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魔法陣の向こう〜呪いの魔女グレイシアの物語〜  作者: サンガツワサコ


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幕間/メリッサ、ポリアンナに愚痴る

「いや、もう、あれは無理よ!」


「ああ、ランバート?」


「甘いのよ、激甘。師匠もさ、元々男相手にはそっけなく振る舞ってたじゃない?それが、あっちに行ってから普通に応じるようになってたから、ランバート、一撃で落ちた!」


「うわぁ、目に浮かぶわー」


「しかも!見た目、おばあちゃんのままよ?」


「おばあちゃんにメロメロな若い男…つってもアイツも30代か。若くもないな」


「もうね、魔法陣の研究するのに、触るじゃない?スッゴイ幸せそうなの!顔がね、ゆるゆる!見てるこっちが恥ずかしい!」


「なに、それで逃げて来たの?」


「そーよ!あんただってそれを見越してこっちの使用人増やしたじゃないの」


「だって、研究に入ったら、家のこと出来なくなるでしょ?人手が必要かと思って」


「助かったけどさぁ」


「褒めて褒めて!」


「褒めてる褒めてる!おかげで逃げてこれた!あとはランバートが勝手にやる!」


「まぁ、奴ならね」


「でもさぁ、実際どうなるかなあ」


「魔法陣?解くでしょ、奴なら」


「解くのは良いけど、解いたらさ、師匠、目眩しなくてもおばあちゃんになるのかなぁ」


「でも、解くんでしょう?師匠もそれを望んでいるし」


「覚悟を決めてる師匠は良いけど。ランバートがね。絶対に泣くじゃん。1番辛いところを若者に負わせてしまったなぁ、と思って」


「そうだけど、レオンハルトにやらすわけにもいかないし。…喜んで犠牲者になるな、奴なら」


ポリアンナの顔に嫌悪感が浮かぶ。


「優秀なんだけどさぁ、師匠に対してだけは、執念がすごいから、アレに師匠を渡したくはない!」


「そうね。そんなの、ヴィンセント様だって許さないと思うわよね。

…と言って、ランバートなら許されるとも思えないけど」


「うん。ランバートがダメならアルドレット様にお願いすることもよぎったのだけど、ね」


「それはそれで心中複雑」


「そう。だから、犠牲者ランバートを贄に」


「本望じゃない?いまの彼なら」


「せめて、最後くらい、師匠がランバートを見てくれれば良いのだけど」


「そうでないと、我らの良心がね」


「ちょっぴりだけ痛むよね」


「うん、ちょっぴりだけね」


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