意外とすごい人だったんですね。
たーのしんで、くださいな☆
「さて、それじゃあいくよ。」
「ん?どこにですか?ししょー。」
「ああ、依頼があってね、国から。」
「国から!?…意外とすごい人だったんですね…ししょー。」
ししょーが頭に?を浮かべる。
「意外も何も、玄関から普通じゃないことくらいわかるでしょ?」
そうだった。玄関からすごかった。
「で、何しに行くんですか?」
「んー、このあたりで熊がよく出るからやっつけといてって。」
「私も行くんですか?」
「うん。当たり前でしょ?記録係だもん。」
そうですかぁー拒否権はなさそうですねー。
はぁー熊怖い。
・・・
魔力の瓶をたくさんバッグに入れて山まで来た。
今回はこれで熊を倒すらしい。
私にはガスマスクが渡された。
山の木々の中を歩いていると、黒い影が見えた。
熊、ターゲットだ。
「紬、追いかけるよ!」
ししょーはその瓶を地面に投げて割る。
体の周りを黒い霧が包み、光となって弾ける。
ししょーが飛ぶと、足元にはエメラルドのごとく光る六角形の足場があった。
ししょーは全身にそれを纏い、宙に浮いた。
「え!?待って待っておいてかないでししょー!!!」
凄まじい速さでししょーは飛行し、木々の隙間をギリギリの回転と回避ですり抜け、
熊を発見。表情一つ変えずに熊の前に立った。
ししょーはもう一つの瓶を前にかざす。
落とした途端に紫色に輝いた魔力は、
幾千の針となって熊を貫いた。
すごい!すごいすごい!ものの数秒で熊を仕留めた!
っていうか…
「は…速すぎて…死ぬ…」
追いつけない!こちとら荷物めっちゃ持たせられてんだ!
重い重いとひーひーしながら、必死についていく。
ししょーは熊をたぶん”遠隔で探知”している。
そうでなければあんなに多くの熊を一瞬で見つけられるわけがない。
しかもししょーは器用にも、
人里に近い熊を殺して遠い熊は逃げさせるように戦っている…。
熊ってふつう逃げるのか??
いやでもあんなもん見たら逃げるか、うん。
はっ!黄色のバッテリ缶あるかな?
バッグの中をがさごそ探し―――見つけた。
まだ半分しか適応してないけど…やってやる!
「私は人間をやめるぞぉ!!」
―――ッ!速い!さらにししょーが速くなったッ!
「いやおかしいだろぉぉぉぉぉ!!!!!」
なんで今速くなるんだよぉぉぉ!!!!
・・・
「ぜー、ぜー。」
も、もう走れない…
「あれ?なんでそんなに疲れてるの?」
「ししょーが速すぎるせいですぅ~。げほッげほっ。」
「待っててもよかったんだけど…」
「それを―――先に…言って―――」 がくっ。
こうして私は意識を失い、ししょーに運ばれた。
No.008 [結界魔法]
どこで使ったねんと思う人もいるだろうが、最初に乗っていたエメラルド色の六角形は、実体を伴う防御結界の一種であり、身を包んで動かすことで体を自由に浮遊させることができる。
No.009 [棘]
紫色の棘。すさまじく鋭い。
意のままに操ることができる。
No.010 [思考加速]
実は使っていた。効果はほぼ青のバッテリ缶と同じ。
No.011 [探知]
一定範囲の生体を調べることができる。
範囲が大きければ大きいほど、相手が小さければ小さいほど演算能力を要する。




