EVER AFTER
臨月になり、もうすぐエドワードとの二人目の赤ちゃんが産まれる季節がやってきた。
私は少し動くだけで疲れてしまい、エドワードが私を抱き上げて運んでくれるのはいつもの光景だ。
ヴェルダーも私のお腹に耳を近づけて、お腹の中の赤ちゃんといっぱいおしゃべりしてくれる。
「おとうとかな!?いもうとかな!?」
ヴェルダーが目を輝かせながら言う。
「ぼく、お兄ちゃんだしたくさんお世話するからね!」
頼もしいお兄ちゃんになったヴェルダーが愛しくて、私は彼をギュッと抱きしめた。
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ついにその時が来た。真夜中に破水してしまった私は、そのまま駆けつけたお医者様に診てもらう。
「このままご出産になるかと思います」
お医者様がそう言うと、助産師さんたちの空気がピリッとなり、私はそのまま必死に痛みに耐えていた。
「っソフィー、しっかり!!」
エドワードが私の背中をさすりながら必死に声をかけてくれる。
わかっていたけど、痛い。
うめき声をあげながら悶えていた。
何時間経ったのかわからないまま、助産師さんたちに言われるがままいきみ続ける。
「痛い!!」叫びすぎて声が枯れてきた。
エドワードが顔を歪ませながら手を握ってくれている。
「頑張れ、ソフィー!」
次の瞬間、元気な赤ちゃんの産声が聞こえた。
「...フェッ...ファァァ!」
「う、生まれた...」
エドワードが涙を浮かべて私を見る。
「ソフィー、がんばったな。ありがとう」
そう言って彼は私のおでこにキスをした。
一人目の出産と違い安産だったようで、エドワードが帝国中から集めて待機していたお医者様たちもほとんど出番がなかった。
「奥様、旦那様、おめでとうございます。可愛らしい女の子でございます」
二人目の赤ちゃんは女の子だった。目元がエドワードに似ている。無事に生まれてくれて本当によかった。
エドワードが赤ちゃんを抱っこし、笑みを浮かべた。
「...可愛いな」
エドワードが生まれたばかりの我が子を大事に包み込む。
「...名前は、マリーはどうだろうか?」
「マリー、可愛い名前です」
私はマリーの手にそっと指を絡ませた。
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「マリー!」
庭で走るヴェルダーが乳母車の中を覗き込みに来た。マリーは声を上げて兄が構ってくれることに喜んでいた。
マリーの出産から3ヶ月が経とうとしていたが、私は体調も崩すことなく元気に過ごしていた。
エドワードもテラスにやってきた。
「お姫様は今日もご機嫌だな」
エドワードがヴェルダーとマリーの顔を覗き込む。
エドワードは授乳で夜中に起きるマリーの世話を、相変わらずしてくれる。私が少しでも休めるようにと、授乳後はすぐにマリーを抱いてくれるのだ。
二人とも寝不足だけど、お互いに助け合ってなんとか乗り越えている。昼間はヴェルダーがマリーの様子を見てくれたり、あやしたりしてくれる。本当に頼もしい父子。
「エドワード、ヴェルダー。ありがとう」
私は彼らにお礼を言った。
すると二人は顔を見合わせて、「大好きだよ」と私の両頬にキスをした。




