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『しーちゃんと記憶の図書館』第173話

記憶のカード



図書館に戻ったしーちゃんは、

真っ先に奥の間の机に向かった。



引き出しから、厚手のカードを一枚取り出す。

角が丸く、やわらかなクリーム色。

それは「記憶のカード」と呼ばれるものだった。



ペン先を置き、ゆっくり書き始める。


星を渡した少女と、

星を受け取った少女のこと。


光は、静かに受け継がれていく。

それを見守る風も、月も、夜も。



書き終えると、しーちゃんはカードを両手で包み、

奥の棚の一角へ差し込んだ。



棚には、

まだ空いている隙間がたくさんある。

その隙間は、これから出会う物語たちのための場所だった。



「またひとつ、灯が増えたね」

しーちゃんは、微笑みながら棚を閉じた。


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