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54・罠

後書きにお知らせ的なものを書きました。気が向いたら読んでみてください。


ではどうぞ。

 昨日、かどうかは分からないが、従魔達と話をしてマナのことを考えていたらよく眠れなかった。


 少しの時間浅い眠りで身体を休め目覚める。



 身体は回復していたが、精神は落ち込みいつもの自分にはなれそうにない。

 気持ちを切り替えなくては。



 気持ちを切り替える為、毎朝している朝の祈りをいつもより深く長く心を無にするように時間をかけて行う。

 両手を合わせて組み、目を閉じて(うつむ)けた額に軽く添える。ゆっくりと深呼吸をする。


 気持ちを落ち着かせ“いつもの自分”を構築する。



 最後に大きく肺が空になるまで息を吐く。目を開けて(うつむ)かせていた顔を上げるとマリアとムツキが見つめていた。

 横を見るとシンもじっと真剣な瞳で見ていた。


 「おはよう」

 「おはようございます。あのルカさんは聖職者なんですか?」

 「見えないだろ、僕が聖職者には」

 「見えませんけど、そんなに真剣に祈るのは聖職者か熱心な信者くらいですよ?」


 思わず苦笑いをしてしまう。



 【カイン】の時、三歳の“洗礼”で全てを思い出して神の存在を実際に見ていたから、創造神セラフィミリムに対して祈りを捧げていた。

 彼女に恨みや怒りを(いだ)いたこともあった。それは身勝手で理不尽な感情だと頭では理解していたけれど、抱かずにはいられなかった。

 けれどその感情を抱いていたとしても、セラフィミリムにはこの世界に転生させてくれたことに心から感謝していたから毎日祈りを捧げていた。


 瑠華は半ば義務のような感じで特に意味などなかった。あるとすれば亡くなった両親に対してのみ。


 意味を持ったのはこの世界に来てからだ。



 だから熱心にとか真剣にと言われても、返答に困ってしまう。


 「義務のようなものだよ」


 ここで話は終わりと、ベッドから降り身支度を整える。シンもそれ以上は何も言わず準備を始めた。





 二十一階層からも順調に速度(ペース)を落とさずに進んでいく。目的のひとつ、炎晶石は見つかったので後はダンジョンの破壊だけ。



 さっさと終わらせよう。




 「うわっ⁉」

 「おぉ!」

 「きゃあ!」

 「わぁお!」


 二十七階層の洞窟を、下に続く階段を探して歩き回っていたら突然床が傾き大きな穴が現れた。


 突然の落とし穴に対処できなかった、なんてことはなくリトがシンの襟元をくわえ跳ぼうとして()めた。

 テトと瑠華もそれぞれ傾いた床を足場に跳ぼうとして、やはり止めた。

 マリアとムツキはリトの背中に張り付いている。


 何故翔ぶのを()めたのか。


 それはとあるモノが上から降ってきたからだ。

 二重の罠だった。一つ目の落とし穴を回避しても、そのすぐ先で上から魔物が降ってくる。

 只の魔物なら斬り倒せばいいけれど、只の魔物ではなかった。


 瑠華(カインの時にね)が此方の世界で初めてそれを見た時、思わず膝から崩れ落ちるくらい衝撃だった。


 日本で最も嫌われてるであろう、絶滅を望まれてそうな虫。黒光りする体を持つゴ………によく似た虫が大量に上から降ってきたのだ!


 瑠華は出会ったら逃げるわけでもいなくなるのを待つわけでもなく、見つけた瞬間に塵も残さず容赦なく殲滅(せんめつ)する程に大嫌いだった。

 だから相対しなくていい道があるならそちらを選ぶ。


 だから今回もゴ…………によく似た魔物と戦うより、落とし穴に落ちる道を選んだ。


 この魔物に対してはスキル「完全解析」は使ったことがない。ステータスも見たくはないからだ。

 けれど知識としては知っている。


 名前はブラックインパクト。

 この名前を付けた人物は良いネーミングセンスをしていると思う。



 余談だが【カイン】がこの魔物が大嫌いなことを勇者は知っている。

 初めて知った時、芋虫の仕返しをしようとしたらしいのだが自分もこの魔物の姿を見た時、絶叫して回れ右してしまったのでこの事に触れたら自分が墓穴を掘るということで、そっと心の奥底にしまったそうな。


 これを何故か本人の口から聞いた【カイン】も、珍しく何もしなかったのでそれ以来お互いにこの件については触れていない。




 落とし穴行きは他の者も異論はない。(むし)ろ進んで落とし穴に入っちゃう勢いだ。




 という訳で現在、穴を落下中です。


 傾いた床は瑠華達が落ちた後戻ったので、ゴ…………によく似た魔物は穴には落ちてこなかった。


 これぞ不幸中の幸い、かな?違うか。


 風魔法を纏って速度を落としたので、落下は(ゆる)やかで余裕で会話が出来るくらいだ。

 穴の中は光が差さない暗闇なので、姿は見えないが魔物の気配がしないのでこのままにしている。



 「あ~~ああ~~」


 ター〇ン風に言ってみて下さい。


 「何ですかそれ⁉」

 「遊んでる場合かぁ‼」


 怒られちった。


 「だって退屈なんだもん」

 「もんじゃない!」


 本当にただ落ちているだけなので退屈で仕方ない。落とし穴は上と下にしか出口が無いようで、横の岩壁には抜け道すら無かった。


 なので上があり得ないのだから下しかない。


 ただすぐに地に着くと思っていたのに、一向に底が見えない。何処まで落ちるのかが分からないのが問題だった。



 「ふんむ、困ったね……………………っ⁉」


 その時、下からとてつもなく強い気配がした。


 「主‼」

 「シン!リトから離れるな‼リト!マリア!ムツキ!シンを守ってくれ‼テト!サポート頼む‼」


 闇の中、テトも気付き警戒を促す。瑠華は全員に指示を出し、腰に差していたミスリルの剣の鞘を左手で握りいつでも抜刀できるようにして、気配を頼りに右手でシンを掴み脇に抱える。


 「な、なんですか?」

 「強い魔物の気配がするのよ。いい、シン!下に降りたら私から離れないでね!」



 緩やかな速度のまま落ちていき、漸く底が見えてきた。

 先ずテトが一番に地に()り気配の主に相対する。次いでシンを脇に抱えた瑠華、マリアとムツキを背中に張り付けたリトが地に足をつける。


 底に着いてすぐシンを離し前に出ながら、敵の姿を見る。

 そこには三対六枚の翼と炎のような赤い美しい毛をもつユニコーンが佇んでいた。



 セラフユニコーン

 レベル86 一角獣(ユニコーン)種 属性 焔

 HP S(緑)  MP S(緑)

 スキル 突き刺し 突進 威圧

 魔法 焔属性魔法最上級



 一角獣(ユニコーン)種の中でも最上位種だった。

 

 


 

今まで読んでいただいて本当にありがとうございました。

読者様に心からの感謝を。



誤解を招く言い方ですが、小説をやめるわけではありません。

29日から5月8日までの間に1話から見直しと加筆をしたいと思います。

理由として作者が見直した時、違和感や気に入らない箇所が目立つのでGWの長い休みを利用して書き直そうかと思い至ったのです。

その間にも投稿は毎日するつもりですが、それすら直す可能性がありますのでGWが終わってからふと思い出して見ていただいてもいいかなと。

勿論見直しといっても大きく話を変えるわけではなく、あくまで細かい部分なので読んでいない所からでも全然構いません。


長々と失礼しました。これからもこんな拙い素人の作品ですが、よろしくお願いいたします。



ここからは作者の弱音になりますのでスルーして大丈夫ですよ。


実はブックマークが一件減ったんです。一件減っただけで精神的ダメージが凄かったんです。

泣きそうになりました。どんだけ弱いんだと自分で思いましたが、こればかりは仕方ないかと。

自分の小説なのでブックマークやアクセス数が気になり、頻繁にチェックしていたのですがもう見るのを止めようと思いました。

なんでこんなにダメージが酷いのか考えると、理由が分からないからかなって。何がいけなかったのか考えて落ち込む、と。

ブックマークを解除するなら理由を教えてほしいとか思ったりして。

そんな読者様はいないと思いますが。


でも実際に宣言されたら余計にダメージくらいそうな気がしますが。


最近好きだった小説が読者様に批判?(感想)され過ぎて退会してしまった、なんてことがありまして怖くなりました。

感想を書いて頂けるのは読んでいただいてる証拠ですが、やはり怖いですね。

でも感想だけは全部読んで返事をしたいと思ってはいます。


小説は最後まで書きたいしエタりたくないので、小説情報は見ないことにしました。

でももう一度言いますが、感想は見ます。全部。


面白いと思ってくれる読者様に、続きを楽しみにして待ってくれる読者様の為に、何より作者が楽しく書ける為に頑張ります。


こんなところまで読んでいただいた読者様に、最後にもう一度心からの感謝を。


ありがとうございました。



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