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ロボティクス・メイカー  作者: 藤岡 幸春


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21/25

#-01:リュウイチ・リュウジ兄弟|熱箱配達人 2

【小説内の記号ガイド】


* 「」:登場人物の会話。

* 《》:通信などの隠密会話。

* ():登場人物の心の中の声。

* []:AIの初期状態。アナウンスUI。

* ▶ :カメラアングルを動かす、最小限の状況ナレーション。

* ━━:カメラを別の場所・時間へ飛ばす場面転換。

* /////:キャラクターの赤面演出。


━━西暦2056年。地球。

この世界には超巨大なインフラ、ウェルカムマスドライバー(WMD)という建造物が存在する。

WMDとは宇宙資源を迎え入れる巨大なレール。

レールの中は住居になっている。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


<ウェルカムマスドライバー住居エリアの構造>

* 【階層1:低所得層・スラム】:地上(海面)〜高さ400m(約100階建て相当)。最も横幅が広く(3km)、空気循環が滞りやすいため下層になるほど過密・劣悪化。工業エリアの騒音が響く。


* 【階層2:中流層】:高さ400m〜800m。最も標準的な都市機能、巨大ショッピングモール、オフィス街が集まる。


* 【階層3:上流層】:高さ800m〜1,200m。最も見晴らしが良く、空気が綺麗。頂点付近は超巨大な避難宇宙船になっていて、WMDから分離・発艦できる仕組みになっている。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



━━とある辺境の地のアトリエ。



WMDの恩恵を受けられない、

WMDから遠く離れた地域で生活する人々の住む場所へ、

【熱箱配達人】であるリュウイチ・リュウジ兄弟はやってきていた。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


【熱箱の設定】


【HEAT BOX】

H:Heat


E:Electrical


A:Active


T:Temperature


B:Battery


O:Orbital


X:eXperience


正式名称:【熱バッテリー】


通称:【熱箱】


ウェルカム・マスドライバー(WMD)で生成された【熱】が詰まっている構造体。

WMDとは宇宙資源を迎え入れる巨大なレール。

レールの中は住居になっており、WMDの外壁には【ペルチェ素子】が埋め込まれている。

この【ペルチェ素子】で地球を冷やし、熱を取り出す。


取り出した熱を【熱バッテリー】に蓄え、

主に【熱箱配達人】と呼ばれる職業の人々が熱エネルギーを各地に運ぶ。


家庭用の熱箱の大きさは50センチ四方の箱。重さは約20kg。

六面体のサイコロ形状。


暖房、コンロなどに利用可能。


サイコロでの説明↓


【1の面|天面】:コンロとして使える


【2の面|西】:風呂を沸かすアダプターが付いている


【3の面|南】:温風が出るファンがある


【4の面|北】:床暖房に繋げるアダプターが付いている


【5の面|東】:電力が取り出せる


【6の面|底面】:熱バッテリー設置スタンド装備の面(キャスター付き)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



リュウジ「いつもありがとうございます♪」


リュウイチ「ありがとうございました」


作家ゴメス「こちらこそ、いつもありがとうございます。 どうですか?お茶でも一杯? 早速受け取った熱箱の試験も見てもらいたいですし」


リュウジ「いつもおひとりで3個も熱箱をご注文いただき、誠にありがとうございます」



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


<作家ゴメスの熱箱セットアップ1つめ>

【1の面|天面】:コンロとして使える


【2の面|西】:風呂を沸かすアダプターが付いている


【3の面|南】:温風が出るファンがある


【4の面|北】:床暖房に繋げるアダプターが付いている


【5の面|東】:電力が取り出せる


【6の面|底面】:キャスター付きスタンド


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


<作家ゴメスの熱箱セットアップ2つめ>

【1の面|天面】:3Dプリンター機能


【2の面|西】:3Dプリンター機能


【3の面|南】:3Dプリンターフィラメント製造機構


【4の面|北】:大気水変換装置、水濾過装置


【5の面|東】:インターネット端末


【6の面|底面】:キャスター付きスタンド


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


<作家ゴメスの熱箱セットアップ3つめ>

【1の面|天面】:3Dプリンター機能


【2の面|西】:3Dプリンター機能


【3の面|南】:3Dプリンター機能


【4の面|北】:3Dプリンターフィラメント製造機構


【5の面|東】:3Dプリンターフィラメント製造機構


【6の面|底面】:キャスター付きスタンド


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



リュウイチ「ありがとうございます。しかしゴメスさん……、このアトリエの作品、全部、ご自身で?」


ゴメス「まぁ、これだけのことをできているのはリュウイチさん、リュウジさんの運んできてくださる熱箱のおかげですよ」


ゴメス「本当に助かっています。ありがとうございます」


リュウイチ「WMD内の観光地でもゴメスさんの作品を拝見しました。どれも素晴らしかった」


リュウジ「兄者、ゴメスさんの作品を集めた写真集まで購入しちゃってw まぁ俺もゴメスさんの本、愛読してんすけど♪」


ゴメス「お二方は私のファンでもあるのですね♪ 嬉しいです。それでは、これ、プレゼントします」


リュウイチ「おー、これはまた……。いやいや、こんな素晴らしい作品!いただくわけには!」


ゴメス「いえ、あなた方に是非持っていていただきたいのです」


リュウジ「ありがとうございます。それでは遠慮なく、頂戴いたします。しかし……、これはWMDのように見受けられますが、だいぶ形がファンタジック、と申しますか……。いや!とっても素晴らしいとは思うんですけど!!」


ゴメス「この作品は【Himmelsbrücke(ヒメルスブリュッケ)】……。 和訳すると【天翔ける橋】と申します」


リュウイチ「天翔ける橋……」


リュウジ「天翔ける橋……」


ゴメス「伊井田 田吾作、という人物が居たといいます。その伊井田氏が生前に遺したと言われる【天翔け橋伝】と呼ばれる書物」


ゴメス「この文献が未来まで伝わり、研究が進み、夢をあきらめず実現したものが、みなさんの知るところの【ウェルカム・マスドライバー】と言われています」


ゴメス「近年、【天翔け橋伝】の現物が公開されました。私はすぐに日本に飛び、現物をこの目に焼き付けた」


ゴメス「そこから生まれたインスピレーションから、今お二方にお渡しした作品が生まれました」


ゴメス「基本的に【天翔け橋伝】に記されていた図案に即した造形を心がけていますが、そこに私の故郷の地の伝統・文化であるアール・ヌーヴォーの様式を少しだけ足してみました」


リュウジ「どおりでこう、和洋折衷なカンジがするんだ」


リュウイチ「……」


リュウジ「えっ?!?! 兄者っ?!?! えっ?えっ?泣いてるの?? 今???」


リュウイチ「……」



━完━


---


【ロボティクスメイカー|設定紹介】


ロボティクスメイカーの公式サイトはコチラ↓

https://robotics-maker.jimdofree.com/

本編第1話の前日譚です。

本編第1話はこちら▼

https://ncode.syosetu.com/n9533le/5


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