東野圭吾について(3)
東野圭吾作品は今まで数多く読んできたのだけど、東野圭吾作品の中で私のお気に入りの作品を一つ挙げるとしたら「白夜行」になるだろう。
「白夜行」は1999年8月に集英社より刊行された。
前作の「秘密」でブレイクを果たし、その次に刊行される作品ということで大きく注目された作品だった。
「白夜行」も「秘密」と同じく、発行部数は200万部を超えている。
「白夜」とは、日の出前および日没後のかなり長い時間にわたって薄明が続く現象を指す。北極圏付近や南極圏付近で見られる。
物語は二人の主要人物を軸に進んでいく。
一人は「桐原亮司」。そしてもう一人は「唐沢雪穂」。
亮司は小学5年の時に「ある理由」で、自分の父親と雪穂の父親を殺害する。
それらの事件は未解決事件となるが、その事件をきっかけに亮司と雪穂に一つの「絆」が生まれる。二人はその絆を世間には隠しながらお互いの人生を生きていく。
その後、雪穂は表の世界で成り上がっていくが、その裏には亮司がいた。亮司は雪穂のライバルを貶めるために陰で様々な犯罪に手を染めていた。
表の世界で成り上がっていく雪穂。
その雪穂が成り上がるために陰で様々な犯罪に手を染める亮司。
そんな二人の人生を、まるで白夜の中を歩いているかのような日々として小説は描いていく。
小説では亮司と雪穂の心理描写は意図的に排されていて、彼らを取り巻く様々な人間たちの視点を通してその言動が示されていくのも特徴的だった。
「白夜行」は2006年にTBSでドラマ化もされている。
ドラマでは桐原亮司役を山田孝之が演じ、唐沢雪穂役を綾瀬はるかが演じた。
私は、このドラマ版の「白夜行」も好きだった。
今ではテレビドラマの類は一切見ないが、当時はテレビドラマを見るのも好きで、「白夜行」は録画して見ていた。
小説をすでに読んでいたので結末は知っていたが、それでも毎週楽しみにして見ていた。
特に、一話の最後で、桐原亮司役の山田孝之と、雪穂の父親殺害の事件を追う刑事役の武田鉄矢が、交差点を隔てて対峙するシーンはとても印象的で今でも覚えている。




