粋と気品の美妙な時
南芽衣がおしぼりで手を拭きながら
「女将さん、飲み物は日本酒を冷で。銘柄はおまかせします。」
「…畏まりました。」
おまかせ…。
女将さんが席を離れた。南芽衣がテーブルに置いてあるお品書きを見た。
「…他に何にしようかなぁ~。あ、秋刀魚がある♪焼きに刺身…。」
「…へぇー結構魚料理が充実してんな。」
「失礼します。先にこちら…お通しです。」
…♪…女将さんがお通しをテーブルに置いた。綺麗な器…。これなにかな?
「こちらは烏賊のごろ焼きです。」
「ごろ焼き?」
「?」「??」
「…新鮮な烏賊のわたを味噌と酒やみりんで和えて、焼いたヤツだね。」
水さん?
「はい。今朝取れたばかりの烏賊を…」
「…いいな…。コイツは楽しみだ…」
「お酒はこちらで…」
…木の小さな箱と緑色のお酒の瓶…。
「升で日本酒を…粋だね…。」「…」「…(汗)」
升…って…これ?…私の知ってる升は黒と赤の…
「こちら…」
女将さんがお酒をテーブルへと、置いてくれた。
「ありがとうございます。…ち♪」
南芽衣が日本酒の蓋を開けて…水さんにお
「水さん。…ささ…一献…」
い、一献?!
「…ありがとう…」
こここ…と…お酒をつぐ音と共に、瓶に空気が入った…大きな気泡が1つと小さな気泡…それが瓶の肌を…底を滑ていき…ふっと…消える気泡…。
「…さ、武良さんも…」
「は…はい…」
…武良さん…
「そんな、照れんな(笑)」「て、照れてない…です。」
「はい。…次はさやの…。」「…」
「さやの?」「…あ、ご、ごめん!」
「柳田、どこに行ってた(笑)」
水さんが笑みながら私に聞いた…。
「…ちょっとそこまで…。」
…と…言い返した。
「南芽衣さんには俺から一献…」
「あ、ありがとうございます。」「…」
…な、なんだろう…。この、なんとも言えない雰囲気…。
「さて…揃いましたから…乾杯は水さんに」
「ん…じゃ…はい…乾杯…」
「…か、乾杯」「乾…杯…」「乾杯。」
…升を口元に…?!いい香りが…
「芳香が素晴らしく良いね。飲み口も良く、それでいて、しっかりした…」
…(汗)




