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無能貴族のワイ。父上の愛人をNTR  作者: 金銅才狸


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ラスト1話前(88888魔王

ーーーーーー


 ある日、アネウットが魔王にさらわれた。

 アネウットの腹の子供がワイの子供やと嘘の噂が広まったからや。


 ワイには……プラチナム家には魔王の天敵

 ゴルディアス王家の血が流れとる。

 ワイの子は王家の紋章を持って産まれてくる可能性がある。


 過去、魔王を倒せたのは、王家の紋章を持つものだけ。

 そう言われとる。

 王家の紋章を持った赤子が産まれるのを恐れて、魔王がアネウットをさらいおった。


 母上はあらかじめ、この事を予測していたフシがある。

 アネウットをデコイに使いおった。

 プラチナム家に仇なす敵を炙り出すために、アネウットと、その子供を利用した。

 たぶん……


 アネウットの子供は、本当は父上の子供や

 王家の血も紋章も受け継ぐことは無い

 ワイらしか知らん秘密やけどな。


 プラチナム家の血をひかぬアネウットの子供を囮に使って、プラチナム家の敵を炙り出す。

 そして敵を潰す。

 そうすれば、将来産まれてくるであろう母上の孫の危険をかなり排除出来る。

 そんな計画やった。


 ワイはソレを知らされて愕然とした。

 しかも悪い事に、その囮のアネウットに食いついたのが、予想外の相手、

 魔王やった。


 プラチナムに仇なす貴族てきを炙り出すはずやったのに……

 王家に仇なす魔王が囮に食らいつきおった。


 既に真実を知らぬままに、プラチナム家の子供が、さらわれたと国中が大パニックや。

 王家の紋章を宿すかもしれない妊婦の子

 その妊婦がさらわれた。と


 現状王家の紋章所持者は一人か二人。

 多くとも三人くらいのはずや。

 国の秘密で何人が王家の紋章を持っとるか、ほとんど誰も知らん。

 誰が持っとるかすら秘密にされとる。


 無理もない。

 敵を黄金に変える究極の紋章。

 それから王家の紋章や。

 無敵でしかも無限の金を産み出す紋章。

 国の最秘宝。



 ワイが知っとる王家の紋章保持者のブラ君にも、アネウットの救援要請は既に出しとる。

 アネウットの子供が王家の血をひいてない事は知らせて無い。

 知らせれば見捨てられる可能性がある。

 コレから産まれる王家の血を濃く引く赤子の為なら王家は動く。


 しかし……王家の血をひかぬ赤子の為

 危険をおかして、魔王に王家の紋章保持者が挑むことは無い。

 王家の紋章は無敵や。

 それでも相手が魔王ならば……

 万一負ける事もあるかも知れない

 王家の血をひかぬ者の為に、そんな危険は王家は犯さない。


 だからアネウットの子供の秘密は黙ってる

 ワイの子供やなく、ワイの弟やと知られたら、見捨てられる。


 ブラ君は魔王討伐準備中や。

 ワイが魔王討伐に失敗したら、あとはブラ君に託す。



 ワイは魔王に挑む気や。

 ワイはペット達に道案内と準備を頼んどる

 が……


「例え雷神様でも。ま、魔王をたおすなど無理です」


 ワイのペット達がワイを止めようとする


「何でや?」

「過去どのような猛者であれ。魔王は、王家ゴルディアスの紋章を宿す者で無くては倒す事が出来なかった。だから、魔王なのです」

「それでも行くから」


 ワイの決意は変わらない。

 既に頭に雷流が走っとる『雷神』モード

 誰にも負ける気はしない。


「死にますよ。ブラウザ様の魔王討伐を待ちましょう。何なら一緒にブラウザ様の討伐隊に参加しても良い」

「それでは間に合わない」


 ワイは本気を出した戦闘で負けた事が無い

 魔王の脅威もわからない

 まけるという意味がわからない。

 でも一応ブラ君と言う保険はかけた。

 で、ある以上

 ワイが出撃しない理由が無い。

 それに……


「………」

「一刻も早くアネウットを連れ戻さなければ、アネウットの声を聞かなければ、アネウットにホメテモラワナケレバ。この世の誰もワイ君を褒めてくれない」

「雷神様………なにを?」


 ワイの様子にとまどうワイのペット。


「もう猶予は無いで」

「アネウット様が危険だと?」

「いや、危険なのはアネウットやないんや」

「え?」

「ワイや。ワイ君が危険なんや。もうこれ以上アネウットに会えない世界なら、我慢できずにワイ君は……魔王が世界を滅ぼす前に、ワイが世界を滅ぼしかねない、んや!」

「ええ〜?」


 ワイは、もうアカン。


「アネウットをさらわれた怒りで、母上がアネウットを囮に使った怒りで、頭の中に勝手に電気が流れよる。頭のなかで妄想のアネウットがワイ君を全て肯定しよる」

「!!!」

「このままやと、もうすぐ、ワイの頭の中で頭の中のアネウットが、世界を滅ぼす事を肯定するで。そしたらワイ君は世界を滅ぼすで」

「……そういえば、この人おかしな人達だったか……そろそろ逃げるか?」


 ペットがワイの前で堂々と失礼なことを言う。本気では無いのだろう。ワイとペットの関係は、それ程気安く、それ程強い。


「逃げても無駄や。世界中どこにいても、ワイ君が暴れだしたら助からんで」

「そんなバカな」

「馬鹿って言うな。でもワイ君は………ワイ君は………自分にとって、何が出来て何が出来ないかわからないんや」


 世界の果てまで滅ぼせそうな気もする。


「………」

「昔から肉親さえもワイの行動を否定した」

「……」

「アネウットだけがワイ君を肯定してくれた。幻覚でさえアネウットが肯定してくれたら。もしかしてワイ君は………世界も滅ぼせるかもしれんわ」

「幻覚なのに?」


 関係ない。

 もともと現実とワイの世界はズレている。


「アネウットに会えない時間が続くと、現実と幻覚の区別がつかなくなる。ワイ君は無能やから………」

「………この人。思ってたよりも本格的に危ない人だったか………」



ーーーーーー



 むかしむかし子供の頃に、1つ下の弟相手に本気で喧嘩をした事がある。

 無能なワイは手加減とか、そういうのが出来ないんや。

 だから、無意識にプラチナム家の紋章とアイアン家の紋章の力を使ってしまい………

 ワイは実の弟を殺しかけた事がある。


 幸い我が家の次男はアイアン家の紋章を継承しとる。

 身体機能を向上させるアイアン家の紋章。

 そのおかげで弟は死なずにすんだが、半殺しやった。

 弟は死んでもおかしくなかった。

 危うい所やった。

 当然の事、

 ワイは母上から烈火のごとく怒られた。


 そしてワイは二度と紋章の力を全力で使わないことを母上と約束したんや。

 念入りに紋章の力を5割封印された。

 貴族紋章の力はワイには過ぎた力や。

 手加減出来ないワイには強すぎて、必ず周りを不幸にする。


 母上も父上もワイもそう確信したから、二度と全力では紋章を使わない使えない様に、制限封印したんや。

 でも……制限封印の解き方は知ってる。

 同じく馬鹿やって力を封印された3男の弟が封印を解くのを見ていたから……

 それに……そもそもワイは母上よりも強い

 母上のかけた封印も、その気になれば……


「ゴメンナサイ母上。ワイ君は、母上との約束を初めて破る。ワイ、母上よりも大切な人を見つけたから」


「その人の為にワイ魔王倒す

 ワイ君、心優しい無能で無害なプラチナムを卒業して、普通のプラチナムに戻ります。いや、違う。か?」


「ワイは無能やった。どう足掻いても普通にはなれん。どんなに努力しても、無能は治らんかった。だから………今からワイは無能で有害な最低最悪のプラチナムになるんやで〜〜〜」



「ブラ君は魔王もアネウットの事もまかせとけというが、ワイには、ほっとくのは無理や。ワイは止まらん。誰に何と言われても、止めといたほうがいい事でも止まれん。だから馬鹿とか無能とか言われるんや」


「ワイは止まらん。自分がやりたいと思ったら止まれん。ましてや、アネウットをさらわれとる。止まれるわけない」


「こうなったワイは、優しくないで〜〜〜。実の弟だろうが半殺しや。まして相手が家族で無いなら、なおさらに………」


 無能で有害なワイには暴れる事ぐらいしか出来ないんやから、

 何かをしようとすると、世間や他人に迷惑をかける事しか出来ない無能なワイ。

 手加減しようと努力してさえそれや。

 全力をだせば、どれだけの被害がでるか……

 それなら、どうせなら、いっそ、それならば、魔王相手に、せいぜい迷惑をかけてやろうじゃあないか。


 ワイが他人から嫌われ無いのは、無能でも、自分をおさえて人に優しくあろうとしたからや。

 ワイは先天的に無能や。

 自分をおさえずに好き勝手やったら、人から嫌われるに決まっとる。


 自分を開放して、やりたい放題やるワイは、並のウザさや面倒くささとは訳が違う。 それ程厄介やで〜。


 自分で言いたくは無いが、優しさを封印して、本気をだしたワイはキチのガイや。

 ワイは自分がハッキリと、この世の害悪である自覚がある。


 ワイの頭の本性は狂っとる。

 ガイジや、

 それも強めのガジガジガイジや。

 きっとワイ君が本気を出して思うままに振る舞えば、

 ワイ君と対比する相手が魔王だろうとも、人は魔王よりも、本気をだしたワイ君の事を嫌うやろう。

 その自信がある。

 確固たる自覚がある。


 せやから、本気をださず我慢してきた。

 せやからワイ君は良い人でいられた。

 人の世の輪の中に入っていけた。


 けども、魔王オマエはアカンで〜、一線を超えたで〜。

 アネウットを取り戻すためや。

 本当に嫌やけども

 けど………ここで………本気のワイを見せてやる!


 ワイはワイの紋章にかけられていた全ての封印を解き放った。

 かわりに、今までワイ君が大切に、大切にしていた優しさ、人間である為の、他人と仲良くする為の優しさを、

 封印した!


 もう、我慢は、しない!

 こうなったワイは、

 ………うざい。

 痛い。痛々しい。

 うざいぞ〜本気のワイは。

 本気のワイには本気で、この世に生きる存在価値がない。

 死んだほうがマシな人間や。


 自分でハッキリとわかるんだね。

 性格が人格が終わっとる。

 存在している事自体が害悪な程に、産まれてきたことを全裸土下座しても許されない程に、

 本気のワイ君、

 生きてるだけで、この世をいらつかせる程の害や。極悪や!

 例え魔王と言えども、優しさを封印した本気のワイのウザさに、迷惑に、耐えられるか?


 実の家族、産みの親でさえ手を焼いたワイの本気を、受け止めてくれるか?

 魔王?


 

 ワイの誇り。今まで全力で使う事のなかった、魔力の家系プラチナムの紋章を全力で解放する。

 同時に体力の家系アイアン家の紋章の力、父上から受け継いだ紋章も、全力解放する。 それだけで力が満ちる。


 そして………ワイ君が誰にも内緒に隠し持ってたゴルディアスの紋章も躊躇う事なく解放する。

 ワイにも王家の血が流れとる。

 プラチナム家、アイアン家の紋章は両手に宿るが、そのせいで目に見え無い場所にゴルディアス家、王家の紋章が隠れとる。

 普通、紋章は手に宿る。

 紋章を持つものは稀や

 2つ紋章を持つものは更に希少や。

 3つ紋章を持ってる者はワイ以外知らない

 だから誰にも今までワイが王家の紋章を持ってるとバレなかった。


 王家の紋章保持者だと、他人に知られればマズイ事は、無能なワイでもわかったから黙っとった。

 ソレに王家の紋章を使う必要も無かった。

 王家の紋章が無くてもワイは最強や

 紋章2つだけでもワイに勝てる者は、今までいなかった。


 けど……アネウットの為や。

 出し惜しみは………ナシや。

 貴族? 王家?

 そんなもの知らん!

 人類、魔王? 王族?

 何がどうなろうとも………知るか!

 アネウットさえ戻ればそれでいい。

 その他全てが砕け散ってもそれでも良い。


 良い人を止めたワイ、

 我慢を止めたワイを………

 性格が最悪と言うよりも災厄に近いワイを………

 受けとめてもらうで魔王。


 ワイ君に悪さをしたオマエが………悪い。

 ワイに、静かに生きてたワイに………

 俺に絡んできたオマエが悪いんだから!

 本物のガジガジガイジに全力で絡んできた以上はウザがられても相手をしてもらうで


 魔王がどんだけ悪かろうが嫌われてようが、産まれた瞬間から嫌われる俺と比べれば、まだまともだ。


 その事を、たっぷりと教えたる。

 うざいぞ〜俺は………

 産まれついての欠陥品。

 人様に迷惑をかけまいと生きてきた。

 それにも関わらずに、周囲に厄介事を振りまく天然自然、本当の害悪がワイ君や。


 そのワイが、人様に迷惑をかけても構わないと一線を超える覚悟をしたとき、それがどれだけ酷い結果をもたらすか………思い知って貰うで………魔王。




 ワイは魔王と戦った。



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