけたシャインの効果が切れてしまう。
連「わかった」
レオ「連、頼んだ!!」
シャル「ワープ!!ルリのことはオレたちに任せて」
連くんは頷き、ワープに乗ってシュンッ!!と転送された。
お願いします、連くん!!
「ふむ。お前はかわいいが…男聖職者の格好では少々そそられぬな。
そうだ、余が好む服に変えてやろう。…脱げ」
ルリ「はい…ツタンカーメンさま♡♡」
累、レオ「「は!?!?脱ぐ!?!?」
まずい!!まずい!!まずいーーー!!
ルリやめて、ほんとうにーー!!
アイテムが触れないから衣装も装備も操作できない…!
どうしよう…女アバターだって、バレちゃう…!!
泣きそうになっていたその時
シャル「アイス!!!!!!!」
ーーキーン!!
という音が響き渡り、服を脱ぐ前にルリが凍結された。
シャル「いいかげんにしてください。いつまでルリで遊ぶ気ですか」
ありがとう!!ありがとうシャルくん!!!すっごく助かったー!!
でもシャルくんの顔が怖い…。めっちゃ怒ってる…?
「ほう。凍らせるとは考えたな。」
レオ「おお!!シャル、ナイスーー!!」
累「支援スキル以外もプレイヤーにかけられるんだな」
シャル「ルリが操られているからです。」
累「なる。つまりルリが敵扱いってことか…」
シャルくんは返事をしなかった。
シャル「累さん、レオさん、武器をオレの前へ」
シャルくんは2人の武器にアイスをかけ、氷属性を付与した。
レオ「さんきゅーシャル!!」
累「ありがとさん!さーて、れんれんが戻るまでがんばりますかね」
シャル「シャインの効果があるうちに少しでも削りましょう」
おう!!と、累さんとレオくんが返事をし、
2人はツタンカーメンの前に立った。
シャルくんは詠唱を始めた。
みんな、役に立てなくてごめんね。それどころかボスにバフまで…。
最強の支援を目指すって言ってたのに
魅了にかかって何もできないなんて。
情けない。
「いつもは余に魅了した愛い者が戦ってくれるのでな、
余はあまり戦わないのだが…今日は余が相手をしてやろう…。」
そう言いながら、ツタンカーメンが玉座から立ち上がった。
そして玉座の横で凍っている私のアバターの頬を撫でた。
「待っていろ。すぐ片づける。
余は氷が苦手だが、お前が凍っている姿はなかなか良い物だ。」
うううーー触らないでよぉー…。
レオ「うわぁあぁあ…なんだろ、見ちゃいけないのを見てる感じがする」
累「戦いにくいな…」
2人とも、気にせずこのツタンカーメンをやっつけちゃってください。
ボッコボコに。
すると詠唱を終えたシャルくんが…
シャル「ルリに触るな…。この変態野郎…!! ブリザード!!!」
と叫んだ。
そしてツタンカーメンにブリザードが直撃した。
「ふ、そこの魔導師、なかなかやるではないか」
レオ「シャルがキレた!?」
累「シャルみたいなタイプは一番キレさせちゃダメなやつ…」
ん…?なんかシャルくん目が赤くなってない…?
パーティーウィンドウは開けられるようなので
シャルくんの名前のところを見てみた。
すると名前の表示が赤くなっていた。
なんだろ、これ…。
説明解説で探してみることにした。
レオ「よし、俺たちも!!」
氷属性が付与されているので、
レオくんと累さんの攻撃も効果抜群!!
がんばって、みんな!!
累「押せ押せー!!」
そう言って、レオくんと累さんもツタンカーメンに攻撃を始めたんだけど、
まだ目が赤いままのシャルくんも前に出て杖でツタンカーメンを殴り、
前衛のままブリザードを詠唱したりしていた。
大丈夫かな…?なんかいつもの戦い方とだいぶ違う…。
ここでシャインの効果がきれてしまった。
累「おい、シャル下がれ!!タゲ取りは俺たちがやるから!!」
シャル「ブリザード!!!!」
さすが弱点なだけあって、シャインが切れても削りは大きい。
もうツタンカーメンのHPバーは半分以上削れていた。
「ハッ!!!」
ツタンカーメンは強い衝撃波を出してシャルくんを吹き飛ばした。
シャルくんは壁に激突してしまい、
シールドを張っていたが大ダメージを受けてしまった。
シャル「うっ…!!」
レオ「シャル!!!大丈夫か!?」
あ、あった!!これだ…!
パーティー、目赤い、で検索したら出た...!
狂乱…? 狂乱!?
狂乱:怒りや嫉妬で正気を失い、いつもとは違う行動を取ってしまう。
攻撃力が大幅に増加するが、防御力が大幅にダウンする。
発動条件は、現在βテスト中のためデータを収集中です。
この状態異常が発生したプレイヤーは、お手数ですが、
どのような時に発生したかを記載し、
運営までメールでご連絡ください。
発動条件がまだわからないんだ…。
シャルくん大丈夫かな…。
シャルくんは立ち上がると、
またツタンカーメンに向かって杖で攻撃をしかけようとしたところで、
連くんに肩を掴まれ止められた。
連「シャル、何やってるんだ」
シャル「…!!連くん!!」
連くんが帰ってきた!!
ルリは元に戻るのか!?




