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第十六話 「天守王、出陣!」

第十六話

「天守王、出陣!!」

――束の間の休息は終わった。

天城市の空が、黒く染まる。

大地が揺れる。

街の人々が空を見上げた。

そこにいたのは――

巨大な黒炎武者。

全身を黒い炎に包み、巨大な炎刀を握る歴史魔神。

高さ、八十メートル。

《我が名は――》

《巨大獄炎》

咆哮。

その声だけで窓ガラスが砕け散った。

大十字ラボ。

警報が鳴り響く。

《超巨大歴史反応確認》

《歴史魔神認定》

《危険度・最大》

命が青ざめる。

「こんなの……!」

モニターを見つめる大和博士が静かに言った。

「巨大歴史魔神」

「倒された歴史獣の因子を、邪神天統が巨大化させた存在だ」

幸村が拳を握る。

「だったら!」

「俺たちが止める!」

七人が前へ出る。

戦極ドライバーを起動。

家紋コアが輝く。

○六文銭!

○三日月!

○織田木瓜!

○毘沙門天!

○桔梗!

○風林火山!

○桜紋!

《勇士・起動!》

《独眼・起動!》

《布武・起動!》

《義心・起動!》

《幻影・起動!》

《風林火山・起動!》

《桜花・起動!》

七色の光が駆け抜ける。

「変身!!」

グレンレッド!

ムーンブルー!

オウゴンイエロー!

セイギグリーン!

シャドウパープル!

タイガーオレンジ!

ブロッサムピンク!

幸村が駆ける!

双槍ブレード

《紅蓮双》展開!

二本の槍を連結。

長槍となる。

「うおおおっ!」

《突撃モード!》

連続突き!

しかし。

巨大獄炎の装甲はびくともしない。

政宗。

《月光ライフル・三日月式》

狙撃。

《跳弾レンズ》

ビルを利用し、弾道を変える。

だが。

巨大獄炎は炎刀で弾き返した。

信長。

《覇王大剣・布武》

巨大な斬撃。

《制圧モード》

周囲を薙ぎ払う。

しかし。

巨大獄炎は笑う。

《弱い》

炎刀が振り下ろされる。

轟音。

七人が吹き飛ばされた。

命が叫ぶ。

「そんな……!」

巴も驚く。

「私たちの攻撃が……!」

大和博士が険しい表情で言う。

「人サイズでは勝てない」

「だから」

「戦極システム最大の秘密を解放する」

地下格納庫。

巨大な城門がゆっくり開く。

長く封印されていた巨大兵器。

戦極メカ。

赤い騎馬武者。

《炎紅騎》

青き砲撃戦艦。

《蒼月砲》

黄金の巨大城。

《覇王城》

龍型守護機。

《緑龍守》

紫の忍者機体。

《影忍機》

幸村が息を呑む。

「これが……」

大和が頷く。

「歴史を守る巨大なメカ」

「戦極メカだ!」

幸村。

「炎紅騎、出陣!」

赤い騎馬が駆ける!

政宗。

「蒼月砲!」

巨大砲撃開始!

信長。

「覇王城!」

黄金の城が前進する!

謙信。

「緑龍守!」

龍が空を舞う!

光秀。

「影忍機!」

紫の残像が走る!

巨大獄炎が炎刀を振るう。

だが。

五体が連携して受け止める。

大和博士が叫ぶ。

「五将合体!!」

覇王城展開!

巨大城郭が左右へ開く。

炎紅騎が脚部と右腕へ。

蒼月砲が左腕と背部へ。

緑龍守が両肩へ。

影忍機が下半身へ変形。

天守閣がせり上がる。

城壁が胸を覆う。

巨大な城門が閉じる!           最後に炎紅騎の炎の尾が天守閣の頭部の兜になり、炎が噴き出す!

《五将合体》

《天守王》

巨大城ロボ誕生!!

幸村が驚く。

「これが……!」

信長が笑う。

「城が動くとはな!」

政宗。

「最高じゃねぇか!」

巨大獄炎が突撃!

天守王。

巨大刀で迎え撃つ!

火花!

衝撃!

押し合い!

謙信。

「城壁シールド!」

胸部城壁が展開!

黒炎を防ぐ!

政宗。

「城砲、一斉射!」

胸部砲門。

蒼月砲連動。

巨大ビーム!

巨大獄炎が怯む。

幸村が剣を掲げる。

「今だ!!」

五つの家紋が輝く。

赤!

青!

黄!

緑!

紫!

《天下守護・天断絶!!》

巨大な天の斬撃。

黒炎を切り裂き。

巨大獄炎を真っ二つにした!

大爆発。

黒炎が消えていく。

街に歓声が上がる。

しかし――

空が再び裂けた。

黒い雷。

邪神天統の笑い声。

「フフフフ……」

「まだ終わらぬ」

現れる四つの巨影。

《巨大独眼零》

《巨大魔心魔王》

《巨大裁天》

《巨大闇暗鬼》

幸村が剣を握る。

「四体……!」

大和博士の表情が曇る。

「天守王だけでは危険だ……」

そして。

その言葉を聞いた信玄が、腕を組みながら笑う。

「なら」

「俺の力が必要になる時が来そうだな」

その背後で。

地下格納庫のさらに奥。

まだ誰も知らない橙色の巨大な影――

甲斐虎王が、

静かに目を開いていた――。

次回 第十七話 「四天歴魔将」

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