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ひとりたび  作者: 木卯さやの
26/34

ご機嫌

部屋から出て…フロントへ鍵を預けた。

「お気を付けて…行ってらっしゃいませ。」

正面の自動ドアに…

「ありがとうございました。」「ご馳走様でした♪」

…?あれ?この声…。

何となく、レストランの入り口付近を見た。

…やはり…柳田さんだったか。

「♪♪」

…食事を終えて、満足したのか…ご機嫌だな(笑)

さて…俺らも…

「行こうか?」「えぇ♪」

スリッパから下駄に履き替えて、外へ出る。

コロコロ…カラカラがコンクリートで出来た階段に下駄の歯を落とす。

藍色の鼻緒が目立つ。妻の下駄は小さめの下駄で、紅色の鼻緒だった。

「…すっかり日が落ちたわね。」

「ん。」

…街の中に向かって歩いて行く。その道中にチラホラある看板を見つつ…歩いて行く。街中に近づくにつれ、人が多くなっていった。

「賑わってるな。」

「連休ですものね…。」

人々とすれ違いながら、宿とは逆方向に向かう。…しばらく歩いて…見えてきた看板。灯りが点っていた。

「…混むかな」「多分。」

…そっと…ドアを開けた…。

店内を見ると、数人の客がいた。

「いらっしゃ…え?!」

…ひさ 痛!

「久しぶり~!」「ふさちゃん!いつこっちさ来たの?!」

「今日着いたの!」

イテテ(汗)…妻が俺の足を(汗)





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