〜弐〜
嬉々とした雰囲気が過ぎ去った後の廊下で、僕は一人で新クラスのメンバーを見て…絶望した。
溜息が洩れる。僕はたった今、春云々の言葉に納得する事が出来なくなったしまった。
……。
一体僕がいつ、悪行を行ったと言うのだろうか。
運の平等論の中で生きる僕は、思わず自分に問いかけていた。
『運の平等論』とは、運は全ての人間に平等であると言う考え方だ。
これを踏まえた上で考えると、僕はもう既に運をかなり使ったか神による天罰を受けた事になる。
僕としては、これまでの十六年間はとんだ災難にしか見舞われていない。厄介な人間には絡まれるし、脅されるし…。
考えれば考える程、神による僕への天罰という可能性が高くなってきた。こう考えてはいけない。
この思考から離れる為、再び思考を巡らせる。
しかし、今度頭に思い浮かんだのは
『今の自分が不幸だと思うのなら、きっと自分が他人の不幸を望んでいる』
と、いうものだった。
頭の中で、その言葉が反響する。他人の不幸なんて望んでいるつもりはない。
僕は平和と日常を愛し、自分の事で精一杯の一般市民である。そんな人間が他人の不幸なんて望んでいる場合ではないのだ。
しかし、人間には『無意識』というものが存在する。もし僕が無意識で他人の不幸を望んでいたのならば、もう感情を消すしかない。今度は大きめの溜息が洩れた。
何故僕がクラスメイトの面々を見ただけで、こんなにも億劫な反応を示しているのか。
それは…




