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第十九章 初体験 〜初めては、歳をとってもドキドキ〜

 予選リーグ1位同士の激突。相手は県リーグ開幕戦で大勝したチーム。GKが楽な試合になりそうである。

 順位決定戦は、思いの外、接戦となった。前半の早い段階でこちらが先制点をとった。しかし自陣ペナルティエリア内での味方のハンドで、PKとなった。素人GKの私には成す術なく、「外にはずして」との願いは虚しく、あっさりゴールを許してしまった。その後、攻防相譲らず、引き分けとなり、3人ずつのPK戦になってしまった!PK戦は学生時代に何回か経験はあるが、GKは初体験である。さて、困った。

ここで一句

初体験 外に出してと 願うGK


破礼(ばれ)川柳になってしまったが、8人制はゴールが小さいが、PKは8mと至近距離だ。枠内に飛べば止めるのは難しい。だからこそ、願うのはただ一つ――外してくれ、である。

 願いが天に通じたのか、1人目がポストに当ててくれ、勝つことができた!チームメイトに祝福されたが、実力で止めたわけではないので、照れ笑いで応えた。自分がPKを蹴って勝ちたかったのが本音である。だが、現状ではどうしようもない…。

 今日もフィールドとして、まともなプレイもできずに帰宅し、風呂で汗を流してソファに座ると、家人が夕餉の支度をしていた。おかずを聞くと、じゃこ天だと言われた。

ここで一句

韋駄天も いつの間にやら 雑魚天に

 家人の偶然のアシストで「idaten」を拾うことができた。恐るべき婆さんである。

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