ミッション7「中国山地レーダー施設破壊」前編
《今回のミッションは中国地方の山岳地帯に位置するレーダー施設の破壊です。この作戦を機に一気にEUNの支部に大ダメージを与えます。防衛システムは遠距離からレーザーが発射されますので、レーダー施設へ侵攻する際には十分気を付けてください。防衛システム及び全レーダーを破壊したら作戦が終了です。その後、広島拠点をセシルさんたちが強襲します》
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~ミッションエリア:鳥取県中国山地EUNレーダー施設~
雪が積もっているし視界も悪いが、富山と比べたらだいぶマシだな。さてここは兵庫県。鳥取県に近づいた瞬間レーザーが飛んでくるらしい。射程距離長いな……。
今回も俺らとソランジュ、元EUNの一部の人間、そして無人機数機で作戦を展開する。広島拠点は近くに兵器工場があるのでそこから無尽蔵にわいてくる可能性があるのだとか。ゴキブリみたいに……おお、こわこわ。難易度はあちらのほうが高い。
『みんな、いいわね!さっさとEUNをぶっ潰して世界の秩序を取り戻すよ!』
「まだEUNのごく一部なんだけど……BSもいるし」
『最終決戦っぽく言うと自然と気合が入るでしょ!ほら、天もしゃきっとする!』
「う~ん………そういうものなのか?……ていうかなんでイヴリーンがこの場を仕切ってるんだ?」
『いいじゃない、私もこういうのやってみたかったのよ!』
「よかったなイヴリーン。レオンがいなくてさ。レオンがいたら子供かって言われるぞ」
『天、こんなところであの男の話なんかやめてくれる?』
「わかったわかった」
相変わらずイヴリーンとレオンの仲は悪いな。とうとう名前すら呼ばなくなったなコイツ。思わず苦笑してしまう。
《隊長、そろそろ時間です》
『よし、それじゃ、作戦開始!』
「それ、俺が言いたかったんだけど……まあいいや」
鳥取県に入り、中国山地にあるレーダー施設へ進んでいく。直後、さっそくレーザーが横から飛んできた!
『来たわ!みんな避けて!!!』
イヴリーンの合図でレーザーをかわす。予想以上に弾速が速かった。もう少し反応が遅れていればダメージを食らっていただろう。
「危なかったな……サンキューイヴリーン」
『お安い御用よ!もっと褒めなさい!』
《各地に高エネルギー反応を確認しました。砲台を優先的に破壊してください》
レーダーを見ると辺り一面に熱源反応が出た。多いな……。
「無理な近接は避けて射撃で破壊したほうが無難だろう」
《じゃあ、俺があの砲台を破壊しに行ってきます》
『待って!二人か三人で組んだほうが安全じゃないかしら?』
「そうだな、そっちのほうがあらぬ方向からの攻撃を避けやすくなるかも」
《なら私も彼について行きます》
《俺はあちら側の砲台を破壊する。誰でもいいからついてきてくれ》
《あ、俺も行くよ!》
グループメンバーを決めるのにやや時間がかかったが、相性のいい奴とグループを組み、ミッションに挑む。
「よしみんな、担当エリアの砲台を全部破壊したら順次、施設へ集合してくれ!」
『みんな無事を祈ってるわ!』
うむ!こうしてリーダーシップをとるのも悪くないな!俺はあちらの世界では影の薄い人間だったから、一生なることはないと思っていたよ。
こうして俺たちは至る所からレーザーが飛び交う中、砲台を次々と破壊していった。
その途中――
《山頂付近から打ち上げミサイルが発射されます。上からも注意してください!》
「おいおいマジかよ……」
『さすがにレーザーとミサイルは一緒に見切れないわよ……』
《私がモニタリングします》
「よろしくソフィアちゃん!」
こういう時こそミサイル誘導装置があれば完璧なんだけど……。ないものねだりをしたって仕方がない。どうにかして対処するしかない。打ち上げミサイルって落下するときに加速するから避けづらいし、火力と衝撃も高い。どうやって対処するか……ふつうにAFかな……。残念ながらその程度しか考えに至らない。
『天!レーザーが来るわ!』
《打ち上げミサイルが6発発射されました!注意してください!》
「いっぺんに言われても対処できないよ!」
『そこは根性で何とかしなさい!』
「無理無理無理!!!」
根性論かよ!そういうスキルや精神〇マンドがあればいいけどな!
でも、食らうのは嫌なので、タイミングをしっかり見極めて避けなければならない。
早速レーザーが来たのでそれをぎりぎり避ける。
『ちょっと天!今の危なかったわよ!』
「うるさい!ミサイルが来る!!!」
上空からミサイルが一発、落ちてきた。が、何とか避けれたが……
《うわ!?》
味方機の何機かはまともに食らってしまったようだ。やはり上空から降り注ぐミサイルは回避しづらい。ミサイルの砲台も破壊したほうがやりやすいかもしれない。
《どうやらあの打ち上げミサイルは、発射間隔が長めのようなので、隙をついて叩きに行ったほうがいいのかもしれません》
「よし、じゃあさっさとレーザー潰して、ミサイルも潰そう」
『そうね、厄介なものは最初に片づけたほうがいいわね』
《了解》
そういうわけで有言実行。山頂付近に砲台があるらしいので、俺たちのグループはそこへ向かいながら、目標ルート付近にあるレーザー砲台を破壊する。視界が悪いながらもFCSのロックオン機能でどこに砲台があるかがすぐにわかる。FCS大活躍だな!
打ち上げミサイルを避けながら(しかし6発中5発をバリアで軽減した……全然避けきれていない)、砲台を破壊し終え、ミサイル砲台に向かう。しかしミサイルの火力は半端ない。
『周辺にレーザー砲台は見当たらないわ。早く行きましょう』
「よし、あとはミサイルだけだな」
『それにしても天、あんたミサイルに当たり過ぎじゃないかしら?』
めっちゃイヴリーンがジト目で見てくる。正直かわいい。じゃなくて!
「いや、避けようとしてもあれは当たるよ……しかしミサイルの火力は半端ないな。正直バリアがなければ死んでたな。間違いなく」
《打ち上げミサイルが発射されます。注意してください》
山岳地帯の頂上へ魔波を飛ばすと、ちょうどミサイルを打ち上げている様子を目にした。
位置は大体わかった。あとは直撃しなければな!
いくつものミサイルを避けたり、バリアで防ぎながら、目標地点まで目指す。ちなみにほかのグループは、レーダー施設に向かってもらっている。あとで俺たちも合流する予定だからな。
そしてついに、山頂に到着した。霧がかかって何も見えないが問題ない。FCSがあるし。
《ミサイル発射装置付近に敵性エルクの熱源を確認しました。気を付けてください》
『こんなところにも……』
「まあ、いるだろうなとは思っていた」
霧で見えないが、魔波を飛ばして作戦開始!
『!?天!レーダーから熱源の反応が消えたわ!』
「へ?」
《おそらくステルスタイプのものと思われます。十分に注意してください!》
「マジで!?」
す……すてるす?そんなのいるって聞いてないよ……。しかも視界が悪いとこれでなかなかいやらしいことをしてくるな……なんだあいつら……日本をまだ諦めたわけではないのか。
「とりあえず、あのミサイル砲台を優先的に破壊していこう。エルクはできればそのあとだ!」
《了解》
ちなみに俺のグループの元EUN二人は魔波を扱えるそうだ。しかし中には、魔波を飛ばしたことがない(あるいは不慣れな)人も何人かはいたし、そういう人はソランジュたちに教わっている。
ミサイル砲台に接近し、ブレードで破壊する。なるべく弾は節約したいところだ。レーザー砲台のように近距離になると避けるのが難しい兵器にはそうもいかないが、このミサイル砲台は近距離を攻撃できない。しかも動かないので、白兵戦が苦手な俺たちでも切り刻める。
刹那――
ダダダダダ!!!
ステルスエルクが横やりを入れてくる……相変わらずうざい奴らだ。だが今は相手をしている暇なんてない。ステルスで完全に姿を隠せるのは1分程度。1分凌げばどうにかなる。しかもエネルギー消費量も高く、しばらくステルスを発動できないという欠点もある。それまで我慢。
……と思ったけど、ステルスでも魔波ではごまかせていない。ほかの機体と比べて、はっきりしていないが、魔波の歪みがある。最近では魔波に対するステルスエルクの研究とかも行われているようだし、あれでもまだ発展途上という段階か……。俺が覚醒したら余裕で倒せそうだな。でも覚醒条件がわからない以上、下手に動くべきではないだろう。そう考えながら、発射台を攻撃していく。
ズパァーン!!!
バチバチ・・・・・・・・・ドゴオオオオオオオン!!!
ついに打ち上げミサイル砲台が破壊されたようだ。しかしすごい爆発だ……雷が近くに落ちてきたかのようなうるさい音……ビビった。ほんとこれ嫌いだな。もうちょっと防音機能をどうにかしてくれないものか……。
『あとはあいつらもどうにか片付けるべきね!』
「攻撃されるとき、銃弾が見えないわけではないし、ステルスが解除されたら一機ずつ集中砲火で終わらせよう!」
あの砲台が無駄に硬かったので、ちょっとてこずっていたがここまでくれば問題はない。俺のスナイパーの実力を見せてやる。
早速ステルスが解除されたその機体Aを俺たち3人がかりで集中砲火する。数の暴力。バリアは集中砲火に極めて弱いのですぐに破れる。
ドゴオオオオオン!!!!!
ハイ一機撃破。続いて二機目をステルスが発動する前に集中砲火!こちらも何とか撃破。一応最後はステルス発動させたようだが、遅かったな。
機体損傷率チェック………46%
意外と削られたな……大丈夫か?多分あのミサイルのせいだな。いや、弱気は言ってられない!この作戦を成功させ、福岡も落とせば完璧だ。
『よし、それじゃあ、私たちもレーダー施設に向かうよ!出発進行!!!』
「それ俺のセリフの予定のなんですがねイヴリーンさん?」
もうイヴリーンがリーダーになってるじゃん!




