#-01:リュウイチ・リュウジ兄弟|熱箱配達人 2
【小説内の記号ガイド】
* 「」:登場人物の会話。
* 《》:通信などの隠密会話。
* ():登場人物の心の中の声。
* []:AIの初期状態。アナウンスUI。
* ▶ :カメラアングルを動かす、最小限の状況ナレーション。
* ━━:カメラを別の場所・時間へ飛ばす場面転換。
* /////:キャラクターの赤面演出。
━━西暦2056年。地球。
この世界には超巨大なインフラ、ウェルカムマスドライバー(WMD)という建造物が存在する。
WMDとは宇宙資源を迎え入れる巨大なレール。
レールの中は住居になっている。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<ウェルカムマスドライバー住居エリアの構造>
* 【階層1:低所得層・スラム】:地上(海面)〜高さ400m(約100階建て相当)。最も横幅が広く(3km)、空気循環が滞りやすいため下層になるほど過密・劣悪化。工業エリアの騒音が響く。
* 【階層2:中流層】:高さ400m〜800m。最も標準的な都市機能、巨大ショッピングモール、オフィス街が集まる。
* 【階層3:上流層】:高さ800m〜1,200m。最も見晴らしが良く、空気が綺麗。頂点付近は超巨大な避難宇宙船になっていて、WMDから分離・発艦できる仕組みになっている。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━とある辺境の地のアトリエ。
WMDの恩恵を受けられない、
WMDから遠く離れた地域で生活する人々の住む場所へ、
【熱箱配達人】であるリュウイチ・リュウジ兄弟はやってきていた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【熱箱の設定】
【HEAT BOX】
H:Heat
E:Electrical
A:Active
T:Temperature
B:Battery
O:Orbital
X:eXperience
正式名称:【熱バッテリー】
通称:【熱箱】
ウェルカム・マスドライバー(WMD)で生成された【熱】が詰まっている構造体。
WMDとは宇宙資源を迎え入れる巨大なレール。
レールの中は住居になっており、WMDの外壁には【ペルチェ素子】が埋め込まれている。
この【ペルチェ素子】で地球を冷やし、熱を取り出す。
取り出した熱を【熱バッテリー】に蓄え、
主に【熱箱配達人】と呼ばれる職業の人々が熱エネルギーを各地に運ぶ。
家庭用の熱箱の大きさは50センチ四方の箱。重さは約20kg。
六面体のサイコロ形状。
暖房、コンロなどに利用可能。
サイコロでの説明↓
【1の面|天面】:コンロとして使える
【2の面|西】:風呂を沸かすアダプターが付いている
【3の面|南】:温風が出るファンがある
【4の面|北】:床暖房に繋げるアダプターが付いている
【5の面|東】:電力が取り出せる
【6の面|底面】:熱バッテリー設置スタンド装備の面(キャスター付き)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
リュウジ「いつもありがとうございます♪」
リュウイチ「ありがとうございました」
作家ゴメス「こちらこそ、いつもありがとうございます。 どうですか?お茶でも一杯? 早速受け取った熱箱の試験も見てもらいたいですし」
リュウジ「いつもおひとりで3個も熱箱をご注文いただき、誠にありがとうございます」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<作家ゴメスの熱箱セットアップ1つめ>
【1の面|天面】:コンロとして使える
【2の面|西】:風呂を沸かすアダプターが付いている
【3の面|南】:温風が出るファンがある
【4の面|北】:床暖房に繋げるアダプターが付いている
【5の面|東】:電力が取り出せる
【6の面|底面】:キャスター付きスタンド
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<作家ゴメスの熱箱セットアップ2つめ>
【1の面|天面】:3Dプリンター機能
【2の面|西】:3Dプリンター機能
【3の面|南】:3Dプリンターフィラメント製造機構
【4の面|北】:大気水変換装置、水濾過装置
【5の面|東】:インターネット端末
【6の面|底面】:キャスター付きスタンド
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<作家ゴメスの熱箱セットアップ3つめ>
【1の面|天面】:3Dプリンター機能
【2の面|西】:3Dプリンター機能
【3の面|南】:3Dプリンター機能
【4の面|北】:3Dプリンターフィラメント製造機構
【5の面|東】:3Dプリンターフィラメント製造機構
【6の面|底面】:キャスター付きスタンド
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
リュウイチ「ありがとうございます。しかしゴメスさん……、このアトリエの作品、全部、ご自身で?」
ゴメス「まぁ、これだけのことをできているのはリュウイチさん、リュウジさんの運んできてくださる熱箱のおかげですよ」
ゴメス「本当に助かっています。ありがとうございます」
リュウイチ「WMD内の観光地でもゴメスさんの作品を拝見しました。どれも素晴らしかった」
リュウジ「兄者、ゴメスさんの作品を集めた写真集まで購入しちゃってw まぁ俺もゴメスさんの本、愛読してんすけど♪」
ゴメス「お二方は私のファンでもあるのですね♪ 嬉しいです。それでは、これ、プレゼントします」
リュウイチ「おー、これはまた……。いやいや、こんな素晴らしい作品!いただくわけには!」
ゴメス「いえ、あなた方に是非持っていていただきたいのです」
リュウジ「ありがとうございます。それでは遠慮なく、頂戴いたします。しかし……、これはWMDのように見受けられますが、だいぶ形がファンタジック、と申しますか……。いや!とっても素晴らしいとは思うんですけど!!」
ゴメス「この作品は【Himmelsbrücke】……。 和訳すると【天翔ける橋】と申します」
リュウイチ「天翔ける橋……」
リュウジ「天翔ける橋……」
ゴメス「伊井田 田吾作、という人物が居たといいます。その伊井田氏が生前に遺したと言われる【天翔け橋伝】と呼ばれる書物」
ゴメス「この文献が未来まで伝わり、研究が進み、夢をあきらめず実現したものが、みなさんの知るところの【ウェルカム・マスドライバー】と言われています」
ゴメス「近年、【天翔け橋伝】の現物が公開されました。私はすぐに日本に飛び、現物をこの目に焼き付けた」
ゴメス「そこから生まれたインスピレーションから、今お二方にお渡しした作品が生まれました」
ゴメス「基本的に【天翔け橋伝】に記されていた図案に即した造形を心がけていますが、そこに私の故郷の地の伝統・文化であるアール・ヌーヴォーの様式を少しだけ足してみました」
リュウジ「どおりでこう、和洋折衷なカンジがするんだ」
リュウイチ「……」
リュウジ「えっ?!?! 兄者っ?!?! えっ?えっ?泣いてるの?? 今???」
リュウイチ「……」
━完━
---
【ロボティクスメイカー|設定紹介】
ロボティクスメイカーの公式サイトはコチラ↓
https://robotics-maker.jimdofree.com/
本編第1話の前日譚です。
本編第1話はこちら▼
https://ncode.syosetu.com/n9533le/5




