第5話 帰るべき場所
その瞬間、エルンはいつもの綺麗な公園に戻った。
エルンは周りを見て確認した。
エルン「あ、良かった」
ルドアードを見てエルンは言う。
エルン「じゃあ私はこれで」
ルドアード「行かれてしまわれるのですか?」
エルン「私の帰るところは自分の家なの。あの世界じゃないわ」
ルドアード「では、あの世界はどうされるお積もりなのですか?」
エルン「そんなの私には必要無いの!」
ルドアードはエルンを真剣に見つめて言う。
ルドアード「私はいつの日も、貴女の帰りを待ち続けています」
エルン「もういいから。じゃあね」
エルンはルドアードの前から歩き出し、自分の家へと向かうのだった。
しばらく歩くと、やがて家にたどり着いた。
エルン「ただいま」
エリルがソファに座って雑誌を読んでいた。
エリル「早かったわね、まだ十二時過ぎよ」
エルン「えっ?」
エルンは時計を見たが時刻は十二時二十分だった。
もっと時間が経っていると思っていたのだが、何故か時間が過ぎるのが遅かった。
エリル「お昼食べたの?」
エルン「あ、少し食べた」
エリルは読んでいる雑誌から顔を上げて言う。
エリル「少し?食欲無いの?」
エルン「後で食べようと思って残しといたの」
エリルはまた雑誌を見ながら話し出す。
エリル「そう。帰って来たら、うがい手洗いして、歯磨きもするのよ」
エルン「はーい」
エルンは二階へと階段を登って行った。
自分の部屋に戻ったエルンは、小さな丸いテーブルにバスケットを置いた。
そのままベッドの上に仰向けになって横になった。
エルン「ああ、よく分からない一日だった」
横になったまま深く息をして身体の力を抜く。
エルン「何だったのあの世界。私の世界って言ってたけど。ルドアードも変わってるし…」
エルンはそのまま眠ってしまった。




