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エルンと謎の紳士  作者: 山口 幸一


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第6話 明日もう一度

いつの間にか眠っていた。


起きたのは夕食の時だった。


ドアが開いて、そこからエリルが呼んだ。


エリル「エルン、ご飯よ。あ、寝てたの?」


エルンは寝ぼけ眼で返事をした。


エルン「あ、はーい。ん、あ、寝ちゃった」


エリル「オルンも待ってるから早く来てね」


エルン「あ、うん」


エルンはベッドから降りてドレッサーに座り髪を梳かして自室を出た。


ダイニングルームには、既にオルンとエリルがそれぞれ席に着いていた。


エルンも自分の席に座る。


エリル「じゃあ頂きましょう」


食事が始まり、食べ盛りのエルンも結構食べていた。


食事が始まって間もなく、何気なくオルンが一つエルンに聞いた。


オルン「今日どうだった、公園の方は?」


エルン「あ、まあね。ちょっと変わった人がいて」


エリル「どんな人?」


オルン「まさかタキシードの!」


エルンは食べながら答える。


エルン「まあ、タキシードは着てたかも」


エリル「ホントなの?」


オルン「やっぱり!」


エルンは何故かルドアードのことを庇う様に話す。


エルン「でも普通よ。変わってはいるけど」


エリル「どんなところが?」


エルン「まあ、信じてもらえないと思うけど。割と紳士よ」


オルン「え、タキシードの男が?」


エリル「不審者だって噂だけど」


エルン「噂は噂よ。実際に話したもの、私は」


エルンの説得力のある意見にオルンとエリルは納得した。


エリル「で、その人と何話したの?」


オルン「僕も興味あるな」


話の方向性が少し変わり、エルンは少し嬉しくなった。


エルン「まあ、なんて言うか、空想の話みたいなのかな」


オルン「空想?」


エリル「やっぱり可笑しい人なの?」


エルンは少し慌てたが、それを悟られない様に話した。


エルン「いや、何かの学者って言ったかな」


オルン「あ、学者かぁ」


エリル「そうだったの、そういう事ね」


突然オルンが自分の昔話を始めた。


オルン「空想って言えば、昔僕も一時期、作家目指した時があってね」


エリル「そうそう。あの時は頑張ってたわよね」


話題が変わって、しばらく話に付き合ってからエルンは自室に戻った。


昼寝をしてから、昼間の事の頭の整理が出来てきた。


何となくだが、ルドアードの話にも少し興味が出てきた。


毎日公園で本を読み続けるより、ルドアードと、あの世界を元に戻す方が楽しそうに思えてきた。


エルン「明日もう一度行ってみよう」

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