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現代神話のエルカヴァリア  作者: 白卯兎 健太
日本編
21/44

ミッション5「富山遺跡再攻略」

~ミッションエリア:富山県富山市 飛騨山脈水晶岳「超古代富山遺跡」~


《今日の作戦は、遺跡内の再調査です。今日の天気は晴れなので、視界は良好です。今回も二つのチームに分けて行動してもらいます。遺跡内部担当は、セシルさん、とソラソラさん方です。今回は最深部への到達が目標となりますが、異変を感じ取られましたら、任意で撤退も許可します。それではお気をつけて――》



 というわけで、俺も遺跡内部に入る。調査班の護衛ミッションその2だな。

遺跡の内部は結構狭いね……。でも以前の調査の際、思ったほど狭くなかったから俺も同行するようになった。しかし……いかにもファンタジーに出てきそうな遺跡ですな。石の壁に石の天井、石の床……遺跡といっても、超古代時代のハイテクな技術で割と近未来な感じかと思ってたんだが……。まあ、見た目はね。性能的には近未来的なテクノロジーだ。超古代人もなかなか凝ってるなと思い、親近感がわく。そう思いながら遺跡の奥へ進むと青い霧がかかってきた。


《青い霧……か》

《青い霧の場合、当たりの真神器が出る確率はおよそ20%ぐらいだな》

『今日は当たるのかしら?』

「前回はガーディアンレベルが上がったから期待できるかもね」


 ちなみに遺跡の内部では霧がかかっている。霧払いが全然聞かないし、霧なのに色があるという原理不明の霧。霧の色で当たりの真神器が出る確率が変わるのだとか。一番出やすいのは白の霧でほぼ100%。

 霧が濃ゆくて見えないので、またしても魔波の出番だ。


魔波、展開


 霧が濃ゆくて見えなかった味方機がきれい(?)に見える。

天井から格納されていた砲台が出てくるが、そいつらを難なく破壊する。それから白い例のあれ(ガンガゼ)も出てきては破壊を繰り返しながら、最深部に向かう。


「それにしても青い霧なんて薄気味悪いなあ」

『天の世界では青い霧ってなかったの?』

「白い霧しか見たことないよ。ゲームとかなら某RPGで紫の霧とかもあるけど」

『ふ~ん。なんだかつまんないね』

「つまんないのか?俺的にはこの青い霧のほうが不自然すぎて……」

『まあ、私たちの世界では魔法という原理不明の神聖な力があるからね』

「魔法は原理不明なのか?」

『科学的なものならある程度分かってきているけど、魔法に関しては全然。とある魔法学者や博士の一説には――!?』

「おっと!」


 真横の壁からいきなり兵器が出てきた。今のはさすがにビビったぜ……。しかし、こういう似たような不意打ちとかも以前の戦いにはあったから今回は以前ほどビビることはなくなったが……。


「ふう~……危なかった」

《天、大丈夫?》

「ん、何とか……」

『トラップばかりじゃないここ……』

《遺跡の内部なんてそんなものだよ。これでも北京の地下に出現した遺跡よりまだ優しいほうだろう》

《あれがどのくらいおっかなかったのかは知らねーけど、遺跡を完全攻略するのに400名もの犠牲者を出したらしいからな。かなりエグかったんだろうな》

「派遣された部隊全体のうち生存者がわずか14人だったっけ?恐ろしいわ……」


 俺……さすがにこんなところで死にたくないよ……。


「ごめんイヴ、俺やっぱ集中しとくわ」

『じゃあこの話はミッションが終わってからの続きね』


 魔法学のことは何も知らないからあとで聞いておくとしよう。しばらく雑魚を倒しながら、最深部へ向かう。


「ここは……?」

《遺跡の最深部のようだね……》

《真神器が見当たらない……ということははずれか?》

《もう少し周囲を調べる必要がありますね。最深部がこれだけ広いと、何かありそうです》

『真神器があればいいけど、トラップがあったとかやめてよね』

《そんなこと、おれたちにいわれてもどうしようもないんだけど……》


 どんなトラップなんだろうか……恐ろしいけど気になる。ところで最深部は霧がかかってないのね……わかりやすい。けどもしかしたらそれがフラグでボス戦……という可能性はあるが。

 調査班はどこかに何かないかを調査している。俺たちは警戒待機だ。しかし……。


「今まで完全に遺跡っぽかったのに、何で最深部だけいかにもSFチックなんだろう?」

『確かに……。どうせなら全部石にすればよかったのにね……』

《お、おい!みんな来てくれ!》


 すると調査班の一人が突然声を上げた。何か見つかったのだろう。調査班のもとへ行くと、なんかカプセルの周りに三つのリングが交差している物体がある。リング浮いてるし……。


《これは間違いない、真神器だ!》

《ほかに怪しいところは見当たらないわ。早くここから撤退しましょう》

《ソラソラ、前回のこともある。ここから気を引き締めて》

《わかってるって!》

「俺も準備は整ってるよ」


 調査班が真神器を回収した。


「………」

『………』

《………》


 何も起こらない?


《よし、何も起こらないなら早くここから脱出するぞ》


 再び魔波を展開し、霧の通路へ向かう。しかしなんかあると思ったけど何もなかったな……。と、いかんいかん、これはフラグになってしまう!!変な考えはよそう……。

 俺たちはひたすら出口に向かう……と、ここへ……


《緊急事態です!EUNの空母1隻がこちらに向かっています!》

《く……空母だって!?》

《おいおいまじかよ!こりゃシャレにならんて!》

「空母……やばそうだな。どのくらいでかいんだろう」

『確か一番大きいもので3500メートルぐらいでギ〇ス記録に載ってたわ!』

「三千五……!?でかすぎだろ!?」

《さすがにこんなところでそれを使うはずがない。良くて1000ぐらいだろう》

「それでもでかい……」

《で、何の空母だ?》

《ガニメデです!》

《ガニメデ一隻なら多分……》


 俺たちは何とか遺跡の入り口に出た。なお、調査班は安全確保のため、無駄に丈夫な原理不明の遺跡内部の入り口付近に待機してもらうこととなった。


《ガニメデは中型母艦だから、ヘマをやらなければ大丈夫だと思うが……》

《しかし母艦は本当にめんどくさいぞ。一気に雑魚を出してくるうえに、大型ミサイルにグレネードなんかも搭載しているからな。直撃食らったら普通にやられる》

《まもなく敵空母がミッションエリアに到達します》

《空母が見えた……みんな気を引き締めていこう!》


 空母が見える……あれはでかい……。


《ガニメデはもともと輸送用だから、装弾数に難がある。攻撃力はエグいが、猛攻撃をしのぎ切ればすぐ弾切れになる。その代わり、エルクや一般兵器をたくさん投入してくるからそいつらを全滅させてさっさとここから離脱しよう。空母は無理に狙う必要はない。ただ攻撃だけは注意して!それからソフィは空母をモニタリングしてくれ》

『分かりました!』


 初の空母戦……。敵空母が雑魚を投入してきた。

 結構多いな……60ぐらいか?

 俺たちは雑魚狩りを行う。一基ずつきちんと撃破していく……と、ガニメデから大型ミサイルが発射された。回避運動に移る。


ドゴオオオオオオン!!!


 すげー破壊力!あれ食らったらひとたまりもないな……。背筋がぞっとする。


《ぐわあ!!!》

《きゃあああ!!!》


 敵兵が悲鳴を上げる。どうやら射線上に味方がいてもお構いなし、巻き込まれた。EUNは目的のためならどんな汚い手でも平気で使うような連中。確かに効率的ではあるけれど、京都の件といい今ミッションといい、市民や兵士の犠牲について全く計算に入れていない。

 空母が次々攻撃してくる。俺たちは雑魚に紛れて戦闘を行っている。空母の攻撃を躱し、また敵兵士が背後から味方に撃たれる。


《ひいい!な……なんで……》

《上層部は俺たちを殺す気か!》

《あのガニメデっていう輸送機……武器積んでいたのかよ!》

《そんな……私は……》


 聞こえてくるのは敵兵の絶望の声。敵ながら同情してしまう。


「この様子じゃあ、一般兵士もガニメデについて何も知らされていなかったというわけか……とんだ貧乏くじを引いてしまったようだ。……でもよく考えたら俺も一歩違えばこのようになっていたのかも……」


 そう考えるとより一層――


フッ――


 思考がクリアになる。そして精神的にも落ち着いた。フォースが覚醒したようだ。空母を見る……。あの高度……地上からだとぎりぎりスナイパーライフルがグレネード砲台には届くな……。

 空母がグレネードを撃ってくる。俺はもちろん躱す。あの弾速なら余裕で躱せる。もちろん油断はしない。


 敵兵は巻き込まれたことにショックを受けたからなのか、戦闘開始直後と比べて士気がかなり下がっている。


《お……お母さん!私はまだ死にたくはない!私は――》


ドゴオオオオオオン!!!


 一人の兵士が同じ味方機に背後を撃つ。


《奴隷風情が……任務破棄行動は死を意味する。さあ、お前たちも死にたくなければ早くテロを殺せ》

『あいつ……女の子を後ろから撃つなんて……』

「今の攻撃はコックピットに直撃したはずだ。彼女は死んだだろう。問題は空母とあいつだ。あいつは強敵だ」

『データ照合を開始……。あった、こいつだわ!EUN極東の“ミスター白血球”ヘラルド・ファハルド!こいつ態度悪いことで有名よ!』

「……で、あいつの戦術はなんだ?白兵戦?」

『あいつも射撃が得意分野らしいわよ!主に中距離』

「なら、負けるわけにはいかんな」


 今のところ、空母の攻撃はほかの味方機が惹きつけている。間一髪でかわしているあたり流石だ。しかし、【ミスター白血球】とは……ネーミングセンス……いや、何も言うまい。ということは悪性腫瘍は俺たちか?あいつはセシルたちに気を取られている。チャンスは今しかない。


「ターゲットロック……」


 コックピットめがけて引き金を引く。そして弾が見事に命中した。


《ぐああ!!!》

《お!ナイッスだぜ天!》


 不意打ちだが最も安全に、ほぼ確実に敵を葬りこむ。一撃で倒しちゃったよ……。隊長機がやられた今、敵機がバラバラになった。


「……あっさりだな」

『いいじゃないあっさりで。あんた面倒ごとに巻き込まれたいの?私は嫌よ」


 そういわれればそうだ。こんなところで死にたくはないし。


「よし、あとは空母に気を付けながら、雑魚を片っ端からなぎ倒していくぞ」


 背後から撃たれたショックで戦意喪失している敵をのぞいて、いまだに元気な雑魚敵をなぎ倒す。

雑魚を全滅させて……あとは空母あいつだけ……


 大型ミサイルやグレネードを撃ってくるが余裕でかわせる。しばらく躱すと攻撃しなくなった。


《こりゃあれだな……あの艦長無能すぎ………》

《グレネード、ミサイルともに撃ち尽くしています。今がチャンスでしょう》

《よし今だ!》


 調査班が遺跡から出てくる。急いでミッションエリアから脱出する。俺たちはガニメデを撃破しに近づくが……。


《……?ガニメデの様子が……》

《?どうしたソフィ……!?》

《お、おい!ガニメデがこっちに特攻してくるぞ!》

《なんだと!?》

「……え?」

『ちょ、ちょっと!どうするの!?』

《調査班は全速力で逃げ切れ!こちらは迎撃するぞ!エンジンを狙え!》

「エンジンはどこだ……?」

《ガニメデのデータを送信します》


 まだ弾数的に余裕がある。マナ付きミサイルでエンジンめがけて撃つ。装甲がやや硬いが撃ち続ければバランスを崩すだろう。


《天!スナイパーを頼む!》

「了解……」


 セシルがエンジンめがけて至近距離で挑む。意外と早いからタイミングが難しいがセシルなら大丈夫だろう。ミサイルが弾切れになったので、スナイパーライフルに変える。ミサイルのおかげでエンジンがある部分の装甲が剝がれて、溶けている。そこをスナイパーで一撃で仕留める。


バァン!!!ドゴオオオオオン!!!!!


 エンジンが爆発した。そしてセシルが至近距離からEライフルを撃ち、エンジンを爆発させる。


《よし、バランス崩したぜ!》

《これで何とか………》


 空母がコントロールを失い、失速しながら落ちていく……そして山の斜面に激突し、爆発した。


《敵空母の撃破を確認。作戦は終了です。帰還してください》

《ふううううう~……お、終わったぁーーー!!!》

「とりあえず母艦はエンジンを破壊すれば問題ないな」

『でも街中で戦争が起こったときは、むやみに破壊できないわよ?どこに落ちてくるか分かんないし』

「それもそうだな」

《それにしてもなんで急に特攻なんてやってるんだ?》

《上層部に特攻を命じられたからじゃね………?》

《あの無能上官がそこまでしてやるほど、ひどいものなのか……》

《それとも、何らかの原因で操作不能になったのか……?まあ、いずれにせよ、今回のミッションも無事に終わったわけだし、早く帰還しようか》


 一部白旗を挙げている兵士を回収して拠点に再び戻る。









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~イヴペディア~

今回の敵

★雑魚敵

*雪消月・・・ヘリのドローン。ミサイル、マシンガン。「ゆききえつき」

*Sゴーレム・・・遺跡の番人。パンチ、レーザー。

*格納砲台・・・天井に格納される砲台。火力はそれほどでもない。機銃を装備。

☆エルカヴァリア

*卯月MK2・・・蜘蛛型。

*如月MK2・・・人型。ヘラルド機はこれ。

☆母艦

*ガニメデ・・・もともとは輸送機だった。そのため機体の収容量は多い。無理やり魔改造を施されたため、火力は高いが装弾数が少ない。グレネードランチャー、ミサイルを装備。

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