第三十六章 真夏日その2 〜暑さにボケても自分のプレイにはこだわりたい〜
2本目の試合は、後半12分からの出場だったため、試合開始してからもベンチサイドでアップを続け、出場に備えた。
休憩中に冷えた筋肉が、少しずつ温まってきた。あと5分で給水タイム、交替の時間だ。アップシューズをスパイクに履き替えてユニフォームに着替え、給水タイムを待った。
ホイッスルが鳴り、給水タイムとなった。ピッチに入り、自分のポジションに向かいながら軽く身体を動かした。筋肉や股関節は大丈夫そうだった。
ここで一句
さあ行くぞ レフリー指摘 すね二度見
脛当てをつけるのを忘れていたのだ。暑さでボーっとしていたと言い訳をしながら、慌ててベンチに戻って脛当てをつけ、急いで左DFのポジションについた。
試合は、その時点で0対1。左DFは久しぶりだったが、股関節に痛みがなかったので、気にせずプレイでき、積極的に攻め上がった。
試合終盤、左FWに中盤からパスが出された。MFの選手がバックアップし、ボールを受け取った。そのMFのフォローに入っていたフリーの私に、バックパスが来た。ルックアップしてゴール付近を見て、ペナルティエリア右角付近に味方右FWがいたので、そこにめがけて20mほどのミドルパスを出した。すると、そのFW選手は、ヘディングで、ゴール中央にボールを落とし、そこに詰めたCFがゴールに蹴り込んだ。ゴール!同点。その時、試合終了のホイッスルが鳴った。この試合は辛くも引き分けとなった。
ここで一句
プレアシスト うれしさ半分 不備キック
得点に絡むパスを送れたことは、うれしいことではあった。だが、キックの質としては満足できるものではなかった。
シニアサッカーに参戦してから、ミドルの浮かせたパスを蹴ると、スパーンと気持ちの良いキックではなく、ボボッとボールを擦るように蹴ってしまう癖があった。この時も、当たり損ねのキックになってしまったのだ。傍から見れば、まったく問題にはならないことなのかもしれない。だが、私としては、結果よりも気持ちのいい、納得したプレイをしたいものだと下手なりに常々思っているのであった。
これで1勝1分。次は3本目、最終試合である。この試合は、間をあけずに続けて行われるため、休憩が5分間しかない。体力が保てばよいのだが、と思いながらストレッチと給水をし、脛当てを確認しながら、試合開始を待った。




