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救いなき世界の裏路地で  作者: 案内人
第1章「ロストワン」
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Part2 邂逅

超巨大企業による先進技術「星欠片」により、世界は大きく変化した。

金さえあれば永久が手に入る時代

然し、当然利益ばかりではない

表世界で人々が自適に暮らす間

裏路地では1人が死ぬ

残酷な彗星都市で自我を叫び、泥臭くとも生きる者たちの話です


※流血描写、グロ描写、鬱展開を含みます

※日曜日以外毎日1話更新予定

「…さっきの奴から買った話では この辺で物音を聞いたらしいが…」


「アレ 使いましょうか」


そう言うとエフィルは鞄の中から何かをゴソゴソと探す


「アレ とは?」


「これです!」


エフィルの手にはドローンが置かれていた


恐らくライツのお手製だろう


やや無理やり感がある配線


機体には赤のラインが引かれ、可愛らしい装飾が施されている


エアは意気揚々と説明する


新しいおもちゃを買ってもらった子供のようだ


「名付けてエアドローン! 探索や戦闘補助が出来ます!」


「エア 宜しく!」


「りょ〜かい!」


エアがドローンに遠隔接続する


「え~っとまずは操縦を…」


エアは動作確認を兼ねて、機体を左右に動かしてみる


「…あっ」


鈍い音が響き 壁に激突したエアドローンが落ちてくる


一応ドローンの取扱書を読んできたのだが…


遠隔接続をする関係上、ドローンを「操作する」ではなくドローンに「なる」感覚に近い


「…取り敢えず 練習…しよっか?」



〜小一時間後〜



「エア 行けるかい?」


エアドローンは挨拶でもする様に機体を傾けた後、垂直に上昇していく


少しばかり慣れてきた


前後左右上下はお手の物


何ならちょっとした曲芸飛行も出来る


「な〜にか気になるものは…」


エアは見てしまう 見つけてしまう


「……取り敢えず エフィル達に…」


舞い戻ってくるエアに 以前の笑顔は無かった



「うっ…」


「エアに聞いて覚悟はしてたが…」


「…悲惨ですね」


そこには…事切れた人の姿があった


身体が引き裂かれた者 


腕や足を落とされた者


その全てに 悲惨な共通点があった


「全員…頭を食い破られている…」


全員の頭が割れ、ピンク色が見えている


エフィルはエアドローンを見る


「エア…ごめんね 嫌なもの見せて…」


エアドローンは「大丈夫」と言う様に一回転して見せる


空元気でも 今は良いだろう


エフィルは無言で手を合わせる


「…この辺りに、居るんですね」


ノウルは頷く


「被害者がここに集中している 間違いないな」


「なら…このあたりに張り込みましょうか」


絶対に鎮圧しなくては…



夜の裏路地


微かな街灯が照らす道


そこに「それ」は現れた


巨大な腕や足


濃く、白い体毛


並んだ牙と巨大な爪


狼の様な姿


その目には 包帯が巻かれていた


湾曲体 その姿である


「…!来ました!」


3人は慌てて武器を構え、臨戦態勢を取る


「それ」も敵意に気付いたようだ


「!…!…!…!…!」

「それ」は音にならない咆哮をあげる


耳では無く、胸、心に直接響く叫び


「気を抜いていい相手では無いようですね」


ミラは自身のグレイブを構えながら前へ出る


湾曲体鎮圧 開始



戦闘現場から少し離れたビル屋上


機材を広げ、エフィル達と湾曲体を観測している影が1人


シリウスだ


「…これは…良いデータが取れそうですネェ…」

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