東野圭吾について(4)
「秘密」で初めて直木賞候補に挙げられた東野圭吾だったが、その後、立て続けに執筆した作品が候補に挙げられていく。
1999年 「秘密」
2000年 「白夜行」
2001年 「片思い」
2003年 「手紙」
2004年 「幻夜」
しかし、そのいずれの作品でも直木賞を受賞することができなかった。そして2006年、「容疑者Xの献身」でやっと直木賞を受賞する。
ちなみに私はこれらの作品は全て読んだことがある。
「容疑者Xの献身」は、いわゆる「ガリレオシリーズ」の中の一作だ。
このシリーズは、天才物理学者・湯川学が大学時代の友人である刑事・草薙俊平や女性刑事・内海薫の依頼を受け、不可解な事件を論理的思考と科学の知識によって解決していくミステリーになっている。
シリーズはテレビドラマ化もされていて、ドラマでは湯川学役を福山雅治が演じる。
ドラマで湯川学(福山雅治)の口にする「実におもしろい」という決め台詞は有名だろう。
「容疑者Xの献身」は、天才物理学者・湯川学が、大学の同期でライバルと見なす天才数学者・石神哲哉の殺人隠蔽トリックに挑むミステリーになっている。
石神哲哉が「容疑者X」であり、物語の最後で「献身」の意味が明かされる。
「容疑者Xの献身」も図書館で予約して、長い予約待ち期間を経てようやく手元にやってきたときには、楽しみにしながら読んだ記憶がある。
振り返ってみれば、今まで本当にたくさんの東野圭吾作品を読んできた。
最近では読む量も減ってしまっていたが、大学時代などは、その当時刊行されていた東野圭吾作品は一通り読んでいた気がする。
その東野圭吾が7月23日、68歳で亡くなった。
ガリレオシリーズ第11作目の長編小説「永遠の記憶」が遺作となる。
この作品以降、もう東野圭吾の新作を読むことはできない。
だけど東野圭吾が書いた作品を読んだ記憶は残り続けるし、また作品自体も残り続ける。ある意味では、亡くなった後もこの世界に多くのものを残し続けることができる。
これも、「作家」という職業の一つの醍醐味なのかもしれない。




