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第34話 天才錬金術師バニラ・コールド

ずっと使っていたガラケーが壊れてしまったのでスマホに変更しました。


これからはスマホ投稿になります。


それにしても、スマホ使いづらい……(汗)


「この美少女が、ホムンクルスなのかよ……。ファンタジー系の創作物の中だけの存在じゃなく、マジで居たのか……」


「凄い……。創作物じゃない、本物のホムンクルスが本当に存在していたなんて……」


「人が人を造るって……。何でも有りなのね……、異世界って……」


 龍哉と勇綺は、ファンタジー系の創作物に登場するホムンクルスが、目の前に存在していた事に、目を大きく見開く。

 秋は、目の前の少女が人によって造られた存在である事を知って、異世界の技術に目を丸くしていると……。


「ゴホッ、ゴホッ……。マシロ? 誰か来ているの?」


 マシロに驚いている勇綺達の前に、一人の女性が疲れた表情で、咳き込みながら家の奥から姿を現す。姿を現した女性の顔はマシロとそっくりであり、年齢は二十代前半位だろうか。身長は百六十一センチメートル。髪型はマシロと同じく、腰まで伸ばしたロングヘアーで、髪の色は黒色。瞳の色は、火をイメージさせるような赤色であり、彼女に攻撃的な雰囲気をださせている。服装はフード付きの緑色のケープを、白いワイシャツの上に纏い、下半身には緑色のロングスカートを着用しており、足には黒色のブーツを履いていた。


(マシロとそっくり……)


(マシロとそっくりね……)


(マシロとそっくりだな……)


 勇綺と秋、そして龍哉は、マシロと黒髪の女性の顔がそっくりである事に、目を丸くしていると……。


「バニラ!」


「! チョコ? そちらの人達は誰?」


「「「!」」」


 チョコは、家の奥から姿を現したバニラを呼び掛ける。

 呼び掛けられたバニラは、チョコが居る方へと視線を移す。するとバニラはチョコに、勇綺達について問い掛ける。

 勇綺達は、こちらの事についての話し合いをするチョコとバニラの方へと視線を移す。


「この人達は、あなたのイッカク退治に協力してくれる仲間よ!」


 問い掛けられたチョコは、勇綺達がイッカク退治の協力者である事をバニラに伝える。

 すると……。


「え!? ゴホッ、ゴホッ……。それは、本当!? この人達が本当に、イッカク退治に協力してくれるの!? 間違いは無い!?」


「ええ、大丈夫! 間違いは無いわ。勇綺様達が、《闇の王や魔物を倒す》と、この耳でちゃんと聞いたんだから!」


 チョコの返答に、バニラは目を大きく見開く。するとバニラは、咳き込みながら勇綺達が本当にイッカク退治に協力してくれるのか、チョコに問い質す。

 こちらに問い質すバニラに、チョコは自身の右耳に、右手の人差し指を差しながら自信満々に返答をする。


「ゴホッ、ゴホッ……。……ねぇ、あなた達?」


「は、はい!」


「え、は、はい!」


「お、おう!」


 チョコの返答を聞いたバニラは、咳き込みながら視線を勇綺達に移す。するとバニラは、突然勇綺達を呼び掛ける。

 二人のやり取りを黙って見据えていた勇綺と秋、そして龍哉は、バニラに突然呼び掛けられて、驚きながら返事をしてしまう。


「イッカクは恐ろしく強いわよ? もしかしたら、死ぬかもしれない……。それでも、イッカク退治に協力する覚悟はある?」


「はい! 覚悟は出来ています!」


「おうよ! 覚悟なんてとっくに出来ている! イッカクなんてバッキバキのボッロボロの肉団子にしてやんぜ!」


「え、あ、は、はい……。が、頑張ります……」


 バニラは、勇綺達にイッカク退治に協力する覚悟を問い掛ける。おそらく勇綺達が、イッカク退治にどれほど本気で協力してくれるのか、確認する為なのだろう。

 バニラの問い掛けに、イッカク退治に協力する覚悟が出来ていた勇綺と龍哉は、威勢よく返答をする。

 威勢よく返答をする勇綺と龍哉とは対照的に秋は、どこかぎこちなく返答をしていた。


「ゴホッ、ゴホッ……、そう……、分かった……。あなた達の覚悟を信じるわ……。とりあえず、家の中に入りなさい。家の応接室で、イッカク退治について色々と話したいからね……。マシロ、来なさい……」


「はい……、御主人様……」


 勇綺達の返答に、バニラは咳き込みながら納得する。そしてバニラは、勇綺達に家の中に入るように促すと、マシロを呼び掛けてから自身は家の奥へと歩き出す。

 呼び掛けられたマシロは、歩き出したバニラの後をついて行く。


「じゃあ、私達も中に入りましょう?」


「「はい」」


「おう」


 チョコは、勇綺達に声を掛けると、バニラの家の中へと足を踏み入れる。

 声を掛けられた勇綺と秋、そして龍哉は

、バニラの家の中に足を踏み入れたチョコの後を付いて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 バニラの家の中に足を踏み入れた勇綺達は、チョコ達の後をついて行きながら、この家の廊下をキョロキョロと見回していた。廊下の壁は、染みや汚れ等が無い清潔感の有る白色。窓から差し込む日の光に照らされて床はピカピカに光っており、白い壁には絵画が掛けられていた。

 すると、先頭を歩いていたバニラが、白い壁に取り付けられている茶色の扉の前に立ち止まる。おそらく、この茶色の扉の先にある部屋が応接室なのだろう。


「マシロ。あなたは、お茶とお菓子の用意を御願いね」


「はい、畏まりました……」


 バニラは部屋に入る前に、マシロにお茶とお菓子の用意をするように指示を出す。

 指示に従ったマシロは、お茶とお菓子を用意しようとバニラ達から離れると、廊下の曲がり角を曲がって行く。そして、曲がり角を曲がったマシロの姿は、勇綺達から見えなくなる。


「私達は先に、応接室に入りましょう。さぁ、入って」


 マシロが廊下の曲がり角を曲がって姿が見えなくなると、バニラは、勇綺達に応接室に入るように促してから、その部屋の中へと入って行く。

 促された勇綺達は、バニラの後に続くように、応接室の中へと足を踏み入れる。

 応接室に足を踏み入れた勇綺達は、部屋の中を見回す。オレンジと茶色を基調とした壁には、廊下の白い壁と同じく絵画が掛けられている。床の上には、蔓のような植物の模様が黄色い糸で刺繍された、赤い絨毯が敷かれており、その絨毯の上に、六台の一人掛けのソファーが、茶色の長いテーブルの片側に三台ずつ対面になるように設置されていた。


「さぁ、座って」


 応接室に入ったバニラは、先にソファーに腰を掛ける。そしてバニラは勇綺達に、ソファーに座るように促す。

 バニラに促された勇綺達は、空いているソファーに腰を掛けてゆく。


「そう言えば、まだ自己紹介をしていなかったわね……。ゴホッ、ゴホッ……。私は、天才錬金術師バニラ・コールド。よろしくね」


(((自分で自分を《天才》って言ってるし!?)))


 勇綺達がソファーに腰を掛けると、バニラは咳き込みながら自身の自己紹介をする。

 バニラの自己紹介に、勇綺達は目を丸くしながら驚いた。まさか自己紹介で、自分自身を天才呼びするとは思ってもいなかったのだ。


「えっと……、ぼ、僕は、成神勇綺……です。よ、よろしくお願いします……」


「お、俺は、鉄龍哉だ。よ、よろしく……」


「わ、私は、し、紫堂秋といいます……。よ、よろしくお願い……します……」


 バニラの自己紹介に驚いた勇綺と龍哉、そして秋は、戸惑いながらも、それぞれ自己紹介をするのであった。

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