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第13話 豹変

またまた、ギリギリ投稿です。


なんとか話が進んだ……。


では、最新話をどうぞ!

 勇綺達のステータスプレートを拝見した王様が突然、顔を真っ青にしながら白眼をむいた状態で気絶してしまい、ライノや大臣、そして周囲の臣下達は慌てふためく。

 そんな異様な光景を見ていた勇綺と秋は、ただ戸惑うばかりであった。


「王様……、大丈夫かしら……? 何で倒れたんだろう……?」


「さぁね? その辺に落ちている、変な物でも食べたんじゃねぇの?」


(王様が倒れてしまったのは……、やっぱり僕らの職業が原因か?)


 秋は、気絶している王様を心配していた。王様が倒れた原因について、龍哉に話し掛けるのだが……。

 龍哉は王様が気絶した事に余り興味が無いのか、話し掛けてきた秋に適当な返答をする。

 秋と龍哉が話し合っている最中、勇綺は創作物の知識によって、王様が倒れた原因について察しがついていた。


「お、王様! 大丈夫ですか!? 王様っ!!」


 大臣は慌てながらも、倒れてしまった王様を起こそうとする。必死に王様の身体を揺すったり、声を掛けたりしていると……。


「う……、だ、大臣よ……。こ、これを……」


「!? こ、これは!!?


「……」


 大臣の呼び掛けによってオドワルドは、何とか目を覚ましたようだ。しかしオドワルドの顔は、まだ青ざめていた。オドワルドは弱々しい声をだしながら、勇綺達のステータスプレートを大臣に渡す。

 大臣は、渡されたステータスプレートを拝見すると、王様と同じように険しい表情を浮かべる。

 勇綺達のステータスプレートを拝見している大臣の隣では、ライノも勇綺達のステータスプレートを拝見していた。

 だが、王様や大臣とは違いライノは、勇綺達のステータスプレートを拝見しても険しい表情を浮かべておらず、無表情のままプレートを拝見しているようである。


「あの〜〜……? 私達のプレートに何かあったのですか?」


「「「!!?」」」


 険しい表情でステータスプレートを拝見している王様達に、秋は恐る恐る話し掛ける。どうやら秋は、王様達が何故、苦虫を噛み潰したような顔でプレートを凝視しているのか、その理由が気になったようだ。

 話し掛けられた王様達は、ステータスプレートから目を離して秋達の方へと視線を移す。


「「……」」


「……」


「あ、あの……、ど、どうかしたのですか?」


「何で俺達を睨み付けてるんだ! てか、兵隊長は無表情でこっち見んな!」


(あ……、これは、嫌な予感がする……)


 勇綺達を凝視する王様と大臣の表情は、いかにも不機嫌そうな表情を浮かべていたのだ。

 不機嫌な表情を浮かべる王様と大臣とは対照的にライノは、勇綺達を無表情のまま凝視していた。人によっては、不機嫌な表情を浮かべる王様や大臣よりも、無表情で凝視しているライノの方が恐く感じてしまうかもしれない。

 不機嫌な表情をした王様と大臣、そして無表情のライノに凝視されて、秋は戸惑い、龍哉はご機嫌斜めとなっていた。

 王様達に凝視されている異様な光景の中、勇綺の頭の中では、警鐘が鳴り響いている。多くの創作物を読んできた経験からか、勇綺は、この状況が危険だと判断したようだ。


「まさか……、貴様等の中に戦闘職が一人も居ないとは……。なんと言うことだ! 貴様等を呼び寄せるのに、どれだけ苦労したとおもっているんだ! 戦力にも、肉壁にもならない期待外れの糞ガキ共め!! 恥を知れ!!!」


「全くだ! 我々の顔に泥を塗りおって! 恥を知れ! 恥を!! 戦闘職じゃない貴様等は、カスだ! ゴミだ!! この、役立たず共が!!!」


「はぁ!? ふざけんなっ!! てめぇら!!! 戦闘職じゃないだけで、何で俺達がここまで罵倒されなきゃいけねぇ〜〜んだよ!!!」


「な、なんなのよ……、一体……」


(はぁ……、やっぱりこうなったか……)


 オドワルドと大臣は、まるで人が変わったように勇綺達を理不尽に罵倒する。それほどまでに、勇綺達が戦闘職持ちではない事が、オドワルドと大臣にとって許せなかったようだ。

 何故ならば、オドワルドと大臣は、呼び寄せた救世主達が強力な戦闘職の力で、闇の王達を全て倒して世界を救ってくれると、大きな期待を寄せていたのである。だが、現実は非情だった。呼び寄せた救世主達には、戦闘職が一人もいなかったのである。期待していた救世主達が、世界を救える力を持っていないとわかれば、オドワルドと大臣が怒るのも無理はないだろう。

 しかし、龍哉からしたらオドワルドと大臣の事情なんて知ったことではない。理不尽にこちらを罵倒する王様と大臣に、龍哉は負けじと批判をする。

 理不尽に罵倒されて怒っている龍哉とは対照的に、秋は、優しかった王様と大臣が豹変して、こちらを罵倒してきた事に、戸惑いを隠せずにいた。

 秋が戸惑っている最中、勇綺は深くため息をつく。どうやら勇綺は、嫌な予感が的中してしまった事に落胆しているようである。


「え〜〜い! 黙れ! 黙れ! 期待外れの貴様等の顔など、もう見たくない!! さっさと、この城から出て行け!!!」


「ちょっと……、嘘でしょ……?」


「勝手に召喚しといて、城から出ていけとか、どんだけふざけてんだ!! ゴラァッ!!! てゆ―ーか! 無一文で追い出すとか、鬼畜か!! おめ―ーらはよ!!!」


「うるさい奴め……。そんなに金が欲しいのか? 卑しいゴミ共め……。ほら、ワシの金を少しだけくれてやる……。ありがたく思え!」


 龍哉からの批判に激怒したオドワルドは、勇綺達に城から出ていくように命令を下す。

 王様の理不尽な命令に、秋は悲しげな表情を浮かべた。

 悲しげな表情を浮かべている秋の隣では、無一文で追い出そうとする王様に、龍哉は批判をする。

 大臣は、王様に批判をする龍哉を黙らせる為に、ポケットからお金が入った袋を取り出す。大臣は、その袋から五百円硬貨と同じサイズの銅貨を三枚取り出して、それを龍哉に投げ渡した。


「ふんっ! 勇綺! 秋! さっさと、こんな不愉快な城から出て行くぞ! じゃーーな!! 糞共が!!!」


「ちょ、ちょっと待ちなさいよ! 龍哉!!」


「ま、待ってよ! 龍哉!!」


 大臣から五百円硬貨と同じサイズの銅貨を投げ渡された龍哉は、それを受け取ると、美少女メイドから渡されたマジックポーチの中へと収納した。更に、ステータスプレートとポーションも忘れずにマジックポーチの中に収納する。

 そして龍哉は、王様達を罵倒した後、急いで部屋から出ていく。

 秋と勇綺は、美少女メイドに渡されたアイテムを、マジックポーチの中に収納すると、部屋から出て行こうとする龍哉の後を急いで追いかけるのであった。


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