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僕は何にでも変身できるスライムとラブラブなハーレム生活を送れるかもしれない。  作者: 最条真
設定集 ー 2 ー

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SS④『大浴場で二人の女の子と』(♡シーン有)


■SS④



 結姫乃の広大な屋敷に設えられた大浴場は、個人の邸宅という概念を軽々と超越していた。金持ちってのはとんでもない。床一面に張られた白い大理石が、間接照明の柔らかな光を艶やかに反射している訳だが……まず床が大理石ってどういうことなんだろうか。照明も照明だ。とんでもない高度から降り注いでいる。

 当然だけど一般家庭の造りとは大違い。強いて例えるなら……神殿みたいな雰囲気? ファンタジーだよファンタジー。浴場なのに神々しいってどういうことだ。



 結姫乃の発案で急遽お泊り会が決まった僕たちは、交流会で使われていたコテージすら霞んで見えるほどの重厚感ある屋敷とメイドさん(実在した!!)に迎えられ、専属の料理人が腕を振るったという、豪華絢爛なフルコースのディナーをごちそうになった。

 前菜からデザートに至るまで、完全に庶民の味覚と金銭感覚を破壊してくる未知の料理の数々に、僕はただただ圧倒されながら胃袋を満たすしかなかった。


 ――そのあとで、風呂に連れられた件。


 もちろん――


「月野! 月野も早く浸かろうよ~!」


 男女混浴である。

 僕が視線を向けた先、乳白色の湯気が立ち込める広大な湯船の中で、無邪気に湯を跳ねさせているのは、ウルフカット姿のミヤだ。

 当然と言うか、すっぽんぽんだった。


 裸である。


 おっぱいが大きい。僕の矮小な語彙力と今にも理性が飛びそうな現状ではそれ以上の表現ができない。何故僕ですら腰にバスタオルを巻いているのにミヤは巻いていないのか。いや眼福だけれど。幸福そのものなんだけど、裸体を直視し続けたら出血多量で冥府に言ってしまいそうだ。風呂と言う背徳的なシチュエーションも相まって、正直興奮する。が、節操なしだと思われるのも心外だし、鼻血を出すのも沽券にかかわる。と言う訳で、身体を洗い終えた僕はまるで何事もないかのように湯船に近づき、浸かった。


 ざぶんと肩までお湯に浸かると、思わず「ふぅ……」とまぬけな吐息が漏れた。

 絶妙な温度に調整されたお湯が、交流戦で酷使した筋肉の強張りをじんわりと解きほぐしていく。あー、疲れた。地味に二日ぶりの風呂だ、寝てたから。ありえんくらい気持ちいい。たぶん、特別な効能のお湯かなんかなんじゃなんだろう。


 微かに漂う上品な香りが鼻腔をくすぐる。背中を預けた大理石の肌触りも滑らかで心地いい。最高だ。命懸けの戦いを生き延びた身体の芯に、極上の癒しが染み渡っていくのを感じる。

 ……が、すぐ隣では裸のミヤがお湯をパチャパチャと跳ねさせて遊んでおり、波打つ水面越しに肌色とおっぱいが湯船の上で絶えず跳ねている様子がチラチラと視界の端を掠めていく。


「いやらしい」

「心外だ」

「まさか人の家の風呂場でおっぱじめるつもりじゃないでしょうね」

「それは本当に心外だ!」


 僕の対面で湯船に浸かっている――まさかまさかの水着姿の結姫乃(髪をまとめている)は、僕の反応を楽しむようにくすりと笑っていた。白色のマイクロビキニだ。足早に浴場に消えていったから確認できていなかった。際どい感じの水着だ。もっと上品にタオルで身体を隠しているものだと思っていたが――。


「サプライズよ。気に入った?」

「マジでいい女だなお前は……」

「今更気づいたの?」


 結姫乃は無邪気で愛らしい笑みをこぼした。白のマイクロビキニに包まれた胸を微かに揺らしながら、小悪魔みたいに小首を傾げる。濡れた髪から滴る雫が艶やかな鎖骨を滑り落ち、湯面の波紋へと消えていく。


「目線がエロいわね」


 彼女は首筋を伝い落ちる水滴を、細く白い指先でゆっくりと、撫でるように拭い去った。その指先が艶やかな鎖骨の窪みをなぞり、マイクロビキニが辛うじて隠す胸の谷間へと消えていく。意図的に僕の視線を誘導するようなその挑発的な仕草のあと、彼女は熱を帯びて微かに上気した頬を緩め、唇だけをゆっくりと動かした。





 えっち。





 僕は天を仰いだ。結姫乃が可愛かったからだ。声にも出さない、ただ唇の動きだけで紡がれたその三文字の破壊力たるや。そんな僕の限界ギリギリの葛藤を透かし見て、結姫乃は悪戯が大成功したとばかりに、湯面を揺らして蠱惑的で、それでいてひどく愛らしい笑い声をくすりとこぼした。それから、視界の底で結姫乃が指でミヤに何かを指示しているのが見えて――


「ボクも忘れないでね♡」


 結姫乃の指示を受けたミヤが、その豊満な裸体で僕の腕を柔らかく包み込んできた。布一枚すら挟まない、濡れた素肌同士の直接的な接触。お湯の温もりとは明らかに違う、生々しくて熱を帯びた圧倒的な柔らかさ――とどのつまりおっぱいが、僕の左腕全体を強烈に圧迫する。

「んふふ、月野、あったかーい……」

 とろけるような吐息を肩口に吹きかけながら、ミヤはさらに嬉しそうに身体を擦り寄せてくる。


 ……。


 …………マジでおっぱじめてやろうか。

 

 僕は左腕に絡みつくミヤのうなじへと右手を伸ばし、濡れた首筋をなぞるように指先を這わせた。人差し指は顎までたどり着き、僕は悪戯心で、指先を唇に這わせた。


「んぅ……んむっ……」


 微かに開いた桜色の唇の隙間へ、僕はゆっくりと人差し指を滑り込ませた。ミヤは拒むどころか、待っていたかのように熱い口腔で僕の指を迎え入れる。


「んちゅ……れろ……っ」


 ミヤとのひどく滑らかな舌が、侵入した指先にねっとりとまとわりついてきた。指の腹を舐め上げ、甘噛みするようにちゅうちゅうと吸い付く。静かな浴場に、微かな水音と吐息が卑猥に響き渡る。


「……あー、可愛すぎるマジで」

「口に出てるわよ」

「口に出してないとやってやれないんだよ。可愛すぎて頭がオーバーフローする」

「はぁ、ミヤも律儀に受け入れることなんてないのよ。その男の指先を噛み千切りなさい」

「怖いッ!」

 

 僕は慌ててミヤの熱い口腔から人差し指を引っこ抜いた。

 

 ぷつり――と粘り気のある銀の糸が唇との間に淫靡な弧を描いて千切れる。突然甘い時間を中断されたミヤは、「んもぉ……」と名残惜しそうに声を漏らすと、ぷくっと頬を膨らませてひどく不満そうに唇を尖らせた。


「ボクは月野の指大好きだし、変なことしないのに……。いつもボクのことを優しく撫でてくれる指先だもん。傷つけるなんて……。それにさ、ボクが舐めたくて舐めてるんだもん。月野の汗が混ざってちょっぴりしょっぱいけど、美味しいから……♡」


 言い終えると同時に、ミヤは濡れた青い前髪の隙間から、熱を帯びたとろんとした上目遣いで僕を真っ直ぐに覗き込んできた。

 湯気でほんのりと上気した頬と、もっと構ってほしいと雄弁に語る潤んだ瞳。ミヤは笑いながら、人懐っこい犬みたいにぺろりと舌を出してきた。


「ねっ、月野、もう一回……入れて……?」


 僕のミヤが可愛すぎる件。

 たまらず、僕はミヤの裸の肩を抱いていた左腕に、ぐっと強い力を込めた。

 布地を介さない濡れた素肌同士がさらに深く密着し、彼女の豊満な双丘が僕の胸板にむにゅりと押し潰される。逃がさないとばかりに引き寄せたその所有欲に満ちた強い力に、ミヤは「ひゃあっ……♡」と甘く掠れた声を漏らした。


「……一応、私もいるのだけど」

「結姫乃も来いよ」

「はぁ……もう王様気分かしら、初くん。私を発情した獣か何かと勘違いしてない? まったく勘違いも甚だしいわね、確かに私はあなたを好いているけれどそれは所構わず欲望の限りを尽くすような色情魔と言う訳ではないの――」

「構ってほしいんだろ」


 その身も蓋もない直球な一言に、立て板に水のように続いていた結姫乃の理路整然とした小言が、ぴたりと止まった。

 彼女は言葉を失ったように微かに唇を震わせた後、図星を突かれた気恥ずかしさを隠すように、すっと目を細めて半目になった。


「……うるさいわね」


 彼女は拗ねた子供のようにぷいっとそっぽを向く。素直に甘えられないプライドと、可愛らしい本音が透けて見えるその不機嫌な横顔は、呆れるほど愛らしかった。


「あー……。可愛いな二人とも。はー、世界一可愛い」

「有が聞いたら怒るわよ」

「有も世界一可愛いから安心しろ。それより、……ほら」

「……手招きしないでくれるかしら」

「え~? 結姫乃が来ないならボクが月野を独り占めしちゃうけど♡」


 ミヤは悪戯を企む小悪魔のように、にひひ、と口角を吊り上げて笑った。

 僕の左腕にさらに深く自身の裸体を絡みつかせ、わざと見せつけるかのように豊かな胸の谷間で僕の腕をむにゅりと挟み込む。そして、対面にいる結姫乃へ向けて、勝ち誇ったような、それでいてどこか子供っぽい無邪気な挑発の視線を投げかけた。


「……いいの?」

「良くないわ。……良く、ないのだけれど」

「月野に甘えられる機会なんて貴重だよ? これから女の子がもっと増えるかもしれないし♡」

「は? これ以上増やすつもり?」


 突き刺すような冷たい視線――!


 さっきまでの愛らしい拗ね顔は完全に鳴りを潜め、そこにあるのは未来の浮気を絶対に許さない正妻の絶対的な圧力! もしここで一秒でも返答が遅れれば、この豪奢な神殿風呂がそのまま僕の墓標になりかねない。


「ないないない! これ以上増える予定なんて絶対にないッ――!」


 脊髄反射による生存本能のまま、僕は首が千切れんばかりの勢いで左右に振った。


「ふぅん……?」


 訝るような目。今更気づいたが、こいつの独占欲はミヤよりも数倍強い――! 付き合う順番を間違えていたら僕はこいつに束縛の限りを尽くされ――待ってこいつヤンデレじゃね? いや、少なくともその気配はある……。不義理なことをしたら殺される!!


「…………まぁ、いいわ。増えたら増えたでその時だもの」


 一体増えたらどうなるんですか……? と僕は聞けなかった。

 それから、ちゃぷり、と上品な水音が響いたかと思うと、ミヤに占領されていない僕の空いた左脇へ、するりと結姫乃が潜り込んできた。

 先ほどの冷酷な凄みはどこへやら、身を寄せた彼女の濡れた髪から、ふわりと甘い花の香りが漂う。そして、白のマイクロビキニ越しに、形の良い端正な胸の膨らみが僕の左腕にむにゅりと押し付けられた。お湯の熱気とは明らかに違う、ドクドクと脈打つ生々しい彼女の体温が直接伝わってくる。


「ほら……これでいいんでしょ?」


 彼女は細い腕を僕の背中に回し、逃がさないとばかりにぴったりと密着したまま、艶やかな吐息を耳元に吹きかけた。




「……大好きよ……♡」




 彼女の不意の告白。その甘く震える声に突き動かされるように、僕は彼女の背中に回していた左手を離し、濡れて熱を帯びた首筋から頬へと、ゆっくりと這わせた。

 指先が、お湯のせいだけではない、上気した彼女の肌に触れる。陶器のように滑らかで、それでいてひどく生々しい熱を帯びたその頬を優しく、愛おしむように撫で上げた。


「もう、あなたってば、しょうがないんだから……♡」


 彼女は濡れた長い睫毛を震わせ、熱を帯びた瞳をとろんと蕩けさせて僕を見つめる。唇は微かに開かれ、そこから漏れる吐息は甘く、僕の指をさらに求めるように頬を擦り寄せてきた。僕のすべてを受け入れるという無防備な気配に、僕の理性の糸は今度こそ完全に千切れるのを感じていた。



















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