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Hello.War.  作者: 春玖
Chapter1
11/15

番外編~成井咲~

この作品はフィクションであり実在する組織、団体、人物等とは何ら関係はありません。

ですが、他作品に影響を受けている事は確かです。あしからず

不快に思われる方はドンドン批判してくださってかまいません。

ありのままを受け止めようと思いますので、出来るだけお手柔らかにお願いします。


作品を構成する物:主にロマンと、そしてロマン、偶にロマンが含まれていて、隠し味はロマンです。

------------------------------------


3年前


成井咲、13歳。



両親の影響で、ラピッドファイア(デジタル銃の早撃ち)を二つ上の姉と共に始める。


姉はたった一年で頭角を現し全日本ジュニア大会にも優勝。


咲は姉との才能の差に悩み、姉が大会に優勝したと同時にやめてしまう。


その時に始めたのがPCで遊べるオンラインFPSゲームだった。


本気の人たちに混ざれないなら素人を負かして優越感に浸ろう。


真剣を楽しむスポーツと違い、遊びを楽しむのがゲームだ。


咲がゲームの世界にのめり込むのに時間はかからなかった。


才能がないかもしれないが、そこには確かに1年近くの歳月がある。


素人からしてみれば達人もの。


いくら現実と仮想とはいえ、射撃の心得は同じだった。


神経を研ぎ澄ませ、落ち着き、迷いなく、右手の人差し指で撃つ。


1年鍛えた早撃ちで、スナイパーでありながら前線に立ち、敵を撃つ。


咲がスナイパーとして名を上げるのに半月もかからなかったという。


だがそこに大きな壁が現れた。



あーやん@芋砂厨 KILL14 DEAD0

なるなる KILL1 DEAD7



完敗だった。


スナイパーの弱点はスナイパーだということは既にわかっていた。


だが、隠れていようと狙撃する為に姿を現さないといけない。


姿を現した瞬間にいつも通り照準を合わせ、撃てばいい。


たった二つのその動作で、咲に勝てるものはいないのだから。


しかしその人は違った。


見つからない。


どこにいるのかがわからない。


狙撃の瞬間が見えない。


いつの間にか撃たれていた。


これまで後ろでジッと狙いを定めるだけのスナイパーなど恰好の餌にすぎなかった。


だがこの人だけは違い、逆に恰好の餌にされてしまった。


DEAD7のうち6回は同じやられ方だ。


1回はいつも通り前線に飛び出そうとしたら撃たれた。


その後の6回は全て返り討ちだ。


銃声が聞こえたのを合図に探しても姿はなく、気がついたら撃たれる。


普通、同じスナイパーにこれほどボロボロにされたらイライラするだろう。


しかし、咲はその人に後衛型スナイパーとして弟子入りさせてもらった。


今は勝てないと認め、師匠として技術の教えを請う。


早撃ちでは勝てるのだから、そこさえ何とかしてしまえば問題はない。


だが師匠は何一つ教えてはくれなかった。


私は教えるのとか苦手だからと、その分ひたすらマッチングした。


味方となったときはマップで狙撃してる位置が特定できる。


それを参考にし、実践。


狙撃ポイントとしての重要な点を自分流で洗い出し、全て自分のものにした。


新しいマップが実装されれば直ぐに出撃。


1ゲーム以内に狙撃ポイントとなる場所を全て探し出せるよう繰り返し練習した。


咲が再びスナイパーとして成果を上げた頃、師匠の姿はまるっきり見えなくなっていた。







成井咲、15歳の誕生日


両親より、数ヶ月前発売開始されたVRMMORPGゲーム【Hello.Work.】の端末をプレゼントされる。


Wikiで下調べをし、基本職業に【探検家】を選択した。


その後、Lv.10で【弓使い】、Lv.75で【スナイパー】、Lv.120で【ドラグノフ】に昇進(クラスアップ)


半年でLv.200を達成、チーム【HAPINESS】に加入。


その後はただ戦争の日々を送っていた。


更に半年後、成井咲、16歳。


ドラグノフにしか興味がない為に転生することもなく、未だ戦争に明け暮れていた。


そんな咲の耳に、情報通でも有名なHAPINESSを経由して一つの情報が入る。


一部のユーザーに恐れられてる双子のチーム【壊し屋フィーネ】の姉が5度目のLv.200を達成した。


これだけなら咲に興味が沸く事もなかった。


しかし、【アーヤ】という名前と職業にドラグノフがあると分かると話は別だった。


師匠はここにいて、相変わらず規格外。


ここで咲に一つの野心が芽生える。


師匠が他の職業に浮気をしてる今なら勝てる、なら勝とう。


だが今はまだ無理だ。


結局最後まで敵となった師匠を見つけることは出来なかったのだ。


あの技術が衰えるとは思えない。


ならどうする?簡単だ、同じ技術を身につければいい。


幸いH.W.にはそれらしい職業が一つある。


これを自分のものとし、あの偉大な師匠と同じ舞台に立とう。


そして今度こそ勝つ。


咲は転生し、ある職業に没頭した。


それから一週間後の大型アップデートの日、ついに【壊し屋フィーネ】の妹がLv.200を達成。


それだけ聞いた咲はログアウトする。


次の日、ログインした瞬間に全てが変わった。


チームメンバー全員で一箇所に集まり、情報を交換する。


しかし、咲の心境はそれどころではなかった。


Lv.203と、一週間前に取得した職業の最上位職が手に入る。


そしてここは現実のような仮想空間。


そういえばアップデート内容に、寸前に2人転生したが職業選択しなかったと表示されていた。


間違いなく【壊し屋フィーネ】の姉妹だ。


彼女たちのLvは頭一つ抜けている。


周囲のMOBのLvは低く、新しい場所にもいけない。


ならすることといえば一つしかない。


Chapterだ。


そして最初のChapterといえば行き先は中央都市。


咲はHAPPINESSのリーダーに中央都市への侵攻を提案した。


周りからは次々と賛成の声が上がる。


占領したら面白そう、戦争デビューにはもってこいの相手、何より実際に戦いたい。


咲の思惑通り、戦争が始まった。


戦争の終盤、咲は他の集団と一緒になって走る師匠を捉える。


だが、今撃っても本当の勝ちにはならない。


咲は真横にいた関係のない人を狙撃。


ふと気づいた時にはもう師匠の姿はなかった。


そして甲高く響き渡る銃声。


ようやく、ようやくだ。


威嚇射撃から直ぐ、師匠の姿が目に映る。


あれだけ見つけることができなかった師匠の姿をもう見つけることができた。


内心、自分は成長してる、今なら勝てる。


見つけた次の瞬間に撃つ。


見苦しいことに少し焦ってしまい、外れる。


大丈夫、当たっていれば勝っていた。


勝てる。


勝てる。


師匠に勝てる。


そして索敵を再開する。


さすがに警戒されたのか姿を見せない。


恐らく一旦姿を消し、油断したところを狙撃するつもりなのだろう。


だがその手には乗らない。


一瞬だって気を抜いてやらない。


なんていったって相手はあの師匠だ。


神経を研ぎ澄ませ、落ち着き、迷いなく─────


見えた!かなり近いかけど……関係ない!!──パァン!


やったか?


いや、まだだ。


撃破勧告は更新されてない。


まずい、バレた……!


「そこまでだよ、なるなる」


「……やっぱり気づいた?」


「それと威嚇射撃の後、大体の距離を測るために一瞬姿見せたでしょ?その時の早撃ちで確信した。狙撃された時は隠れるのに必死だったから名前は見てなかったよ」


「……そっか。ねぇ師匠、私強くなった?」


「うん。でもまだまだね。敵を撃っていいのは確実に仕留められると確信したときだけだよ。そこは変わってないね。早撃ちに自信がありすぎて判断力が追いついてない」


「……適わないなぁ」


「でもね、隠れるのは物凄く上手くなってる。私が言うんだもん。誇っていいよ!」


「……特技は隠れんぼ。だよね?」


「そうゆうこと。じゃ、私もう行くから」


「……うん。ばいばい」──パァン!




アーヤ様が、ナルイ様を撃破しました。





あぁ、やっぱり師匠は強い。


妬むのも馬鹿らしいぐらい圧倒的に。


それでいて心の底から優しい。


この師匠の下で頑張りたい。


この師匠の為に頑張りたい。


その師匠にはドラグノフの他にもできることがある。


ドラグノフとして狙撃するだけが取り得の私とは違う。


ならば師匠に代わって私がドラグノフになろう。


私は師匠の邪魔をする者を排除しよう。


師匠がドラグノフとして銃を手に取る時。


私は、私が師匠を狙おうとするドラグノフを排除しよう。


他の誰でもない私が。


師匠の銃となろう。


そしていつかは追いついてみせる。


いつかは同じ舞台に立ってみせる。


同じ場所に立ったとき


そのときは、一緒に肩を並べて敵と相対してくれますか?




そのときは、一緒に戦ってくれますか?





















そのときこそ……師弟ではなく、友達になってくれますか?





~fin~

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11/3

事情により、執筆時間が大幅に削れたので以前より書き置いてたものを出しました。


かなり中途半端な場所の投稿になってしまい申し訳ありません。


次から割り込みで、この章の手前に投稿させていただきます。


ちなみに当章が本来投稿される予定だったのは13話です。



同日19:31

この章はネタバレになるという致命的な事実に気づいてしまいました。

少しおかしいタイミングですが、後の章を修正してなんとか正当化させます。

これから修正、修復作業をしますが、もしかしたら11/4の投稿が遅れるもしくは無くなるかもしれません。

その場合、土日に4話投稿する予定だったところを5話投稿させていただきます。

ご了承ください。

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