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クオリファイア・ロッド  作者: 斜志野九星
第6章 クオリファイア・オブ・ロッド
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第47話 キュリオシティ・ロッド

ピンポ~ン♪

 翌朝、俺はインターホンの音で、目を覚まさせられた。

 もう少し寝させてくれ……

 昨日、飯地が現れた時に吹いた突風に耐えたせいで、身体が痛いんだ……

 おまけに、神上達雄が消されるなんていう場面に出くわすし……

ピンポ~ン♪

 悪いがお引き取り願いたい。

 俺は昨日みたいに12時くらいまで、寝ていたいんだ。

ピンポ~ン♪

ピンポン♪

ピンポン♪

ピンポン♪

ピンポン♪

 ……。

 五月蠅いなあ……

 仕方がない。

 玄関に来た人を追い払ってから、もう1度寝よう。

 俺は、髪をとかさずパジャマのまま、玄関に向かった。

「はーい、今開けます」

ガチャッ

 ドアを開けると、そこには神上未咲がいた。

「あっ、竜司先輩!」

 ああ……

 一番来てほしくなかった……

 もう、俺は寝れないな……

「……って何ですか。その格好は……」

 案の定、神上未咲が俺のだらしない姿を見て、軽蔑の眼差しを向けてきた。

「すぐ着替えるから、ちょっと待ってて」

 俺は寝るのを諦めて、着替えることにした。


「竜司先輩、やっぱりかかりすぎですよー」

 戻ってきた俺を見て、神上未咲が文句を言った。

「勘弁してくれ……神上臨みたいにはできない……」

 遂に俺は弱音を吐いた。

「まあ、いいですけど……」

 神上未咲が口に笑みを浮かべて言った。

「ところで、今日はどうして来たんだ? 神上達雄が消えて、俺たちの目的は果たせなくなっているんだけど……」

 俺は神上未咲に訊いた。

 昨日の出来事のせいで、俺も神上未咲も自分の目的が果たせなくなっているからだ。

 俺は飯地を止めることと、神上未咲から俺と飯地が映っている監視カメラのデータを神上未咲から譲ってもらうことが目的だった。

 だが、飯地を止めることは既に失敗したし、後は儀式をどうやって止めるかだけになってしまった。

 『杖』の魔法が全力で発揮されるであろう儀式を俺なんかが止めることなんてできるんだろうか?

 そして、もう1つの目的は当の神上未咲の目的が果たせなくなってしまったため、自動的に果たせなくなっている。

 神上未咲の目的は、飯地が起こした『杖』の事件を解決して、神上達雄に認めてもらうことだった。

 しかし、神上達雄は昨日、飯地に『杖』で消されてしまった。

 もう、俺たちができることは何もない……

「そうですね」

 神上未咲がさっぱりとした態度で答えた。

 じゃあ、何がしたいんだ?

「でも、竜司先輩。飯地先輩が何で事件を起こしたのか知りたくありませんか?」

 神上未咲が俺に訊いてきた。

「それは勿論知りたいけど……。何か方法でもあるのか?」

「はい!!」

 神上未咲が元気よく返事をした。

 そこまで自信満々に答えるってことは、何かあるんだな。

「実は今、うちの屋敷には人が誰もいないのです」

 神上未咲が唐突に今までの話題とは無関係なことを言ってきた。

 それがどうして、飯地が何で事件を起こしたのかを知る方法に繋がるんだ?

 俺にはまるで分からなかった。

「何でだ?」

「昨日、父さんが消えてしまったので、『神上家』総出で急遽葬式をやることになりまして……母さんや兄さん、黒服の人たちはみんな葬式に出ているのです」

「未咲はその葬式に行かなくて良いのか?」

「竜司先輩はあたしが何でここにいるのか分からないのですか?」

 神上未咲の目には涙が見えた。

 そうか。

 葬式に出たくても出られないのか……

 神上未咲が忌み子だから……

「それで、屋敷がもぬけの殻になったので、屋敷の中を探索したのです。そうしたら……」

 神上未咲は一呼吸置いた。

「本当の『魔女』の社を監視しているカメラを見つけたのです」

 驚きと衝撃で辺りは沈黙した。

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