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新しい感情

こんにちは。僕は日本人ではありません。日本語勉強中です。何か間違いや誤りがあるかもしれません。その時はどうかご容赦ください!

これは僕の初めての小説であり、連載小説でもあります。これから一生懸命に、週1回新しい話を投稿するように頑張ります。

よろしくお願いいたします!ぜひ感想を聞かせてください!

 前回の過ちを繰り返さないように、僕は自分の話を、家に住まわせてくれる新しい大家に、坂本(さかもと)さんのことも含めて話そうと決心した。新しい家で初めての夜を過ごし、目を覚ますと、僕は自分自身のことを話す決意に満ちて一階へ下りた。しかし驚いたことに、リビングには誰もいなかった。時計を見ると、針は正午を少し回ったところを示していた。よくこんな時間まで寝ていられるものだと思った。


 この家の主人とは、昨夜僕が泥だらけでずぶ濡れになりながらインターホンを鳴らした時に、二言三言交わしただけだった。窓越しに、この家に住む人物の姿と顔をはっきりと見た。最初は何か変だと疑い始めた。なぜなら、ドアが数分間開かなかっただけでなく、向こう側からも何の音も聞こえなかったからだ。まさか、ドアの覗き穴から僕を見て、ドアを開けるのを怖がっているのだろうか?しかしその時ようやくドアが開く音が聞こえた時、僕の不安は消えた。


 僕の前でドアがほんの少しだけ開いた、小さな隙間ができるくらいで、そこからは何かを見るのがやっとだった。それが何を意味するのか完全には理解できなかったが、僕は入る許可を求めることにした。


「すみません、入ってもいいですか?」


「ええ、もちろん。」


 まだ状況を完全に理解していなかったが、僕はゆっくりと、僕のために少し開けられたドアを押し開けた。その途中で、僕の目はある光景を捉えて僕の脳はすぐに、これまで奇妙に思えていた全てのことが偶然ではなかったと理解した。僕の前には、車椅子に座った、僕と同じ年見えていた若い女性がいた。


「こんばんは。」


「こんばんは、こんばんは。入っていいわよ。」


「あ!はい、ありがとうございます。」


「何の用事でここへ?」


「すぐに本題に入りますが、僕もあなたと同じように芸術愛好家のサークルに所属していて、今『芸術対策』に追われています。もし可能なら、しばらくお姉さんの家に置いてもらえませんか?」


「いいわよ。でも、条件が一つあるの。」


「何ですか?何でもします!」


「敬語、やめてもらえる?水臭いだから」


「あ、もちろん。すみま...ごめん。」


「よし。さあ、風邪をひかないうちにシャワーを浴びに行きなさい。」


 これで昨夜の短い会話は終わった。その夜はその後彼女に会うことなく、僕は見覚えのある部屋で夜を過ごした。その部屋は初めて見るような様々な絵画で埋め尽くされていた。そのため、ベッドに入ってからしばらく経ってようやく眠ることができた。こんなにも貴重な、絵画の知識を増やす機会を逃すわけにはいかなかったからだ。どの絵も、これまで見てきたものとは異なっていた。どの絵にも、他とは違う、それぞれの特徴的なスタイルがあった。それらはまるで、違う画家が描いたかのようだった。しかし、どの絵もそれぞれの方法で美しく、僕を夢中にさせていた。


 この一年間で料理の経験を積んできた僕は、自信に満ちあふれ、キッチンに行って、彼女が起きる時間までにおいしい朝食を作って彼女を喜ばせようと決心した。


 僕が食べ物をテーブルに並べていると、聞き覚えのある声が僕を呼び止めた。


「何をしているの?」


 驚きと、なぜか心に少し訪れた恐怖のせいで、僕は怯えた声で次の言葉を出した。


「あ...僕はその...あ、朝ごはんを作ろうと思って。ダメかな?」


「ダメなわけないでしょ。むしろ嬉しいわ。ありがとう。」


 はあ。なぜかこの質問は、どこか怒りにも似たものを含んでいるように感じられたが、どうやら気のせいだったようだ。


 彼女がテーブルに着くのを手伝った後、僕も反対側に座り、食べ始めた。最初の数分間、僕は何か話題を探そうとしたが、僕の頭は、なぜ自分がここにいるのかを話さなければならないということでいっぱいだった。しかし、いきなり作り話のような話を始めるのは変だろう。数分間思い悩んだ末、ようやく何を話せばいいか分かった。


「あ、そうだ。お姉さんの名前は何て言うの?」


「ああ!まだ名乗っていなかったわね!私は黒木(くろき)京子(きょうこ)。君は?」


「僕は光川(みつかわ)ヒロ。よろしく。」


「じゃあ、ヒロくんね。私のことも名前で呼べばいいの。」


「あ、うん。そうだ。京子さんの家族はどこにいるの?彼らはいつ戻ってくるの?」


「お母さんは私が小さい時に亡くなったの。お父さんとお兄さんは、もし聞いたことあるなら、訓練合宿に行ったの。」


「はい、聞いたことあります。僕もそこに...あ、いや。なんでもない。」


「ヒロくんも?」


 革命軍に何が起こったのか、彼女の家族もそこにいたと知った後、それを話すのが正しいのかどうか分からなかった。もしかすると、前回と同じようにすべてが再び起こるのではないか。怖くなった。京子さんを傷つけたくなかった。誰かを傷つけるのが怖かった。しかし、もう話すと決心したのに真実を隠すにはいけない気がした。


「何かあったの?」


「あ、いいえ、何でもない。忘れてください」


 僕には全てを話す勇気がなかった。人の顔を見て、もう二度と愛する人に会えないかもしれないと言う勇気がなかった。その後、絵画でいっぱいの部屋に座り、ようやく理解した。僕が怖かったのは、他人を傷つけることではなかった。僕が怖かったのは、それが自分自身を傷つけることだった。これ以上、芯まで傷ついた自分の心に、さらに深い傷を負いたくなかったのだ。その後、僕はますます自分自身を嫌いになった。


 それを忘れようと無駄な努力をしながら、僕は絵画を鑑賞した。すると突然、昨夜は暗くて見えなかったある細部に気づいた。それらはすべてごく最近描かれたものだった。おそらくここ数年以内に。絵の具やキャンバスの状態はとても新しいものだった。これまで見てきたものとは違っていた。そしてこれはただ一つを意味していた。急いで階下に下りると、いや、正確には階段を転げ落ちるようにして、僕は京子さんを探しに行った。幸い、それに多大な労力を必要としなかった。


 彼女はリビングの中央にいた。彼女は大きなキャンバスの前に座り、片手にパレット、もう一方の手に筆を持っていた。僕は、今まで一度も見たことのない光景に言葉を失った。


「あの絵は全部京子さんが描いたの?」僕は非常に大きく、息を切らした声で叫んだ。


「え?そうよ。何か変?」彼女は少し怖がり、震えた声で僕に答えた。


「それらはただただ素晴らしい!今まで見た中で一番だよ。全部自分で描いたの?」


「うん。ありがとう!」


「信じられない!ああ!京子さんはおそらく、僕が何を言おうとしているのか全く理解していないでしょうね。」


「まったくもってその通りだけど。」


「僕も絵を描くんだ!いや、描くと言っても、数回描いたことがあるだけだけど。一度は砂で、もう一度は鉛筆で。でも、絵を描く他の人に出会ったことがなかったんだ。むしろ誰ももうこの時代で描こうとしないと思ってた。それにこんなに美しく!」


「ああ、そういうこと。ヒロくんの絵、見せてくれる?」


「もちろん!」


 僕は左のポケットから、少しシワになった紀美子(きみこ)さんの肖像を取り出し、彼女に差し出した。京子さんは何かに非常に驚き、そしてとても喜んだ。彼女の表情に表れた感情の原因がたまらなく気になり、何にそんなに興味を持ち、喜んだのか尋ねてみることにした。


「僕以外に誰かがいるなんて思わなかったわ。絵を描く人は。それはすごく素晴らしいだ!」


「ありがとうございます。それと、ヒロくん。あなたは二枚しか絵を描いたことがないと言ったわね。本当?」


「はい、初めて描いたのは同じ絵ですが、それを数倍大きく砂の上に描いた。」


「前回も奇妙に思ったけど、砂の上に描いたの?」


「うん、近くに筆記用具も紙も見つからなくて、砂の上に描くことにしたんだ。」


「そんな描き方、聞いたことないわ!面白そう。私もやってみたい!教えてくれる?」


「え?本当?じゃあ、代わりに京子さんのような絵が描けるように教えてください。」


 その日の残りを絵を描いて過ごし、僕はこの一年で最も幸せな数時間を過ごした。この時間だけで、僕を悩ませていた問題から完全に解放され、芸術と絵画の世界に没頭するには十分だった。


 夕食時に僕が下した決断が正しかったかどうかは誰にも分からない。その決断は連鎖反応を引き起こし、それが櫂のように、その後の僕の人生という舟を別の方向へと導いた。


「実は、僕も訓練合宿にいたんだ。」


 京子さんは何の返事もせず、ただ僕を見つめ、まるで僕を見透かすかのように、じっと僕の目を見つめ続けた。この強い圧力に耐えきれず、僕は話を続けざるを得なかった。


 訓練合宿の失敗の情報と、僕が「芸術対策」と革命軍の両方に追われているということだけを話し、今のところは僕の記憶の深い部分には触れないことにした。


「そうだったの。じゃあ、もう彼らは生きていないのね。」


「え、いや、もしかしたらただの...」


「いいの。全て分かってるから。」


「ごめん。」


 その夜、僕たちはそれ以上話をしなかった。二階の部屋に戻り、僕は得たばかりの新しい知識を持って、目の前に立っていた絵画を鑑賞し始めた。それらは僕にとって何か新しいもののように感じられた。それらがどのように描かれているかを知った上で僕の前には新しい世界が開けた。以前は気づかなかった、あるいは些細なことだと思っていた細部が、今ではまったく別の角度から僕の前に現れた。以前は見向きもしなかったり、偶然そうなっただけだと思っていたものが、今では絵の主要で形成する部分のように見える。僕は目を閉じ、紀美子の家と坂本さんの家で見た全ての絵画を、まるで目の前でフィルムを巻き戻すかのように思い出し始めた。ある絵が別の絵に取って代わった。僕の目さえも見えなかったものが、今でははっきりと見えている。これらの絵画の美しさだけでなく、普通の人には隠された、絵を描く者だけがアクセスできるその偉大さまでも理解した。


 絵画でそうなら、必ず本でもそうなるはずだ!もし正しい書き方が理解できれば、作者が作品に込めた、選ばれた者だけがアクセスできる隠された意味を見つけられるようになるだろう。そしてそうなれば、僕の本を読んだ全ての人が、永遠に自分の人生を変えたいと思うようにできるだろう。これこそが、僕に必要なものだ。


 翌日、僕は京子さんにアドバイスを求めることにした。もしかすると、彼女は絵画以外にも、僕の役に立つ何かを知っているかもしれない。


「京子さん、本の書き方って分かってる?」


「本?」


「うん。」


「どうして聞くの?書きたいの?」


 僕は彼女に嘘をつかず、真実を話すことにした。少なくとも本に関しては。僕は京子さんに、もう書き始めているがまだまだ完成には遠い自分の本について話した。何のために本を書くのか、そして誰のおかげでこのアイデアが浮かんだのか。京子さんは僕の話を注意深く聞き、時々、分からないことがあると質問をした。


「つまり、ヒロくんは何がある本を面白くし、何がそうでなくするのかを知りたいのね?」


「うん、まさにその通りだ。この国に住む全ての人が、僕の本を読んだ後、芸術を愛するようになってほしいんだ。」


「それなら、もしかしたら私、助けられるかもしれないわ。」


「え?本当に、読者を引きつける方法を知っている?」


「正直言って、知らない。でも、難しいことではないと思うの。絵画と同じで、探そうとすれば、きっと見つかるわ。それに、もう私たちは二人いるしね。」


「手伝ってくれるの?」


「もちろん。」


「本当にありがと!」


 この瞬間から、本の中の「面白さ」を探す僕たちの探求が始まった。京子さんの家の図書館は坂本さんの家ほど大きくなかったが、それでもかなりのものだった。そして最も重要なことは、そこには僕がまだ一度も読んだことのない本があり、それが探求に大いに役立つということだった。僕たちは時間の八割をリビングで本を読んで過ごした。京子さんはこれらの本を全て以前に読んだことがあったにもかかわらず、まるで初めてのようにその内面の世界に没頭していた。


 一冊の本を読み終えると、僕たちはそれについての感情や考えを共有した。それはどんな本か、面白いかどうか、なぜそうなのか、具体的に何がその本を面白くさせるのかを考えて議論した。そうやって日々、週間、さらには数ヶ月が過ぎていった。ついに、季節が一つ変わった時、僕たちは図書館にある全ての本を読み終えた。


 しかし、僕たちはそこで止まらなかった。物理的な本がなくなった後も、僕は覚えている本をできるだけ詳しく話した。ある本について話している時、京子さんは突然僕を遮って尋ねた。


「ヒロくんが面白いと思った本は全部、主人公が男の子じゃない?」


「え?ええと、そう言われてみると、そうかもしれない。」


「分かったわ!」


「え?何が?」


「個人的に、私は主人公が女の子の本が好きなの。理由が分かる?」


「わかんない。」


「なぜなら、自分を主人公の立場に置き換えやすいからよ。」


「考えてみって確かにそうだ。自分を主人公の立場に置き換えられると、本のページの中の架空の世界に没入するのがずっと簡単になる。」


「そうよ!これが面白い本の第一の要素よ。」


「でも、それって僕の本は男性にしか好まれないってことですか?」


「そうとは限らない。私にも、主人公が男性の好きな本はある。女性も自分を重ね合わせられるようにすることが大事かも。そうすれば、彼女たちは主人公の隣にいるように感じ、彼を応援したくなるのよ。」


「そういうことか。分かった!」


「よし、次に進むわ。どの本にも、最後まで読者から隠されている何らかの秘密がなければならないの。それは読者によだれを垂らさせ、ページをめくる手を止めさせなくするものよ。」


「うん…でも、どうやってそれを思いつけばいいんだ?」


「それは全て、ヒロくんが何を書くかによるわ。ヒロくんにとって感情って何?」


「え?感情?」


「そうよ。」


「えーっと、難しいな。おそらく、自分の気持ちを表現する方法かな。

「なぜそれを表現する必要があるの?」


「なぜか?自分の気持ちを理解するため?」


「自分の気持ちを理解する?感情がなければ、自分の中で何が起こっているか理解できないと言いたいの?」


「え?たぶん理解できると思うけど...なぜそんな質問をするの?核心が掴めないよ。」


「感情はあなた自身のものだけれど、それを使うのは他の人なのよ。」


「他の人?」


「そう。彼らはヒロくんを理解するためにそれを使うの。あなたがどんな人間かを理解するために。ヒロくんの言葉ではなく、君の感情によって、周りの人々は仮面をかぶっていない、本当のあなたを知るのよ。」


「本当の僕?」


「そう。そして、まさにそれをヒロくんは自分の本でしなければならないの。君は自分の感情を本に込めなければならない。ヒロくんが感じていること。ヒロくんが感じていたこと。そうすれば、読者一人ひとりが君と知り合うことができる。たとえヒロくんと読者の間で言葉が一言も交わされなくても、読者は君が感じている感情を通してヒロくんを知ることができるの。言葉は嘘をつけられるけれど、感情は嘘をつけられないから。」


 僕は今まで、そんな言葉を聞いたことがなかった。これほど力強く、意味に満ちた言葉を。僕が話す機会のあったどの教師も、どの大人も、この言葉にほんの少しでも似たような言葉を口にすることはできなかった。僕はすぐにでも泣き出しそうになった。


 僕は素早く立ち上がって二階へと走った。そこではリュックの中で、未完成の原稿が僕を待っていた。それを手に取り、一階に下りて、京子さんに差し出した。


「これは何?」


「僕が書こうとする本だ。」


「おお、もう始めていたのね?」


「うん、でも全部書き直さないとね。おかげさまで。」


「ハハ。ごめんなさいね。」


「いいえ、そんなことない。むしろ感謝している。」


「そうなんだ。じゃあ、読んでみるね、いい?」


「うん。」


 僕が書いた全てを読み始めると、京子さんの表情は変わっていき、奇妙で僕にはあまり理解できない感情を絶えず描いていた。しかし、読み終えると、彼女は僕を見て尋ねた。


「ここに書いてあることは、全部本当なの?」


「...はい。」


「ヒロくんは人を殺したの?」


「...はい。」


「じゃあ、私を殺して。」


「え?な、なに?」


「あのね。私には母と同じ病気があるの。でも、私はもっと早い時期に発症したの。つまり、私はずっと早く死ぬということよ。」


「…」


「私の毎日は、痛みとその痛みとの戦いで満たされている。そして日が経つごとに、どんどん苦しくなっているの。」


 何と答えたらいいのか分からず、僕はただ黙って座り、京子さんの目を見つめた。僕の全ての考えは、まるで鳥のように暖かい場所へと飛び去ってしまった。頭の中は完全に空っぽで、だから僕の口は何の言葉も発することができなかった。しかし、京子さんは僕の顔に表れた感情を通して僕が感じていることを理解することができたかもしれない。


「いや、むきにならなくても大丈夫よ。ただの嘘ね。」


「分かった。」


 あくまでもその言葉や表情は嘘として僕には見えなかった。僕は、自分だけでなく、誰もが一生のうちに聞くとは思わないような言葉を聞いた。その言葉は僕を震えさせた。僕は、こんな短い時間に得た全ての情報を消化するために、少し休息が必要になった。だから僕は部屋に戻り、まるで矢のように次々と僕の頭と脳を突き刺し始めた考えを全部抱えて眠ることにした。


 翌日、僕は彼女から物理的にも感情的にも距離を置こうと少し試みたが、京子さんはすぐに何かおかしいと感じ取り、私から逃げるのをやめるように言った。また、僕の話を聞いた誰でもと同様に、彼女も一つの質問に興味を持った。


「本の中で、ヒロくんはなぜ他人の顔が見えないのか理解できないとは書いていなかったわね。今でも分からないの?」


「うん。そこに書いてある通り、合宿でなぜあのパティシエの顔が見えなかったのかさえ分からないんだ。つまり、理解しなければならない何か例外があるってことだ。」


「え?本当に?」


「どういう意味?」


「そんなのは明らかじゃない!」


「な、何が?明らかなのか?」


「ヒロくんがまだそれに気づいていないなんて、私はショックだわ。」


「ちょっとわかりづらいなんだけど。」


「もう!男の人ってほんとにおバカさんね。」


「それって、僕を侮辱しようとしてるの?」


「まあ、ちょっとからかってるだけよ。」


「本題に入ってもらえますか?」


「はいはい。あの人も『芸術対策』のスパイだったのよ。」


「え?でも、どうしてそう思うんだ?」


「ヒロくんの親友を殴ったあの時を覚えている?」


「ああ、もちろん。」


「これは私の憶測に限るだけど、その前に、ヒロくんの親友が君を守ろうとして、あの高橋さんにヒロくんに手を出さないでくれと頼んだような会話があったに違いないだと思う。誠さんは間違いなくヒロくんを救おうとしていたのよ。『芸術対策』に誘い込むことで、君の命を守ろうとしたの。」


「え?本当なの?」


「鈍い男たちには、これを理解できないかもしれないわね。でも、私たち情勢は、そういうことを簡単に察知できるのよ。」


「そうだったんだ...じゃあ、他の行動や出来事ももっと理解できるようになるな。」


「うん、うん。」


 京子さんとは、このような会話もあった。彼女は僕にとって理解できない事柄について、目を開かせてくれた。彼女のおかげで、僕は人間の感情や情緒について多くを学んだ。それは、他の人とのコミュニケーションを怠って生きていたために、僕から隠されていたものだった。何の疑いもなく、これらの対話は全て、僕の将来の本を飾ることになると言える。


 こうして、その後の数日、数週間が過ぎていった。僕たちはもう一周面白い本を読み、議論し、そして夜になると、日中に得た知識に基づいて、僕は自分の本を書き、修正した。読書中、僕たちは以前なら決して僕の頭に浮かばなかったような疑問を抱いた。正直なところ、こうやって時間を過ごすのはとても楽しかった。それは僕が全ての問題や心配事を忘れるのに役立った。そうやって全ては、ある瞬間まで続いた。全てを変えて再び僕を「人生」という川の別の方向へ導いた、その瞬間まで。

感想を首を長くしてお待ちしております。

この小説は「面白い」とか「いいな」とか思った読者様はいるなら、よかったらポイントやリアクションを入れてください!僕にとって読者様の意見は一番大事なのでぜひおねがいします!

第十話は4月26日 10時00分に投稿します!

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