#-01:天翔ける橋
【小説内の記号ガイド】
* 「」:登場人物の会話。
* 《》:通信などの隠密会話。
* ():登場人物の心の中の声。
* []:AIの初期状態。アナウンスUI。
* ▶ :カメラアングルを動かす、最小限の状況ナレーション。
* ━━:カメラを別の場所・時間へ飛ばす場面転換。
* /////:キャラクターの赤面演出。
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【用語】
・ウェルカム・マスドライバー:略称「WMD」。宇宙資源を迎え入れる巨大なレール。レールの中は住居になっている。
・ミニWMD:2020年代から日本を拠点に作られたミニサイズのWMD。ミニWMDの建造、運用データがWMD建造時に大いに役立てられている。
・東京湖水上都市特務室:気候変動による海面上昇に対応するために作られた水上都市。持続可能な生活を実現するための様々な実験施設が建造、実験稼働している。
・ロボティクス・ワーカー:略称「RW」。人型汎用作業機械。全高15メートルの搭乗型ロボット。
━━江戸時代
梯 権兵衛「田吾作どん、まぁたおまえさん、こんな妄想絵を……」
伊井田 田吾作「天翔ける橋、と申す。この橋は天と地を繋ぐ橋。人と物が行き来し、人は皆、豊かに暮らす世界が実現する」
権兵衛「普通に橋ひとつ掛けるのにも苦労してるってのに、天まで伸びる橋なんか作れっこねぇよ……」
伊井田 田吾作「見ていろ、いずれ人類は、そこへ到達できる。何世代、何十世代、掛かっても……、必ずな。」
権兵衛「こっちは【鉄巨人】??」
伊井田 田吾作「あぁ、49尺(約14.8m)の身長のある【鉄の作業員】だ。ちなみにこの【鉄巨人】には人が乗って操縦ができる。人と巨人が手を取り合い、【天翔ける橋】を作る」
権兵衛「おっ……、そ、そうか。まぁ、その、とてもよい考えなんじゃないのか?」(田吾作どん……、頭おかしなってる……)
━━権兵衛の自宅
権兵衛「という訳なんだ由真。田吾作どん、頭おかしいことばかり言っておってな……。ほとほと困ったよ……」
権兵衛の妻|由真「あらあら♪ とっても素敵なお話じゃないの♪ 私は好きよ、そういう話。本当にそんな世の中になればいいわね♪」
権兵衛「……そ、そうか」
権兵衛「ま、まぁ……、とりあえず今日もがんばって橋、掛けてくるだ」
由真「きぃつけて行ってきておくんなさぃよ」
━━西暦2026年。ミニWMD技術開発室。
WMD女性技師|ソノダ「それがあなたのご先祖さまのお話ってわけ?」
WMD男性技師|イイダ「はい、その絵巻物がずっと残っていたおかげで研究開発が進み、この施設が在る、とのことです」
ソノダ「あなたのご先祖様に感謝しなくっちゃね。今度、お墓参りご一緒していいかしら?」
イイダ「はい、喜んで♪ ご先祖さまも先輩みたいな美人さんに来てもらったら喜ぶと思います♪」
ソノダ「もうっ!褒めても何も出ないわよ/////」
━━イイダ家実家
イイダの父「なんだぁ?おめぇ、そのおじょさんとけこんすんのけ??」(お前、そのお嬢さんと結婚すんのか?)
イイダ「いやいやいやいやいやいやw 先輩はただ墓参りにお付き合いしていただいたけでしてねw」
イイダの母「あんたらぁおつきあぃしなすったらどがんべさ?」(あなたたち結婚前提でお付き合いしたらいいよ)
ソノダ「/////」
イイダ「/////」
━━西暦2043年。
東京湖水上都市特務室
梯 灯「水上都市の基礎データ、お持ちしました」
特務室長|佐々木「いつもご苦労様。どうですか、少し一服されては?」
トモル「いただきます」
▶ トモルは出されたお茶に口をつけた。
佐々木「君のご先祖様は……、橋を掛ける技師だったとお伺いしております」
トモル「はい。そのご先祖様から続く流れで、今、私はこうして水上都市の建造計画に携わることができております」
佐々木「防波堤、風力・波力発電、スペースファウンテン、そしてこれらの施設からの恵みを享受する【水上都市】。見事な施設です」
佐々木「いずれこの水上都市のデータは、日本を基点とした「ミニWMD」のデータと共に、WMD建造に大いに役立つことでしょう」
佐々木「誰もが皆、幸せになれる、誰ひとり置いていかない、平和な世の中が訪れます様に」
トモル「……はい、……訪れます様に」
━完━
天翔ける橋のイラストはコチラ↓
https://x.com/FDFyukiharu/status/2103087920735535373?s=20




