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ひとりたび  作者: 木卯さやの
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華と影

妻とここのママは幼なじみ。よく電話でやり取りしていた。

「本当に久しぶり。…何飲む?」

「日本酒あるかしら?」

「あるよ。」

と…ママが日本酒を瓶を見せてくれた。

「そのお酒ならお燗がいいわね。」

「相変わらず日本酒好きね。」

「主人に影響されちゃったわ。…あそこに来ると何時も…」

若い頃…俺は妻に入れあげて…夜な夜な通って…

…あの時…ダメ元で彼女に告白して、最初は断られた。けど…何度も…。

「貴方?」

「…何度も…」

「?」

通った。諦めきれなかった。

諦めきれず…俺はそこの主人に…

…彼女を身請け…全財産を投げ打って、嫁に娶りたい

と…。


…水夫妻がお店に来てくれた。

私と彼女は幼なじみ。久々に会ったから思わず…。彼女はあの頃とちっとも変わらない。凛とした美しさ…それでいて、茶目っ気たっぷりで…。そんな彼女は生活のためと、ここ赤湯で芸者として働き始めた。

芸者…華やかで雅な感じがするけど…それは表向き。芸者の世界は血が滲む様な生活…。

太客が入ったら食事が満足に取れる、それに…ここでは話せない事も…。!いけない…!暗い話になってしまったわね。さ、今はその暗い話はナシにして

「久しぶり会ったし、…私も少しお酒頂いても?」

「もちろんよ♪ね?貴方?」「…うん。」

…ご主人はまだ、心ここに在らずかしら(汗)






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